第14節 富山×讃岐 マッチレポート■流れつかめず不運重なる
- 2019/06/30
- 08:11
【第14節 富山1―2讃岐 ▽得点者:前半30分・重松(讃)、後半6分・田中(富)、同33分・木島徹(讃)】
※ハイライト映像あり(J公式サイト)
今季初の連敗を喫した。アンラッキーなレフェリングが重なったにもかかわらず勝ち切るチャンスはあった。だがものにできなかった。「高い授業料をまた払ってしまったなという気はする」(安達亮監督)。見えていた上位勢の背中が少し遠ざかったり、戦いは踏ん張りどころに差し掛かっている。
中3日で7月3日に天皇杯2回戦・町田戦を挟み、同6日にアウェイで次節のF東京U-23戦を行う。
前節・群馬戦の出来が悪かった讃岐はフォーメーションを[4-1-4-1]から[4-4-2]に変更し、守備意識が高かった。だが、カターレは相手のコンパクトな布陣の裏を突くロングパスも交えて攻略する。FW高橋駿太ら前線がタイミングのよい動き出しでボールを集め、立ち上がりからチャンをつくった。
19分に左FKからDF柳下大樹がヘディングでゴールネットを揺らす。これはオフサイドだったが、続く25分にPKを獲得して先制点に手をかけた。右サイド裏へのロングフィードにペナルティーエリアから出て対応した讃岐GK清水健太にMF白石智之が競りかけてボールを奪い、ゴールに向かったところで相手DFに倒された。
しかし、FW才藤龍治のキックを清水が右に飛んでセーブしてミスを取り返す。これで流れが相手に傾き、直後に今度は讃岐がPKを得た。バックパスのミスからCKを与え、ゴール前の混戦でファウルをとられた。讃岐はFW重松健太郎がちっきり決めた。
カターレは37分にもバックパスのミスで相手に決定機を与えてヒヤリとする。ちぐはぐさが目に付いた。雨で濡れたピッチの影響もあったのだろう。それでも前半のうちに反撃態勢を整え、39分にFKからDF今瀬淳也のヘディングシュートでゴールを脅かし、43分にはMF花井聖がドリブルでペナルティーエリア左に進入して、ゴール前を横切るクロスを送った。
「押し込めるという確信があった」と言う安達監督は後半最初からFW田中智大を投入。同5分に早くも田中がCKから同点ゴールを頭で流し込み、勝負を振り出しに戻す。9分には押し込んで柳下がミドルシュートで狙い、10分には白石のクロスがGKの脇をすり抜けゴール前を横切る。13分にはDF前嶋洋太がペナルティーエリアにドリブルで切り込んだ。この時間に一気に逆転できなかったことが敗因となった。
讃岐は粘り強く守り、攻めでは同13分に投入した35歳FW木島徹也を中心にワンチャンスを狙った。同33分、CKからの二次攻撃で中盤から上がったボールをDF竹内彬が頭で落とし、左から裏に抜けた木島徹が勝ち越し点を決めた。ラストパスをコントロールする際に木島徹の左腕にボールが当たっているが審判からは見えなかったようだ。カターレの選手が抗議したが覆るはずもなく、これが決勝点になった。
1失点目につながるPKを与えた場面も、カターレ側には納得いきかねる微妙な判定だった。だが、次の戦いに目を向けなければならない。安達監督は「(決め切れずに負けたという)事実をしっかり受け止めなければいけない。(昨年5月に)わたしが就任した時にはJ3で最下位だったわけで、乗り越えなければいけない壁も、昇らなければいけない階段の段数もまだたくさんある」と語った。
讃岐の木島徹は昨年9月19日のJ2第26節・山形戦で右ひざ前十字靭帯断裂の大けがをし、この日が今季初のベンチ入りだった。「(いきなり決勝点を挙げて)自分でも出来過ぎだと思います。まずは試合に出ることを目標にしていたので、次のことはこれから考えます」とほほ笑んだ。
70人ほどだろうか。雨の中、水色のポンチョを着た讃岐サポーターが大きな声援をピッチに送っていた。彼らもまた昨年の苦しいシーズンを経験している。カターレが初めてJ3で戦った2015年のサポーターの姿を思い出した。ベテランの復活に立ち会い、いつまでも記憶に残る富山の夜になったに違いない。
※ハイライト映像あり(J公式サイト)
今季初の連敗を喫した。アンラッキーなレフェリングが重なったにもかかわらず勝ち切るチャンスはあった。だがものにできなかった。「高い授業料をまた払ってしまったなという気はする」(安達亮監督)。見えていた上位勢の背中が少し遠ざかったり、戦いは踏ん張りどころに差し掛かっている。
中3日で7月3日に天皇杯2回戦・町田戦を挟み、同6日にアウェイで次節のF東京U-23戦を行う。
前節・群馬戦の出来が悪かった讃岐はフォーメーションを[4-1-4-1]から[4-4-2]に変更し、守備意識が高かった。だが、カターレは相手のコンパクトな布陣の裏を突くロングパスも交えて攻略する。FW高橋駿太ら前線がタイミングのよい動き出しでボールを集め、立ち上がりからチャンをつくった。
19分に左FKからDF柳下大樹がヘディングでゴールネットを揺らす。これはオフサイドだったが、続く25分にPKを獲得して先制点に手をかけた。右サイド裏へのロングフィードにペナルティーエリアから出て対応した讃岐GK清水健太にMF白石智之が競りかけてボールを奪い、ゴールに向かったところで相手DFに倒された。
しかし、FW才藤龍治のキックを清水が右に飛んでセーブしてミスを取り返す。これで流れが相手に傾き、直後に今度は讃岐がPKを得た。バックパスのミスからCKを与え、ゴール前の混戦でファウルをとられた。讃岐はFW重松健太郎がちっきり決めた。
カターレは37分にもバックパスのミスで相手に決定機を与えてヒヤリとする。ちぐはぐさが目に付いた。雨で濡れたピッチの影響もあったのだろう。それでも前半のうちに反撃態勢を整え、39分にFKからDF今瀬淳也のヘディングシュートでゴールを脅かし、43分にはMF花井聖がドリブルでペナルティーエリア左に進入して、ゴール前を横切るクロスを送った。
「押し込めるという確信があった」と言う安達監督は後半最初からFW田中智大を投入。同5分に早くも田中がCKから同点ゴールを頭で流し込み、勝負を振り出しに戻す。9分には押し込んで柳下がミドルシュートで狙い、10分には白石のクロスがGKの脇をすり抜けゴール前を横切る。13分にはDF前嶋洋太がペナルティーエリアにドリブルで切り込んだ。この時間に一気に逆転できなかったことが敗因となった。
讃岐は粘り強く守り、攻めでは同13分に投入した35歳FW木島徹也を中心にワンチャンスを狙った。同33分、CKからの二次攻撃で中盤から上がったボールをDF竹内彬が頭で落とし、左から裏に抜けた木島徹が勝ち越し点を決めた。ラストパスをコントロールする際に木島徹の左腕にボールが当たっているが審判からは見えなかったようだ。カターレの選手が抗議したが覆るはずもなく、これが決勝点になった。
1失点目につながるPKを与えた場面も、カターレ側には納得いきかねる微妙な判定だった。だが、次の戦いに目を向けなければならない。安達監督は「(決め切れずに負けたという)事実をしっかり受け止めなければいけない。(昨年5月に)わたしが就任した時にはJ3で最下位だったわけで、乗り越えなければいけない壁も、昇らなければいけない階段の段数もまだたくさんある」と語った。
讃岐の木島徹は昨年9月19日のJ2第26節・山形戦で右ひざ前十字靭帯断裂の大けがをし、この日が今季初のベンチ入りだった。「(いきなり決勝点を挙げて)自分でも出来過ぎだと思います。まずは試合に出ることを目標にしていたので、次のことはこれから考えます」とほほ笑んだ。
70人ほどだろうか。雨の中、水色のポンチョを着た讃岐サポーターが大きな声援をピッチに送っていた。彼らもまた昨年の苦しいシーズンを経験している。カターレが初めてJ3で戦った2015年のサポーターの姿を思い出した。ベテランの復活に立ち会い、いつまでも記憶に残る富山の夜になったに違いない。
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