【第34節vs琉球プレビュー】攻撃サッカーで王者と真っ向勝負
- 2018/11/30
- 20:17
開幕戦でぶつかった琉球と最終戦でぶつかる。初のJ3優勝とJ2昇格を決めた琉球に対し、同じ攻撃的なパスサッカーでどれだけ戦えるのか。興味をひく一戦だ。
3月11日の沖縄での対戦では前半だけで3点を失って3-4で敗れた。失点がかさんで苦しんだ今季を象徴するゲームのひとつに挙げられる。その後、安達亮監督のもと徐々に力をつけてきただけに、約9カ月ぶりの再戦で成長を示したい。
前節・C大阪U-23戦で4試合ぶりの勝利を収め現在12位。過去最低だった昨季の8位を下回る9位以下が確定した。勝点3差で追う9位・長野とは得失点差で13の大差がついており10~13位でのフィニッシュが濃厚。ただし、昨季は1分5敗だったラスト6試合を、今季はあと1試合を残して2勝2分1敗。J2初昇格を決めた鹿児島を破ったのをはじめ上位勢と互角以上に渡り合い、来季への光が感じられる。
安達監督の続投が決まり、来季も既存の戦力と戦術をベースにチーム力アップが図られる見込み。J3王者との最終戦は来季への通過点としても意義深いものになるだろう。
指揮官は琉球に対し「できることなら、あのようなチームをつくりたい」と最上級の賛辞を贈る。「ポゼッションがうまく、それを得点までもっていく力がある。自分たちで選手を育てている点にも好感がもてる」と話す。試合に向けては「守りが少しでも緩いと簡単にシュートまで持ち込まれてしまうだろう」と考え、守備のチェックに時間を割いていた。
琉球はJ3に2014年の創設時から参加し、9位、9位、8位、6位ときてJ2ライセンス取得2年目の今季にジャンプアップ。薩川了洋氏からバトンタッチして16年から指揮を執る金鍾成監督のもと目指してきた“3-1で勝つ”攻撃サッカーが花開き、大きな実を結んだ。
今季は第5-8節に1分3敗と足踏みしたが第9節から10勝3分の13戦負けなし。第17節で首位に立つと、首位攻防戦だった鹿児島との第24節を4-0で制するなどポイントになる試合をしっかりものにして後続を引き離し、第30節・群馬戦を4-2で勝って優勝を決めた。4節を残しての優勝決定はJ3最速。翌31節はメンバー変更の影響もありC大阪U-23に0-6の大敗を喫したが、次の試合となった前節は5-1で相模原を圧倒し今季のホームゲームを12勝4分の無敗で終えた。
アウェイは今季8勝2分5敗だが、記念すべきシーズンを美しく絞めくくるべく、モチベーションを高めて富山に乗り込んでくるはずだ。
金監督が就任した一昨年から攻撃力はリーグ屈指だったが、得点数が昨季の44点から今季は69点にはね上がった。これまではパスワークによる中央突破を好む印象だったが、琉球を長く取材するライター・仲本兼進さんに聞くと、今季加入した元日本代表のFW播戸竜二がクロスを入れること、それに合わせることの重要性をチームに根付かせて得点パターンが広がったという。前節の相模原戦も鋭いクロスから何度も得点機をつくっている。
開幕前はFW田中恵太、DF藤澤典隆らの移籍による影響が懸念されたが杞憂だった。
フォーメーションは[4-1-4-1]。ワントップにはシーズン途中に定位置をつかんだ阪南大卒のルーキーFW和田凌が入る。琉球4年目の生え抜きである22歳のMF富樫佑太と、スペインでプレー経験がある同2年目の23歳MF中川風希が16得点を挙げており、リーグ得点ランキング2位に並び日本人トップを争う。背番号10でチームの顔的な存在であるMF富所悠のプレーにも注目したい。富山第一高校で全国制覇したチームの主将だったMF大塚翔が在籍しており、故郷での出場があるかにも関心が集まる。
※ライター仲本兼進氏によるサッカーダイジェストwebへの寄稿「「3-1で勝つ」のが"琉球スタイル"!」
https://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=49853
3月11日の沖縄での対戦では前半だけで3点を失って3-4で敗れた。失点がかさんで苦しんだ今季を象徴するゲームのひとつに挙げられる。その後、安達亮監督のもと徐々に力をつけてきただけに、約9カ月ぶりの再戦で成長を示したい。
前節・C大阪U-23戦で4試合ぶりの勝利を収め現在12位。過去最低だった昨季の8位を下回る9位以下が確定した。勝点3差で追う9位・長野とは得失点差で13の大差がついており10~13位でのフィニッシュが濃厚。ただし、昨季は1分5敗だったラスト6試合を、今季はあと1試合を残して2勝2分1敗。J2初昇格を決めた鹿児島を破ったのをはじめ上位勢と互角以上に渡り合い、来季への光が感じられる。
安達監督の続投が決まり、来季も既存の戦力と戦術をベースにチーム力アップが図られる見込み。J3王者との最終戦は来季への通過点としても意義深いものになるだろう。
指揮官は琉球に対し「できることなら、あのようなチームをつくりたい」と最上級の賛辞を贈る。「ポゼッションがうまく、それを得点までもっていく力がある。自分たちで選手を育てている点にも好感がもてる」と話す。試合に向けては「守りが少しでも緩いと簡単にシュートまで持ち込まれてしまうだろう」と考え、守備のチェックに時間を割いていた。
琉球はJ3に2014年の創設時から参加し、9位、9位、8位、6位ときてJ2ライセンス取得2年目の今季にジャンプアップ。薩川了洋氏からバトンタッチして16年から指揮を執る金鍾成監督のもと目指してきた“3-1で勝つ”攻撃サッカーが花開き、大きな実を結んだ。
今季は第5-8節に1分3敗と足踏みしたが第9節から10勝3分の13戦負けなし。第17節で首位に立つと、首位攻防戦だった鹿児島との第24節を4-0で制するなどポイントになる試合をしっかりものにして後続を引き離し、第30節・群馬戦を4-2で勝って優勝を決めた。4節を残しての優勝決定はJ3最速。翌31節はメンバー変更の影響もありC大阪U-23に0-6の大敗を喫したが、次の試合となった前節は5-1で相模原を圧倒し今季のホームゲームを12勝4分の無敗で終えた。
アウェイは今季8勝2分5敗だが、記念すべきシーズンを美しく絞めくくるべく、モチベーションを高めて富山に乗り込んでくるはずだ。
金監督が就任した一昨年から攻撃力はリーグ屈指だったが、得点数が昨季の44点から今季は69点にはね上がった。これまではパスワークによる中央突破を好む印象だったが、琉球を長く取材するライター・仲本兼進さんに聞くと、今季加入した元日本代表のFW播戸竜二がクロスを入れること、それに合わせることの重要性をチームに根付かせて得点パターンが広がったという。前節の相模原戦も鋭いクロスから何度も得点機をつくっている。
開幕前はFW田中恵太、DF藤澤典隆らの移籍による影響が懸念されたが杞憂だった。
フォーメーションは[4-1-4-1]。ワントップにはシーズン途中に定位置をつかんだ阪南大卒のルーキーFW和田凌が入る。琉球4年目の生え抜きである22歳のMF富樫佑太と、スペインでプレー経験がある同2年目の23歳MF中川風希が16得点を挙げており、リーグ得点ランキング2位に並び日本人トップを争う。背番号10でチームの顔的な存在であるMF富所悠のプレーにも注目したい。富山第一高校で全国制覇したチームの主将だったMF大塚翔が在籍しており、故郷での出場があるかにも関心が集まる。
※ライター仲本兼進氏によるサッカーダイジェストwebへの寄稿「「3-1で勝つ」のが"琉球スタイル"!」
https://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=49853
- 関連記事
-
- 2018シーズン総括■急がば回れ。力蓄え「来季こそ」
- ■劇的勝利で有終の美
- 【第34節vs琉球プレビュー】攻撃サッカーで王者と真っ向勝負
- 第33節 C大阪U-23×富山 マッチレポート■無失点で勝ち切る
- 第33節 C大阪U-23×富山 C大阪U-23・大熊裕司監督の会見コメント★質疑内容を追加