第18節 北九州×富山 マッチレポート■大観衆の前で躍動も勝ち切れず
- 2019/07/28
- 07:23
【第18節 北九州1―1富山 ▽得点者:前半9分・伊藤(富)、同32分・ディサロ(北)】
※ハイライト映像あり(J公式サイト)
J3歴代5位に相当する12,270人が来場し、終盤には北九州の勝ち越しを願う大きな手拍子と悲鳴のような歓声が上った。
カターレはこのような雰囲気の中でのゲームになることも想定して準備してきたようだ。前掛かりに勝利を求めてくるであろう北九州の勢いをいなして速攻からの得点を狙っていた。開始直後にいきなり北九州にチャンスをつくられたが、カウンターパンチを浴びせて9分に先制点を挙げた。DF今瀬淳也の左サイドMF白石智之へのパスからスピードアップし、追い越していったMF前嶋洋太がえぐってマイナス方向に折り返し、ニアに入ったFW才藤龍治が見送りMF伊藤優汰が中央から合わせた。伊藤は県選手権決勝のFK弾以来となる移籍後リーグ戦初得点。流れるような展開から生まれたファインゴールだった。
選手たちが悔やんだのはこの後のゲーム運びだ。「(北九州の反撃に対して)もう少し受け身にならずに自分たちのサッカーを続けたかった。得点した後に少し後ろに重くなってしまうのが課題だ」(DF今瀬淳也)。
北九州がFWディサロ燦シルヴァーノにボールを集め、高い位置で起点をつくり圧力をかける攻めを徹底してきた。カターレはマイボールの時間をつくれずに自陣での対応が続いた。前半32分、北九州は左サイド深くでボールを収めたディサロがFKを獲得し、DF新井博人の左足キックにやはりディサロがヘディングで合わせて同点に追い付いた。
しかしハーフタイムが明けると、カターレが本来のボールをつなぐ攻めで主導権を掌握した。後半冒頭から投入されたMF稲葉修土が先頭に立ってセカンドボールの回収でも上回るようになってチャンスを量産し、今夜の主役になるはずだったホームチームを自陣にくぎ付けにした。
後半8分にCKの二次攻撃からDF柳下大樹がヘディングシュートを放つ。前嶋がペナルティーエリア内に進入するシーンが増え、同19分に白石の右からのクロスを才藤が落として前嶋が決定機を迎えたがシュートはクロスバーにぶつかった。
同34分に伊藤のラストパスで柳下がゴールに迫り、同37分にはカウンターから白石がドリブルで運びながら放ったミドルシュートが枠を捉えたが相手GK高橋拓也に阻まれる。同39分にはDF代健司の右からの斜めのパスが白石を経由して前嶋に渡り、左からコースを狙ってシュートしたが決められなかった。
一方の北九州は後半、少ないながらも3度ほど好機をつくり、その度に観客が沸いた。J3ではあまりないぐらいの盛り上がり方で、以前に「敵のなんでもない攻めでも観客が沸くとすごいピンチに感じてしまって選手が慌てることがある」と当時の安間貴義監督が言っていたのを思い出した。しかし、この日のカターレはGK太田岳志やDF陣を中心に集中力が高く、かつ落ち着いて対応しているように見えた。今瀬は「声の指示は伝わりづらかったが、(雰囲気に)飲まれることはなかった。自分たちが応援されている感覚で余裕をもってやれたと思う」。大観衆の存在が、カターレの選手たちのポテンシャルをも引き出してくれたのかもしれない。
安達亮監督は「サッカーに判定勝ちはない」という表現で決定力アップの必要性を語ったことがある。「判定」があったら今回はカターレの勝ちだっただろう。相手を上回る決定機をつくり優位に進めた。試合後の会見で監督は「我々は圧倒的にJ3で勝ちたい」と、開幕から掲げている目標を改めて口にした。この夏の戦いで殻を破りたい。
※ハイライト映像あり(J公式サイト)
J3歴代5位に相当する12,270人が来場し、終盤には北九州の勝ち越しを願う大きな手拍子と悲鳴のような歓声が上った。
カターレはこのような雰囲気の中でのゲームになることも想定して準備してきたようだ。前掛かりに勝利を求めてくるであろう北九州の勢いをいなして速攻からの得点を狙っていた。開始直後にいきなり北九州にチャンスをつくられたが、カウンターパンチを浴びせて9分に先制点を挙げた。DF今瀬淳也の左サイドMF白石智之へのパスからスピードアップし、追い越していったMF前嶋洋太がえぐってマイナス方向に折り返し、ニアに入ったFW才藤龍治が見送りMF伊藤優汰が中央から合わせた。伊藤は県選手権決勝のFK弾以来となる移籍後リーグ戦初得点。流れるような展開から生まれたファインゴールだった。
選手たちが悔やんだのはこの後のゲーム運びだ。「(北九州の反撃に対して)もう少し受け身にならずに自分たちのサッカーを続けたかった。得点した後に少し後ろに重くなってしまうのが課題だ」(DF今瀬淳也)。
北九州がFWディサロ燦シルヴァーノにボールを集め、高い位置で起点をつくり圧力をかける攻めを徹底してきた。カターレはマイボールの時間をつくれずに自陣での対応が続いた。前半32分、北九州は左サイド深くでボールを収めたディサロがFKを獲得し、DF新井博人の左足キックにやはりディサロがヘディングで合わせて同点に追い付いた。
しかしハーフタイムが明けると、カターレが本来のボールをつなぐ攻めで主導権を掌握した。後半冒頭から投入されたMF稲葉修土が先頭に立ってセカンドボールの回収でも上回るようになってチャンスを量産し、今夜の主役になるはずだったホームチームを自陣にくぎ付けにした。
後半8分にCKの二次攻撃からDF柳下大樹がヘディングシュートを放つ。前嶋がペナルティーエリア内に進入するシーンが増え、同19分に白石の右からのクロスを才藤が落として前嶋が決定機を迎えたがシュートはクロスバーにぶつかった。
同34分に伊藤のラストパスで柳下がゴールに迫り、同37分にはカウンターから白石がドリブルで運びながら放ったミドルシュートが枠を捉えたが相手GK高橋拓也に阻まれる。同39分にはDF代健司の右からの斜めのパスが白石を経由して前嶋に渡り、左からコースを狙ってシュートしたが決められなかった。
一方の北九州は後半、少ないながらも3度ほど好機をつくり、その度に観客が沸いた。J3ではあまりないぐらいの盛り上がり方で、以前に「敵のなんでもない攻めでも観客が沸くとすごいピンチに感じてしまって選手が慌てることがある」と当時の安間貴義監督が言っていたのを思い出した。しかし、この日のカターレはGK太田岳志やDF陣を中心に集中力が高く、かつ落ち着いて対応しているように見えた。今瀬は「声の指示は伝わりづらかったが、(雰囲気に)飲まれることはなかった。自分たちが応援されている感覚で余裕をもってやれたと思う」。大観衆の存在が、カターレの選手たちのポテンシャルをも引き出してくれたのかもしれない。
安達亮監督は「サッカーに判定勝ちはない」という表現で決定力アップの必要性を語ったことがある。「判定」があったら今回はカターレの勝ちだっただろう。相手を上回る決定機をつくり優位に進めた。試合後の会見で監督は「我々は圧倒的にJ3で勝ちたい」と、開幕から掲げている目標を改めて口にした。この夏の戦いで殻を破りたい。
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