第1節 琉球×富山 マッチレポート■嵐の旅立ち
- 2018/03/12
- 09:41
【第1節 琉球4―3富山 ▽得点者:前半30分・富樫(琉)、同36分・上門(琉)、同43分・中川(琉)、後半14分・才藤(富)、同16分・上門(琉)、同25分・才藤(富)、同37分・谷奥(富)】
※ハイライト映像あり(J公式サイト)
前半30分からの15分間で3失点する波乱の幕開け。後半は攻め返したがあと1点届かなかった。なにごとも思い通りには進まない。3カ月ぶりに始まったリーグの初戦で改めて思い知らされた。辛勝に安堵した琉球の選手やサポーターも同じだろう。
「きょうの試合を踏まえて次の試合をどうするか。そういう(悩ましい試行錯誤の)繰り返しがまた始まったなと感じた」
「(最後は苦しんだが、J2を目指す戦いが)そう簡単ではないことを(サポーターのみなさんにも)分かってもらい今後も応援していただけたらよい。きょうのような厳しい戦いが続くことを覚悟している。我々の力だけではない、(みなさんの)後押しが必要になってくると思うので、宜しくお願いしたい」。金鍾成監督はこう話した。
カターレはスタメンのうち6人、対する琉球は3人が新加入。[3-4-2-1]、[4-4-2]のフォーメーションで対峙した。
琉球がボールを保持する展開が予想されたが、カターレもサイドをワンタッチパスの連続で打開するなど見せ場をつくって序盤から攻め合った。最初の決定機をつくったのはカターレ。前半24分、FW遠藤敬佑からのスルーパスでFW苔口卓也がGKと1対1になりかけたが決め切れない。すると直後には琉球がMF枝本雄一郎のスルーパスを起点に好機をつくり最後はMF小松駿太がフリーでシュートを放ったがサイドネットに外れた。
先制点は同30分、琉球に挙がった。中央のFKからの浮き球をFW中川風希が頭で落とし計ったように走り込んだMF富樫佑太が決めた。カターレは隙を突かれたかたち。後方からのスプリントにマークが付き切れなかった。
ここから一気にゲームが動く。琉球は同36分に右サイドハーフ上門知樹がミドルシュートを決めて2点目。カターレの守りが下がってプレッシャーが遅れた瞬間を逃さず、ブロックの手前からゴール左上に沈めた。地元の与勝高校から加入して3年目の20歳。姓は「うえじょう」と読む。これが自身Jリーグ初得点だった。彼は同43分にも右サイド深くのスペースに走り込んでパスを受け好機を創出し、3点目をアシスト。後半16分にもゴール前のこぼれ球を蹴り込み、2ゴール1アシストの大暴れだった。
浮氣哲郎監督は「(失点後に)相手を少し恐れてしまい、キャンプから培ってきた、下がらずにボールに押していくという守備ができずラインが下がった」と振り返る。
琉球はボールをまわすだけでなく、後方からどんどん走り込んで縦への勢いがあった。これにマークが付き切れなかったり、最終ラインが下がりながらの対応を強いられたりする場面が多かった。琉球は沖縄でキャンプを行ったJ1勢と1月下旬から練習試合を重ねるなどしており、仕上がりでカターレを上回っていたように感じる。各選手の動きに切れがあり、4点目を挙げた場面のように、こぼれ球への反応も鋭かった。
カターレは後半に意地をみせた。同14分にMF椎名伸志のクロスにFW才藤龍治がヘディングで合わせて今季のチーム初得点を決める。直後に失点して再び3点差になったが、途中出場のMF前嶋洋太がスペースに走り込む動きからペナルティーエリア内でパスを受けそのままドリブルで仕掛けるファインプレーでPKを獲得。古巣相手に燃える才藤がこれを勢いよく蹴り込んで2点差に。
同37分には前線に投入されたDF谷奥健四郎がMF差波優人のアーリークロスからヘディングシュートを決めてあと1点まで迫った。追い付くことはできなかったが、新戦力が活躍し、得点パターンとして期待しているクロスからの空中戦でも成果を示した。
カターレは今季、昨季8位からの巻き返しを目指す。最終目標はJ2昇格で、実現できるポテンシャルも秘めているが、立ち位置はあくまでもチャレンジャーだろう。苦い負けを糧にし、バネにして前進したい。戦いが始まった。
※ハイライト映像あり(J公式サイト)
前半30分からの15分間で3失点する波乱の幕開け。後半は攻め返したがあと1点届かなかった。なにごとも思い通りには進まない。3カ月ぶりに始まったリーグの初戦で改めて思い知らされた。辛勝に安堵した琉球の選手やサポーターも同じだろう。
「きょうの試合を踏まえて次の試合をどうするか。そういう(悩ましい試行錯誤の)繰り返しがまた始まったなと感じた」
「(最後は苦しんだが、J2を目指す戦いが)そう簡単ではないことを(サポーターのみなさんにも)分かってもらい今後も応援していただけたらよい。きょうのような厳しい戦いが続くことを覚悟している。我々の力だけではない、(みなさんの)後押しが必要になってくると思うので、宜しくお願いしたい」。金鍾成監督はこう話した。
カターレはスタメンのうち6人、対する琉球は3人が新加入。[3-4-2-1]、[4-4-2]のフォーメーションで対峙した。
琉球がボールを保持する展開が予想されたが、カターレもサイドをワンタッチパスの連続で打開するなど見せ場をつくって序盤から攻め合った。最初の決定機をつくったのはカターレ。前半24分、FW遠藤敬佑からのスルーパスでFW苔口卓也がGKと1対1になりかけたが決め切れない。すると直後には琉球がMF枝本雄一郎のスルーパスを起点に好機をつくり最後はMF小松駿太がフリーでシュートを放ったがサイドネットに外れた。
先制点は同30分、琉球に挙がった。中央のFKからの浮き球をFW中川風希が頭で落とし計ったように走り込んだMF富樫佑太が決めた。カターレは隙を突かれたかたち。後方からのスプリントにマークが付き切れなかった。
ここから一気にゲームが動く。琉球は同36分に右サイドハーフ上門知樹がミドルシュートを決めて2点目。カターレの守りが下がってプレッシャーが遅れた瞬間を逃さず、ブロックの手前からゴール左上に沈めた。地元の与勝高校から加入して3年目の20歳。姓は「うえじょう」と読む。これが自身Jリーグ初得点だった。彼は同43分にも右サイド深くのスペースに走り込んでパスを受け好機を創出し、3点目をアシスト。後半16分にもゴール前のこぼれ球を蹴り込み、2ゴール1アシストの大暴れだった。
浮氣哲郎監督は「(失点後に)相手を少し恐れてしまい、キャンプから培ってきた、下がらずにボールに押していくという守備ができずラインが下がった」と振り返る。
琉球はボールをまわすだけでなく、後方からどんどん走り込んで縦への勢いがあった。これにマークが付き切れなかったり、最終ラインが下がりながらの対応を強いられたりする場面が多かった。琉球は沖縄でキャンプを行ったJ1勢と1月下旬から練習試合を重ねるなどしており、仕上がりでカターレを上回っていたように感じる。各選手の動きに切れがあり、4点目を挙げた場面のように、こぼれ球への反応も鋭かった。
カターレは後半に意地をみせた。同14分にMF椎名伸志のクロスにFW才藤龍治がヘディングで合わせて今季のチーム初得点を決める。直後に失点して再び3点差になったが、途中出場のMF前嶋洋太がスペースに走り込む動きからペナルティーエリア内でパスを受けそのままドリブルで仕掛けるファインプレーでPKを獲得。古巣相手に燃える才藤がこれを勢いよく蹴り込んで2点差に。
同37分には前線に投入されたDF谷奥健四郎がMF差波優人のアーリークロスからヘディングシュートを決めてあと1点まで迫った。追い付くことはできなかったが、新戦力が活躍し、得点パターンとして期待しているクロスからの空中戦でも成果を示した。
カターレは今季、昨季8位からの巻き返しを目指す。最終目標はJ2昇格で、実現できるポテンシャルも秘めているが、立ち位置はあくまでもチャレンジャーだろう。苦い負けを糧にし、バネにして前進したい。戦いが始まった。
- 関連記事