第16節 栃木×富山 マッチレポート■劣勢に耐え最後に追い付く
- 2017/07/09
- 19:21
【第16節 栃木1―1富山 ▽得点者:前半12分・廣瀬浩(栃)、後半45+2分・脇本(富)】
※ハイライト映像あり(J公式サイト)
終了直前に追い付き勝点1を拾った。1点を追う状況で後半24分に退場者を出し敗色が濃厚だったが、最後の最後にMF脇本晃成がCKから同点ゴールを決めた。
栃木のこのゲームにかける気持ちは強かった。ベテランのMF廣瀬浩二を8試合ぶり、DF菅和範を7試合ぶりに先発に起用。フォーメーションも5試合ぶりに[4-4-2]に戻し、クラブの看板戦術ともいえる堅守速攻で打倒カターレを目指した。
立ち上がりから寄せの素早さと球際の強さをみせる。カターレもボール争奪戦がポイントになると考えて球際への意識を高めていたが、栃木のそれが上回ったかたち。脇本は「向こうが魂のこもったプレーをしてきた」と振り返る。富山陣にもかかわらず栃木が出足鋭くボールに集まり囲い込むシーンが何度もあり、互角に競ったようにみえてもボールが相手にこぼれた。浮氣哲郎監督は「栃木が素晴らしかった。ファーストボールの競り方、セカンドボールへの反応がよく、こぼれた時に2人目、3人目が裏に飛び出てきた。どうしても受けにまわってしまった」と話した。
流れのまま前半12分、栃木に先制点が挙がる。決めたのは廣瀬だった。ゴール前へのロングボールが左にこぼれたところをセンタリングすると、ふわりとした軌道でGK永井堅梧の頭上を越し右のサイドネットに決まった。栃木はFW西谷和希やMF宮崎泰右のスピードを軸に攻め続け、28分には宮崎が持ち込んで戻しのクロスをMF仙石廉がミドルシュート、DFに当たってコースが変わり右ポストに当たった。
カターレは栃木のプレスを外せずミスによるボールロストも多かった。何もできないまま時間が進み、らしさをようやく見せ始めたのは前半の終わり。40分過ぎにクロスをファーで拾って相手との1対1に競り勝ったDF山形辰徳がシュートを放つ。45分には前線のチェックからマイボールにしてサイドに展開しゴールに迫った。
ハーフタイムを挟んでも形勢に変化はなく、最初に得点チャンスをつくったのは栃木。後半7分、右CKから菅がニアで合わせて枠内にシュートを飛ばしたがGK永井が好セーブで阻んだ。
同24分にはMF窪田良がレッドカードで一発退場。栃木のCKのこぼれ球を拾ってカウンターアタックに移行しようとした際、競りかけてきた相手選手の顔に手がぶつかった。カターレは劣勢のうえに、さらに数的にも不利に。栃木の攻勢をしのぎながら、途中出場のFWハン・スンヒョンへのロングボールでチャンスをつくろうと試みるが、相手DFはヘディングが強く、はね返されたボールもなかなか拾えない。糸口が見つからないままタイムアップが近づいていた。
アディショナルタイムが4分と掲示された直後に左CKを得て、このラストチャンスで同点弾が生まれた。山形のキックを平出がファーから頭で折り返し、飛び込んだ脇本が押し込んだ。
終了の笛が鳴ると、双方のチームの選手が10人近くピッチに倒れ込んだ。これまでの90分の流れがひっくり返る、まさかの結末であり、カターレサポーターの中にも勝負の厳しさ、非情さを改めて感じた人がいるかもしれない。6320人が来場したグリーンスタジアムにホームチームへのブーイングが響いた。
カターレは昇格を争うライバルに勝点3を与えず、リードを保つことに成功。今度もクラブ初の4連勝は果たせなかったが、価値あるドローだ。
決意をもって古巣戦に臨んだ山形が「最後まであきらめない姿勢や戦う姿勢がベンチメンバーやスタッフも含めて全員にあった」と仲間を称えた。浮氣監督は「うまくいかないゲームだったが、戦術とかいろいろなものを超越して、なんとしても相手ゴールを目指していくという姿勢で選手があきらめずにやった。成長を感じた」と話す。チームに宿りつつある強い意思を結果で示した一夜となった。
※ハイライト映像あり(J公式サイト)
終了直前に追い付き勝点1を拾った。1点を追う状況で後半24分に退場者を出し敗色が濃厚だったが、最後の最後にMF脇本晃成がCKから同点ゴールを決めた。
栃木のこのゲームにかける気持ちは強かった。ベテランのMF廣瀬浩二を8試合ぶり、DF菅和範を7試合ぶりに先発に起用。フォーメーションも5試合ぶりに[4-4-2]に戻し、クラブの看板戦術ともいえる堅守速攻で打倒カターレを目指した。
立ち上がりから寄せの素早さと球際の強さをみせる。カターレもボール争奪戦がポイントになると考えて球際への意識を高めていたが、栃木のそれが上回ったかたち。脇本は「向こうが魂のこもったプレーをしてきた」と振り返る。富山陣にもかかわらず栃木が出足鋭くボールに集まり囲い込むシーンが何度もあり、互角に競ったようにみえてもボールが相手にこぼれた。浮氣哲郎監督は「栃木が素晴らしかった。ファーストボールの競り方、セカンドボールへの反応がよく、こぼれた時に2人目、3人目が裏に飛び出てきた。どうしても受けにまわってしまった」と話した。
流れのまま前半12分、栃木に先制点が挙がる。決めたのは廣瀬だった。ゴール前へのロングボールが左にこぼれたところをセンタリングすると、ふわりとした軌道でGK永井堅梧の頭上を越し右のサイドネットに決まった。栃木はFW西谷和希やMF宮崎泰右のスピードを軸に攻め続け、28分には宮崎が持ち込んで戻しのクロスをMF仙石廉がミドルシュート、DFに当たってコースが変わり右ポストに当たった。
カターレは栃木のプレスを外せずミスによるボールロストも多かった。何もできないまま時間が進み、らしさをようやく見せ始めたのは前半の終わり。40分過ぎにクロスをファーで拾って相手との1対1に競り勝ったDF山形辰徳がシュートを放つ。45分には前線のチェックからマイボールにしてサイドに展開しゴールに迫った。
ハーフタイムを挟んでも形勢に変化はなく、最初に得点チャンスをつくったのは栃木。後半7分、右CKから菅がニアで合わせて枠内にシュートを飛ばしたがGK永井が好セーブで阻んだ。
同24分にはMF窪田良がレッドカードで一発退場。栃木のCKのこぼれ球を拾ってカウンターアタックに移行しようとした際、競りかけてきた相手選手の顔に手がぶつかった。カターレは劣勢のうえに、さらに数的にも不利に。栃木の攻勢をしのぎながら、途中出場のFWハン・スンヒョンへのロングボールでチャンスをつくろうと試みるが、相手DFはヘディングが強く、はね返されたボールもなかなか拾えない。糸口が見つからないままタイムアップが近づいていた。
アディショナルタイムが4分と掲示された直後に左CKを得て、このラストチャンスで同点弾が生まれた。山形のキックを平出がファーから頭で折り返し、飛び込んだ脇本が押し込んだ。
終了の笛が鳴ると、双方のチームの選手が10人近くピッチに倒れ込んだ。これまでの90分の流れがひっくり返る、まさかの結末であり、カターレサポーターの中にも勝負の厳しさ、非情さを改めて感じた人がいるかもしれない。6320人が来場したグリーンスタジアムにホームチームへのブーイングが響いた。
カターレは昇格を争うライバルに勝点3を与えず、リードを保つことに成功。今度もクラブ初の4連勝は果たせなかったが、価値あるドローだ。
決意をもって古巣戦に臨んだ山形が「最後まであきらめない姿勢や戦う姿勢がベンチメンバーやスタッフも含めて全員にあった」と仲間を称えた。浮氣監督は「うまくいかないゲームだったが、戦術とかいろいろなものを超越して、なんとしても相手ゴールを目指していくという姿勢で選手があきらめずにやった。成長を感じた」と話す。チームに宿りつつある強い意思を結果で示した一夜となった。
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