浮氣監督が就任会見
- 2017/01/13
- 15:51
★質疑内容を追加しました
カターレ富山は13日、県総合運動公園陸上競技場で今季就任する浮氣哲郎監督の記者会見を行った。
以下に発言を詳報する。
●酒井英治社長あいさつ
浮氣氏におかれては、選手たちの能力を最大限に引き出し、成長させてもらうとともに、わたしたちが課題とする接戦でもしっかり勝ち切る得点力とメンタル面での勝負強さを兼ね備えたチームにつくり上げてもらいたい。
2017年シーズンこそは、勝つことへの強いこだわりをもって戦い、カターレ富山をぜひともJ2昇格させていただきたい。素晴らしい指導力をここで十二分に発揮してもらい、素晴らしい成果を上げることを心から期待している。
●黒部光昭強化部長あいさつ
浮氣監督を招へいするに当たり、昨年1年、強化部長をやり富山という街(の特色)を含めて(カターレに)どういう監督がよいのかじっくり考え、4つのポイントを重視して選んだ。
J2昇格に向け、強化部を含むクラブが一体となってチャレンジしていただける方であること。選手、指導者としてJ1への昇格を経験し、(上のカテゴリーに昇格する)そのプロセスを知っていること。チームが若返える中で必要な指導力として、育成からトップまで幅広い指導経験があること。もう1つは地方のクラブの事情も理解してベストを尽くしてくれることだ。
いろんな方に面談させてもらい、その中でも最も「カターレ富山で監督をしてもらいたい」と確信することができ声をかけた。(所属先であった)湘南との兼ね合いがありなかなか発表できなかったが、前向きに時間をかけて考えてもらい、「チャレンジする」との言葉をいただいた。感謝している。
これから1年、監督のチャレンジしたいことを、クラブとして全力でサポートしていきたい。その中でクラブ、サポーターが求める昇格のためにチームづくりが必要になる。そして昇格だけでなく、1年1年、チームが成長していけるクラブづくりをともに歩んでいけたらと思う。
●浮氣哲郎監督あいさつ
みなさま初めまして2017シーズンの監督を務める浮氣哲郎と申します。(記者会見に)このように多くの方に集まってもらえるような、県で愛されているクラブの監督をしてくれないか、との話をいただいた。(当時は)喜びと責任、大きな緊張感に包まれ、(プレスリリースにもそう)コメントした。(会見での)報告が遅くなったことをおわびしたい。
強化部長をはじめ話を進めてきて、自分が思い切ってやりやすい環境を整えていただけた。これから思い切ったサッカーをしていきたい。
就任時のコメントに記したように、選手、クラブの持っている可能性について、実は選手時代も富山に来たことがあり、対戦をしていて好印象をもっていた。派手さはないが、すごく真面目で、ひたむきにサッカーをするクラブだと思っていた。
良い部分は継承しつつ、歩んできた歴史は踏まえてやる。僕はこのチームを破壊しにきたわけではないし、目新しいことをやりにきたわけでもない。整理整頓してシンプルに相手ゴールを目指すアグレッシブなサッカーをやっていきたい。
良い時、苦しい時がたくさんあると思うが、最後にサポーター、スポンサーをはじめカターレ富山に関わる人たちが笑顔で終われるように頑張っていきたい。
<浮氣監督一問一答>
Q:どんなサッカーを目指すのか。重視するのは攻めか守りか。
もともとサッカーはシンプルにゴールを目指すのが選手たちも面白い。見ている人もゴール前のシーンを期待していると思う。基本的に攻撃はシンプルにゴール方向に向かっていくようなサッカーをしたい。サッカーは攻撃と守備は切り離せない。攻撃するためにボールを奪う、積極的な守備もやっていきたい。
攻撃的か守備的かと言われたら、切り離せないので答えづらい。ゴールを目指し、目指すためにボールを奪う、最終的にゴールを守るサッカーを目指していきたい。
Q:理想とするサッカーや好きなクラブはあるか。
プレミアのアーセナルとかは好きで見ているが、真似をしたりはしない。今回、富山でやろうとすることは非常にオーソドックスな感じになるのかなと思っている。
Q:カターレの昨年の試合映像を見た印象は。なにが課題なのか。
すべてではないが数試合は見させてもらった。選手一人ひとりのクオリティーが高く、ボールを扱うことにはすごく長けているかなと。もちろん前監督がボールを大切にしながらゴールに向かっていくサッカーを志向していたというのも、見てとれた。自分もそういった部分はけっして嫌いではないので大切にはするが、もう少しゴール前にいく回数は増やしていきたいなと思っている。
まだ僕も選手と話していない。(現時点で)言えることと言えないことは整理して話したい。もっと前線にボールを預けてもよいのかな、とは思っている。きちんと後ろからつないでいくことも大事だが、もともとゴールに向かうところから始まってのポゼッションという概念だと思う。もう一度、ゴールに向かうというところは強調していきたい。
Q:チームの中心になっていく選手は誰だろう。
まだ選手を生で見ていない。選手の特長などは聞いたり映像で見たりしているが、今のところフラットな状態。17日から練習が始まるので、コミュニケーションを取りながら見ていきたい。
Q:湘南は特長的なチームでシンパシーを抱くファンも多い。湘南での経験を富山でどう生かそうと考えているか。
湘南というチームで多くのことを学ばせてもらった。湘南の良い部分は持ってきたい。それはどういう部分か。世間でいう湘南スタイルは走力、ゴールへ向かう縦への推進力が強調されている。僕が持ち込みたいと思っているのは、トップチームの選手たちの日々サッカーに取り組む姿勢だ。2016年は残念ながらJ2降格が決まったが、見えてこない部分で、トップチームの選手たちが日々どれだけ汗をかき、勝利のためにトレーニングを積んできたか。
基本的に、練習を特に大切にしていきたい。練習に取り組む姿勢については強調していくことになるだろう。毎日全力を尽くすから選手が成長するし、それがチームの強化やクラブの望む結果への近道だと思っている。
Q:湘南といえば曺監督だが。自身は監督像を思い描いているか。
自分のことを客観的に評価することはできない。曺監督が熱過ぎるぐらい熱くて、まじかに見せてもらい、あの情熱はすごいなと思う。学ぶべきところは多い。残念ながらわたしは曺監督ほど出せるかというと分からない。
自身まだまだ力不足のところが多いと思っている。どんな監督かと言えば、今回集まっていただいたスタッフに助けてもらいながら、方向などは明確にしながらやってもらうような監督なのかなと。
Q:選手、コーチとしてのJ1昇格経験をどう生かしていくのか。
(昇格できたかどうかを問わず)やはりサッカーはチームスポーツであり、所属している選手がどれだけ同じ方向を向いて戦っていけるかが大事。これは選手だけではなく、現場のスタッフ、フロントのスタッフも。いろんな方々のサポートがあり、そういう人たちの思いをくみながら、チームがどれだけ一体となって戦えるかが一番大事だと思っている。そういうチームづくりをしっかりやっていきたい。
Q:昇格を狙うなら必ず苦しい時期があると思うがどうやったら乗り越えられるのだろう。
選手時代に自分自身が(大分でJ1)昇格を経験した時はキャプテンという立場であったのもあるし、もともと最初にプロでスタートしたわけではなく、アマチュアの社員選手としてやっていたのもある。どちらかというと自分が成功するよりも、チームが成功することのほうに喜びを感じる思考をしていた。
試合に出る選手だけでなく、出られない選手も含めて全員がよい競争をして戦っていくことが、結果として一番の強化にもなり、チームの望むものが手に入ると思っている。そういった部分を今度は監督という立場できちんと伝えて、できる限りそれを実践していきたいと思う。
Q:昇格のためにズバリ言うなら何が必要なのだろう。
難しい質問だ。いろんな思いをもって選手、スタッフが集まってきている。同じ方向を向いて、そういう目標を達成したいんだ、と思い続けられるかどうかが大事になる。行き先をぶれることなく、自分たちのサッカーもぶれることなく、シンプルにゴールを目指していくのが大事になる。
選手全員の力が必要。そのためには、よい競争をしてもらうしかない。日々。そのために必要なトレーニングをプラスアルファでやっていくことも大事だし、(彼らに)悩みがあればコミュニケーションをとって解決していくことも必要。とにかくピッチでいろんなことを解決していきたいと思っている。
Q:J3というリーグについては現時点でどんな印象をもっているか。
U-23のチームがあり、カターレをはじめ降格してJ2に復帰しなければいけない決意の強いチームがあり、それ以外にもJ2ライセンスがなく昇格はできないけれどこだわってサッカーをする色のあるチームがある。結果を出すのは簡単ではない。いろんなことを考えながら、準備しながらやっていかなければならないリーグだと考えている。
Q:監督を受ける決断をするまでの経緯は。
(話があったのは)昨年の12月ぐらいでしょうか。まず、この話をいただいた時には正直、驚いた。わたしはJリーグでの監督経験がないし、当時携わっていたのは育成年代だったので。そんな自分にこういう話をもってきてくれたことに対し、本当に驚いた。その後に、大きな喜び、責任、緊張感を感じた。
Q:強化部長の話によると、地方クラブの事情も理解してベストを尽くしてほしい、との要望があるようだが。難しい挑戦になるは承知ということか。
プロサッカーそのものが大変なことだと思っている。日本の社会の中で、プロサッカーチームがあり、プロサッカー選手がいて、これを毎年当たり前のように続けていくというのはすごく大変なこと。やっていくうえで、多くのいろんな問題があるかもしれないが(当然のことで)、ピッチにボールがあり、選手がいて、ゴールがあればサッカーが成立するように、2017年シーズンにプロクラブが存在し、選手がきちんと集まってくれたら自分はなんの不安もなく、思い切ってやれるし、やりたいと思った。現場で結果を出せるトップチームがしっかりやっていくことが、このクラブのこの先のことを決めていくと思う。そこに向けてとにかく全力を尽くしてやりたい。
Q:富山の印象は。
食事がおいしい。特にお魚。太平洋側の生活が長かったので、驚いた。
いつだったかは忘れたが、公式戦で来た時にこのスタジアムに入る時に立山連峰がすごくきれいに見えた。それまで見ることがなかった景色だった。守り神のようにそびえているのを見て、「いつかここで仕事をしてみたいなぁ」と思ったことは正直あったが、まさか実現するとは。チャンスをもらい感謝の気持ちでいっぱい。しっかりやらせてもらいたい。
Q:カターレサポーターに対する印象はあるか。
怒られるかもしれないが、このスタジアムは(観客席と)ピッチが遠いですよね。それでも見た試合映像にはサポーターのみなさんが一生懸命に応援する声が入っていて、ゴール前のプレーに沸いているもの分かる。
そういう応援してくれているサポーターがワクワクするように。結果はどうなるか分からない、試合は。ただ、その試合を見に来てやっぱりよかったなと、また見に来たいなという試合をぜひやっていきたい。ぜひサポーターのみなさまには1人でも多く、このピッチで選手が全力で走っている姿を見てほしいし、可能な限り練習会場にも足を運んでもらい、試合では見られない、(ハードなトレーニングに)悲鳴をあげているようなところとかを見ていただきたいなと思っている。
<黒部強化部長への質問>
Q:監督選考の基準として4点を挙げたが、最終的に決め手になったものがあるのではないか。
4点のうち特にこれがといものはない。
わたしは強化部長として去年1年、クラブを見させてもらった。選手としても在籍して見てきた。どうしても、トップチームの結果だけを求められるが、強化部長の立場ではトップだけでなく、育成のところも考えなければならない。いろんな方面で(クラブの)現状をみた時に、子どもたちの強化、環境も含めてなんとか良くできないかと考えている。
今季は西がU-18からトップチームに上がるが、プロでどれだけできるかは彼の頑張りにかかってくる。U-18出身で3年目になる馬渡もこの1年でなにができるかが問われる。こういう地方のクラブだからこそ、スターティングイレブンを見た時に、3人、4人、5人とユース出身者が出場するようなチームが理想なのかもしれないなと思う。そういう環境を整えるためにも、育成年代の指導者も含めて(クラブ一丸で)やっていくことも重視している。浮氣監督はいろんな経験をしているので、採り入れられるところは生かしたい。ユースの指導者がトップを参考にしたり、トップから助言をもらったり。もちろんトップチームを重視して戦ってもらうが、いろんなアドバイスをもらいたい。
トップチームには若手が多い。昨年の新人4人、今季加入する大卒2人、西、馬渡、梅村らはまだまだ若く成長させなければいけない。そういうところも踏まえているし、すべてのところを要件としてみた。
ほかの監督候補の方とも何人か話をさせてもらった。ほかの候補とも話をしていると、浮氣さんにも伝えていた。しっかり話し、クラブの求めているものを伝えながら、カターレにこういう人材がよいであろうと判断した。

カターレ富山は13日、県総合運動公園陸上競技場で今季就任する浮氣哲郎監督の記者会見を行った。
以下に発言を詳報する。
●酒井英治社長あいさつ
浮氣氏におかれては、選手たちの能力を最大限に引き出し、成長させてもらうとともに、わたしたちが課題とする接戦でもしっかり勝ち切る得点力とメンタル面での勝負強さを兼ね備えたチームにつくり上げてもらいたい。
2017年シーズンこそは、勝つことへの強いこだわりをもって戦い、カターレ富山をぜひともJ2昇格させていただきたい。素晴らしい指導力をここで十二分に発揮してもらい、素晴らしい成果を上げることを心から期待している。
●黒部光昭強化部長あいさつ
浮氣監督を招へいするに当たり、昨年1年、強化部長をやり富山という街(の特色)を含めて(カターレに)どういう監督がよいのかじっくり考え、4つのポイントを重視して選んだ。
J2昇格に向け、強化部を含むクラブが一体となってチャレンジしていただける方であること。選手、指導者としてJ1への昇格を経験し、(上のカテゴリーに昇格する)そのプロセスを知っていること。チームが若返える中で必要な指導力として、育成からトップまで幅広い指導経験があること。もう1つは地方のクラブの事情も理解してベストを尽くしてくれることだ。
いろんな方に面談させてもらい、その中でも最も「カターレ富山で監督をしてもらいたい」と確信することができ声をかけた。(所属先であった)湘南との兼ね合いがありなかなか発表できなかったが、前向きに時間をかけて考えてもらい、「チャレンジする」との言葉をいただいた。感謝している。
これから1年、監督のチャレンジしたいことを、クラブとして全力でサポートしていきたい。その中でクラブ、サポーターが求める昇格のためにチームづくりが必要になる。そして昇格だけでなく、1年1年、チームが成長していけるクラブづくりをともに歩んでいけたらと思う。
●浮氣哲郎監督あいさつ
みなさま初めまして2017シーズンの監督を務める浮氣哲郎と申します。(記者会見に)このように多くの方に集まってもらえるような、県で愛されているクラブの監督をしてくれないか、との話をいただいた。(当時は)喜びと責任、大きな緊張感に包まれ、(プレスリリースにもそう)コメントした。(会見での)報告が遅くなったことをおわびしたい。
強化部長をはじめ話を進めてきて、自分が思い切ってやりやすい環境を整えていただけた。これから思い切ったサッカーをしていきたい。
就任時のコメントに記したように、選手、クラブの持っている可能性について、実は選手時代も富山に来たことがあり、対戦をしていて好印象をもっていた。派手さはないが、すごく真面目で、ひたむきにサッカーをするクラブだと思っていた。
良い部分は継承しつつ、歩んできた歴史は踏まえてやる。僕はこのチームを破壊しにきたわけではないし、目新しいことをやりにきたわけでもない。整理整頓してシンプルに相手ゴールを目指すアグレッシブなサッカーをやっていきたい。
良い時、苦しい時がたくさんあると思うが、最後にサポーター、スポンサーをはじめカターレ富山に関わる人たちが笑顔で終われるように頑張っていきたい。
<浮氣監督一問一答>
Q:どんなサッカーを目指すのか。重視するのは攻めか守りか。
もともとサッカーはシンプルにゴールを目指すのが選手たちも面白い。見ている人もゴール前のシーンを期待していると思う。基本的に攻撃はシンプルにゴール方向に向かっていくようなサッカーをしたい。サッカーは攻撃と守備は切り離せない。攻撃するためにボールを奪う、積極的な守備もやっていきたい。
攻撃的か守備的かと言われたら、切り離せないので答えづらい。ゴールを目指し、目指すためにボールを奪う、最終的にゴールを守るサッカーを目指していきたい。
Q:理想とするサッカーや好きなクラブはあるか。
プレミアのアーセナルとかは好きで見ているが、真似をしたりはしない。今回、富山でやろうとすることは非常にオーソドックスな感じになるのかなと思っている。
Q:カターレの昨年の試合映像を見た印象は。なにが課題なのか。
すべてではないが数試合は見させてもらった。選手一人ひとりのクオリティーが高く、ボールを扱うことにはすごく長けているかなと。もちろん前監督がボールを大切にしながらゴールに向かっていくサッカーを志向していたというのも、見てとれた。自分もそういった部分はけっして嫌いではないので大切にはするが、もう少しゴール前にいく回数は増やしていきたいなと思っている。
まだ僕も選手と話していない。(現時点で)言えることと言えないことは整理して話したい。もっと前線にボールを預けてもよいのかな、とは思っている。きちんと後ろからつないでいくことも大事だが、もともとゴールに向かうところから始まってのポゼッションという概念だと思う。もう一度、ゴールに向かうというところは強調していきたい。
Q:チームの中心になっていく選手は誰だろう。
まだ選手を生で見ていない。選手の特長などは聞いたり映像で見たりしているが、今のところフラットな状態。17日から練習が始まるので、コミュニケーションを取りながら見ていきたい。
Q:湘南は特長的なチームでシンパシーを抱くファンも多い。湘南での経験を富山でどう生かそうと考えているか。
湘南というチームで多くのことを学ばせてもらった。湘南の良い部分は持ってきたい。それはどういう部分か。世間でいう湘南スタイルは走力、ゴールへ向かう縦への推進力が強調されている。僕が持ち込みたいと思っているのは、トップチームの選手たちの日々サッカーに取り組む姿勢だ。2016年は残念ながらJ2降格が決まったが、見えてこない部分で、トップチームの選手たちが日々どれだけ汗をかき、勝利のためにトレーニングを積んできたか。
基本的に、練習を特に大切にしていきたい。練習に取り組む姿勢については強調していくことになるだろう。毎日全力を尽くすから選手が成長するし、それがチームの強化やクラブの望む結果への近道だと思っている。
Q:湘南といえば曺監督だが。自身は監督像を思い描いているか。
自分のことを客観的に評価することはできない。曺監督が熱過ぎるぐらい熱くて、まじかに見せてもらい、あの情熱はすごいなと思う。学ぶべきところは多い。残念ながらわたしは曺監督ほど出せるかというと分からない。
自身まだまだ力不足のところが多いと思っている。どんな監督かと言えば、今回集まっていただいたスタッフに助けてもらいながら、方向などは明確にしながらやってもらうような監督なのかなと。
Q:選手、コーチとしてのJ1昇格経験をどう生かしていくのか。
(昇格できたかどうかを問わず)やはりサッカーはチームスポーツであり、所属している選手がどれだけ同じ方向を向いて戦っていけるかが大事。これは選手だけではなく、現場のスタッフ、フロントのスタッフも。いろんな方々のサポートがあり、そういう人たちの思いをくみながら、チームがどれだけ一体となって戦えるかが一番大事だと思っている。そういうチームづくりをしっかりやっていきたい。
Q:昇格を狙うなら必ず苦しい時期があると思うがどうやったら乗り越えられるのだろう。
選手時代に自分自身が(大分でJ1)昇格を経験した時はキャプテンという立場であったのもあるし、もともと最初にプロでスタートしたわけではなく、アマチュアの社員選手としてやっていたのもある。どちらかというと自分が成功するよりも、チームが成功することのほうに喜びを感じる思考をしていた。
試合に出る選手だけでなく、出られない選手も含めて全員がよい競争をして戦っていくことが、結果として一番の強化にもなり、チームの望むものが手に入ると思っている。そういった部分を今度は監督という立場できちんと伝えて、できる限りそれを実践していきたいと思う。
Q:昇格のためにズバリ言うなら何が必要なのだろう。
難しい質問だ。いろんな思いをもって選手、スタッフが集まってきている。同じ方向を向いて、そういう目標を達成したいんだ、と思い続けられるかどうかが大事になる。行き先をぶれることなく、自分たちのサッカーもぶれることなく、シンプルにゴールを目指していくのが大事になる。
選手全員の力が必要。そのためには、よい競争をしてもらうしかない。日々。そのために必要なトレーニングをプラスアルファでやっていくことも大事だし、(彼らに)悩みがあればコミュニケーションをとって解決していくことも必要。とにかくピッチでいろんなことを解決していきたいと思っている。
Q:J3というリーグについては現時点でどんな印象をもっているか。
U-23のチームがあり、カターレをはじめ降格してJ2に復帰しなければいけない決意の強いチームがあり、それ以外にもJ2ライセンスがなく昇格はできないけれどこだわってサッカーをする色のあるチームがある。結果を出すのは簡単ではない。いろんなことを考えながら、準備しながらやっていかなければならないリーグだと考えている。
Q:監督を受ける決断をするまでの経緯は。
(話があったのは)昨年の12月ぐらいでしょうか。まず、この話をいただいた時には正直、驚いた。わたしはJリーグでの監督経験がないし、当時携わっていたのは育成年代だったので。そんな自分にこういう話をもってきてくれたことに対し、本当に驚いた。その後に、大きな喜び、責任、緊張感を感じた。
Q:強化部長の話によると、地方クラブの事情も理解してベストを尽くしてほしい、との要望があるようだが。難しい挑戦になるは承知ということか。
プロサッカーそのものが大変なことだと思っている。日本の社会の中で、プロサッカーチームがあり、プロサッカー選手がいて、これを毎年当たり前のように続けていくというのはすごく大変なこと。やっていくうえで、多くのいろんな問題があるかもしれないが(当然のことで)、ピッチにボールがあり、選手がいて、ゴールがあればサッカーが成立するように、2017年シーズンにプロクラブが存在し、選手がきちんと集まってくれたら自分はなんの不安もなく、思い切ってやれるし、やりたいと思った。現場で結果を出せるトップチームがしっかりやっていくことが、このクラブのこの先のことを決めていくと思う。そこに向けてとにかく全力を尽くしてやりたい。
Q:富山の印象は。
食事がおいしい。特にお魚。太平洋側の生活が長かったので、驚いた。
いつだったかは忘れたが、公式戦で来た時にこのスタジアムに入る時に立山連峰がすごくきれいに見えた。それまで見ることがなかった景色だった。守り神のようにそびえているのを見て、「いつかここで仕事をしてみたいなぁ」と思ったことは正直あったが、まさか実現するとは。チャンスをもらい感謝の気持ちでいっぱい。しっかりやらせてもらいたい。
Q:カターレサポーターに対する印象はあるか。
怒られるかもしれないが、このスタジアムは(観客席と)ピッチが遠いですよね。それでも見た試合映像にはサポーターのみなさんが一生懸命に応援する声が入っていて、ゴール前のプレーに沸いているもの分かる。
そういう応援してくれているサポーターがワクワクするように。結果はどうなるか分からない、試合は。ただ、その試合を見に来てやっぱりよかったなと、また見に来たいなという試合をぜひやっていきたい。ぜひサポーターのみなさまには1人でも多く、このピッチで選手が全力で走っている姿を見てほしいし、可能な限り練習会場にも足を運んでもらい、試合では見られない、(ハードなトレーニングに)悲鳴をあげているようなところとかを見ていただきたいなと思っている。
<黒部強化部長への質問>
Q:監督選考の基準として4点を挙げたが、最終的に決め手になったものがあるのではないか。
4点のうち特にこれがといものはない。
わたしは強化部長として去年1年、クラブを見させてもらった。選手としても在籍して見てきた。どうしても、トップチームの結果だけを求められるが、強化部長の立場ではトップだけでなく、育成のところも考えなければならない。いろんな方面で(クラブの)現状をみた時に、子どもたちの強化、環境も含めてなんとか良くできないかと考えている。
今季は西がU-18からトップチームに上がるが、プロでどれだけできるかは彼の頑張りにかかってくる。U-18出身で3年目になる馬渡もこの1年でなにができるかが問われる。こういう地方のクラブだからこそ、スターティングイレブンを見た時に、3人、4人、5人とユース出身者が出場するようなチームが理想なのかもしれないなと思う。そういう環境を整えるためにも、育成年代の指導者も含めて(クラブ一丸で)やっていくことも重視している。浮氣監督はいろんな経験をしているので、採り入れられるところは生かしたい。ユースの指導者がトップを参考にしたり、トップから助言をもらったり。もちろんトップチームを重視して戦ってもらうが、いろんなアドバイスをもらいたい。
トップチームには若手が多い。昨年の新人4人、今季加入する大卒2人、西、馬渡、梅村らはまだまだ若く成長させなければいけない。そういうところも踏まえているし、すべてのところを要件としてみた。
ほかの監督候補の方とも何人か話をさせてもらった。ほかの候補とも話をしていると、浮氣さんにも伝えていた。しっかり話し、クラブの求めているものを伝えながら、カターレにこういう人材がよいであろうと判断した。

- 関連記事