天皇杯2回戦 町田×富山 マッチレポート■我慢強さと決定力で勝利つかむ
- 2019/07/04
- 09:01
【天皇杯2回戦 町田0―1富山 ▽得点者:前半22分・佐々木一(富)】
※Jリーグ公式サイトにレポートが掲載されています
前節の讃岐戦から先発を8人入れ替え、フォーメーションも[3-4-2-1]を今季初採用して臨んだ。町田が縦横にコンパクトに布陣して攻守にわたり密集戦で勝負してくるため、両サイドを広く使う狙いがあった。
しかし開始から押し込まれた。町田も前節の千葉戦からスタメンを全員入れ替えてきた。カターレと同様に出場のチャンスを得た選手たちのモチベーションは高く、勢いがあった。17分までに立て続けに7本のCKを与えたが、ここをしのぎ切ったのが大きかった。危なかったのは、こぼれ球を中央のスペースから狙われた16分過ぎの6本目ぐらい。みなが体を張った。
「苦しいゲームになるのは分かっていた。最初の10分、15分を乗り越えられたらと思っていた」と、この日キャプテンマークを巻いてプレーしたDF谷奥健四郎が言う。安達亮監督は「最初に失点していたら、ズルズルといってしまったかもしれない。逆にそこで守備のリズムができたのかも」と振り返った。
そしてワンチャンスをものにした。右サイドのスローインからの攻めでボールをこぼれ球を拾ったウイングバックの才藤龍治が素早くライナー性のクロスを送る。これがファーポスト近くまで進出してフリーになっていた左ウイングバック佐々木一輝まで届き、ボレーシュートで先制点が挙がった。引き付けて左足でジャストミートした鮮やかな一撃だった。
29分にはMF稲葉修土のボール奪取からFW大谷駿斗が運びシュートを放つ。J3での試合のようにパスがつながる場面は少ないものの、球際で負けずに踏ん張って一進一退の攻防に相手を引き込んでいった。
後半になると互いに少しずつプレススピードが落ちて攻め合う展開に。町田はJ2でも今季10試合に先発しているFWジョン・チュングンの突破で同10分、11分とチャンスをつくるが得点できない。
一方のカターレも同15分に左サイド奥からの佐々木一のグラウンダーのクロスを相手GKが止めきれずゴール前を横切る。同25分にはMF伊藤優汰のスルーパスで大谷が裏に抜けてGKと1対1になったが、シュートがセーブされて追加点を奪い切れなかった。
町田は同32分に右サイドからのクロスをゴール中央左でフリーになったMF端山豪が合わせたのがこの日最大の決定機だったが、シュートは上に外れた。カターレは交代枠を使って高さと運動量を守りに注入。最後まで足が止まることもなかった。アディショナルタイムの5分が過ぎて勝利を告げるホイッスルが鳴り、選手たちは抱き合って喜んだ。
安達監督は試合後の会見で、「町田は我々が最も苦手とするような戦い方をしてくる相手だった」と漏らした。選手が「自分たちはまだJ3レベル」(佐々木一)と痛感させられるほど相手のプレッシャーは強く、持ち味のパスワークを披露することができなかった。それでも我慢強く戦い、勝ち進んだ。出場機会に飢えていた選手たちが勝利への執念を示した。
会場となった町田市立陸上競技場でカターレは町田に3戦全敗だった。強雨の中で行われた2012年の残留争いの直接対決、退場で10人になっても食らいついた岸野体制下での15年の激闘が印象深い。スタンドに立つと当時の情景や気持ちが思い出された。天皇杯11度目の出場にして初めて上のカテゴリーのチームを下し、この地でまた新たな一頁が記された。3回戦は8月14日にあり、J1の仙台と対戦する(会場未発表)。
※Jリーグ公式サイトにレポートが掲載されています
前節の讃岐戦から先発を8人入れ替え、フォーメーションも[3-4-2-1]を今季初採用して臨んだ。町田が縦横にコンパクトに布陣して攻守にわたり密集戦で勝負してくるため、両サイドを広く使う狙いがあった。
しかし開始から押し込まれた。町田も前節の千葉戦からスタメンを全員入れ替えてきた。カターレと同様に出場のチャンスを得た選手たちのモチベーションは高く、勢いがあった。17分までに立て続けに7本のCKを与えたが、ここをしのぎ切ったのが大きかった。危なかったのは、こぼれ球を中央のスペースから狙われた16分過ぎの6本目ぐらい。みなが体を張った。
「苦しいゲームになるのは分かっていた。最初の10分、15分を乗り越えられたらと思っていた」と、この日キャプテンマークを巻いてプレーしたDF谷奥健四郎が言う。安達亮監督は「最初に失点していたら、ズルズルといってしまったかもしれない。逆にそこで守備のリズムができたのかも」と振り返った。
そしてワンチャンスをものにした。右サイドのスローインからの攻めでボールをこぼれ球を拾ったウイングバックの才藤龍治が素早くライナー性のクロスを送る。これがファーポスト近くまで進出してフリーになっていた左ウイングバック佐々木一輝まで届き、ボレーシュートで先制点が挙がった。引き付けて左足でジャストミートした鮮やかな一撃だった。
29分にはMF稲葉修土のボール奪取からFW大谷駿斗が運びシュートを放つ。J3での試合のようにパスがつながる場面は少ないものの、球際で負けずに踏ん張って一進一退の攻防に相手を引き込んでいった。
後半になると互いに少しずつプレススピードが落ちて攻め合う展開に。町田はJ2でも今季10試合に先発しているFWジョン・チュングンの突破で同10分、11分とチャンスをつくるが得点できない。
一方のカターレも同15分に左サイド奥からの佐々木一のグラウンダーのクロスを相手GKが止めきれずゴール前を横切る。同25分にはMF伊藤優汰のスルーパスで大谷が裏に抜けてGKと1対1になったが、シュートがセーブされて追加点を奪い切れなかった。
町田は同32分に右サイドからのクロスをゴール中央左でフリーになったMF端山豪が合わせたのがこの日最大の決定機だったが、シュートは上に外れた。カターレは交代枠を使って高さと運動量を守りに注入。最後まで足が止まることもなかった。アディショナルタイムの5分が過ぎて勝利を告げるホイッスルが鳴り、選手たちは抱き合って喜んだ。
安達監督は試合後の会見で、「町田は我々が最も苦手とするような戦い方をしてくる相手だった」と漏らした。選手が「自分たちはまだJ3レベル」(佐々木一)と痛感させられるほど相手のプレッシャーは強く、持ち味のパスワークを披露することができなかった。それでも我慢強く戦い、勝ち進んだ。出場機会に飢えていた選手たちが勝利への執念を示した。
会場となった町田市立陸上競技場でカターレは町田に3戦全敗だった。強雨の中で行われた2012年の残留争いの直接対決、退場で10人になっても食らいついた岸野体制下での15年の激闘が印象深い。スタンドに立つと当時の情景や気持ちが思い出された。天皇杯11度目の出場にして初めて上のカテゴリーのチームを下し、この地でまた新たな一頁が記された。3回戦は8月14日にあり、J1の仙台と対戦する(会場未発表)。
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