第1節 富山×長野 マッチレポート■引き分けスタート。可能性の一端は示す

2020年06月29日14:00  未分類

【第1節 富山1―1長野 ▽得点者:前半16分・椎名(富山)、後半12分・東(長)】
※ハイライト映像あり(J公式サイト)


 昇格を目指すライバル同士がしのぎを削って勝点1を分け合った。両チームとも力の一端は示しており、次節以降の戦いが注目される。

 カターレは先発のうち4人が新加入選手だった。プロ2年目のGK齋藤和希が開幕スタメンでJリーグ初出場を果たし、大卒ルーキーのMF末木裕也が左SBに起用された。ツートップの一角にMF佐々木陽次、右サイドハーフにMF椎名伸志が入って前線4人はボールがよく回る組み合わせだった。
 立ち上がりは長野が多めにロングボールを使ってきて対応に苦労した。2分にDF今瀬淳也の頭でのバックパスがそれてGK齋藤が慌てて押さえに走るヒヤリとする場面があった。しかし徐々にパスが回るようになってペースをつかみ前半16分に先制。今季のチーム1点目は椎名が挙げた。ペナルティーエリア右で受けてカットインしながら左足を振り、ニアポストを射抜いた。椎名の得点は2018年10月7日の第26節・相模戦以来。

 攻撃で目を引いたのは右SBに起用された田中佑昌の鋭いオーバーラップ。前半12分には佐々木陽がスピードに乗ってボールを運ぶところをさらに上回る速さで追い越してクロスを入れた。このかたちでほかにも何度かチャンスをつくっており、チームの新たな武器になりそうだ。
 攻撃のテンポは昨季よりも上がっている。フリックも交えた前線での少ないタッチでのパスワークが数多くみられたほか、MF花井聖を経由せずに最終ラインから一気に前線に縦パスが入って攻撃がスピードアップするシーンが何度もあった。後半に入ってからもミスから失点する12分までは大半を敵陣でプレーして追加点をうかがっていた。ここで2点目が入っていたら完勝も有り得る展開だった。

 しかし長野もカターレが警戒していた通りのタフさとパワーを発揮して盛り返した。ロングボールからセカンドボールを拾ってなだれ込むかたちでゴールに迫ったほか、前線からのプレッシングでカターレの後方でのパス回しに圧力をかけた。同点ゴールはGKからのキックのセカンドボールが裏に流れたところでバックパスのミスが起こり、狙っていたFW東浩史がかっさらって決めた。
 今後のカターレの対戦相手は同様のミスを誘おうとしてくるはずで、GKを含むDFラインの連係をさらに向上させなければならない。今季これから乗り越えなければならない課題も初戦で明らかになった。

 長野はよく立て直してボールを保持しながら攻める力も披露し、同点に追い付いた後は押し気味に進めた。レベルの高いクロッサーを左右のサイドバックに配し、いくつかの得点パターンを構築しているようだ。後半30分には右SB川田拳登がワンタッチで入れたクロスをFW佐野翼がダイレクトで合わせ、あわや逆転という際どいシュートを放った。ハイプレスと引いて守る時のメリハリを利かせ、長いボールも使って敵陣に入ってからボールを動かすといったリスク管理も徹底されているようだ。
 両チームの2度目の対戦はリーグが終盤に差し掛かろうとする10月31日の第24節に組まれている。カターレは成長力で上回って次は勝ち切りたい。

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