第26節 鳥取×富山 マッチレポート■俺たちはあきらめない
- 2016/10/24
- 10:18
【第26節 鳥取0―1富山 ▽得点者:後半45+3分・三上(富)】
※ダイジェスト映像あり(J公式サイト)
チャンスをつくりゴールに迫るが決められない。YS横浜戦の劇的な決勝点以来、無得点が続くこと約360分。後半アディショナルタイムの3分も過ぎようとしていた。
だが、最後の最後にこじ開けて勝利をつかんだ。得点したMF三上陽輔は「決まったのはみんなの魂が乗り移ったから」と話した。
前節から先発メンバーを4人変更。FW中西倫也が9試合ぶり、DF北井佑季が前回の鳥取戦以来で6試合ぶりに先発。三上がけがから復帰した。
前半から主導権を握って攻めたが、トラップミスやスルーパスのずれが散見されるなど精度やタイミングがもうひとつで決定的な場面をつくれなかった。その中でチームを支えたのがMF脇本晃成とDF平出涼。脇本はセカンドボールをよく拾った。18分には右サイドを外からオーバーラップしてクロスを上げ、40分にはグラウンダーのミドルシュートでゴールを脅かすなど攻撃でも目立っていた。
攻め切れず鳥取のカウンターを浴びる展開だったが、平出は持ち味のカバーリング力を発揮。向かい風でクリア処理に手間どった隙を突かれた42分には、FWフェルナンジーニョとの1対1を制してピンチの芽を摘んだ。
前半の終わりから後半の立ち上がりにかけては鳥取のほうに何度も好機があった。しかし、後半11分に相手のボランチ片岡洋介が2枚目のイエローカードで退場となる。焦点はカターレが得点を奪えるかどうかにほぼ絞られた。
押し込んで波状攻撃をかけ、ペナルティーエリアまでボールを運ぶ。だが決め切れない。22分にはFW苔口卓也のペナルティーアーク付近からのシュートがゴール右上を捉えたがGK福島春樹の好セーブに阻まれた。
「相手が10人になると引いて守ってくるので逆に難しくなると言われがち。だが、(きょうは)ゴールに向かって威圧はできていたので、1人少なくなって得点を奪う確率は上がったと考えていた」と三浦泰年監督。「しっかり相手を揺さぶって左右に横ずれさせて消耗させ、やっぱり中で勝負だと考え、交代のカードもそれに合わせて切っていった」。25分に入ったMF椎名伸志は後方からボールを引き出そうと繰り返しスタートを切って相手をかく乱。クロスやセットプレーから高さで仕留める攻撃を強化するため、27分にDF國吉貴博、35分にはDF内田錬平が投入された。
42分、フィードを内田が頭で落とし混戦からつないでフリーの内田が右から狙ったがシュートが右ポストを直撃してゴールが遠い。しかし最後のチャンスで待望の瞬間が訪れた。敵陣深く左からのスローインを起点にMF窪田良がセンタリング、MF萱沼優聖のヘディングシュートが相手選手に当たってこぼれ、三上が左足で蹴り込んだ。
試合後の会見で鳥取の柱谷哲二監督はドーハの悲劇を引き合いに出した。また、「(21日の地震で被害の大きかった)倉吉市の被災されたみなさんのためにも、我々がサッカーのできる喜び、させてもらえる喜びをしっかりかみしめてやれ、と選手に伝えた。気持ちの入ったゲームはできた。負けはしたけれど選手を称えたい」とも話した。両チームが気持ちをぶつけ、サッカーの魅力や奥深さを示すゲームになった。
残り4試合。戦いは続き、次節は首位・栃木との大一番が待つ。たかが1勝、たかが1点かもしれない。しかし、この1勝と1点には数字以上の絶対的な価値がある。シーズン終盤の取り返しのつかない大事な一戦で、選手たちは不屈の精神を体現した。
※ダイジェスト映像あり(J公式サイト)
チャンスをつくりゴールに迫るが決められない。YS横浜戦の劇的な決勝点以来、無得点が続くこと約360分。後半アディショナルタイムの3分も過ぎようとしていた。
だが、最後の最後にこじ開けて勝利をつかんだ。得点したMF三上陽輔は「決まったのはみんなの魂が乗り移ったから」と話した。
前節から先発メンバーを4人変更。FW中西倫也が9試合ぶり、DF北井佑季が前回の鳥取戦以来で6試合ぶりに先発。三上がけがから復帰した。
前半から主導権を握って攻めたが、トラップミスやスルーパスのずれが散見されるなど精度やタイミングがもうひとつで決定的な場面をつくれなかった。その中でチームを支えたのがMF脇本晃成とDF平出涼。脇本はセカンドボールをよく拾った。18分には右サイドを外からオーバーラップしてクロスを上げ、40分にはグラウンダーのミドルシュートでゴールを脅かすなど攻撃でも目立っていた。
攻め切れず鳥取のカウンターを浴びる展開だったが、平出は持ち味のカバーリング力を発揮。向かい風でクリア処理に手間どった隙を突かれた42分には、FWフェルナンジーニョとの1対1を制してピンチの芽を摘んだ。
前半の終わりから後半の立ち上がりにかけては鳥取のほうに何度も好機があった。しかし、後半11分に相手のボランチ片岡洋介が2枚目のイエローカードで退場となる。焦点はカターレが得点を奪えるかどうかにほぼ絞られた。
押し込んで波状攻撃をかけ、ペナルティーエリアまでボールを運ぶ。だが決め切れない。22分にはFW苔口卓也のペナルティーアーク付近からのシュートがゴール右上を捉えたがGK福島春樹の好セーブに阻まれた。
「相手が10人になると引いて守ってくるので逆に難しくなると言われがち。だが、(きょうは)ゴールに向かって威圧はできていたので、1人少なくなって得点を奪う確率は上がったと考えていた」と三浦泰年監督。「しっかり相手を揺さぶって左右に横ずれさせて消耗させ、やっぱり中で勝負だと考え、交代のカードもそれに合わせて切っていった」。25分に入ったMF椎名伸志は後方からボールを引き出そうと繰り返しスタートを切って相手をかく乱。クロスやセットプレーから高さで仕留める攻撃を強化するため、27分にDF國吉貴博、35分にはDF内田錬平が投入された。
42分、フィードを内田が頭で落とし混戦からつないでフリーの内田が右から狙ったがシュートが右ポストを直撃してゴールが遠い。しかし最後のチャンスで待望の瞬間が訪れた。敵陣深く左からのスローインを起点にMF窪田良がセンタリング、MF萱沼優聖のヘディングシュートが相手選手に当たってこぼれ、三上が左足で蹴り込んだ。
試合後の会見で鳥取の柱谷哲二監督はドーハの悲劇を引き合いに出した。また、「(21日の地震で被害の大きかった)倉吉市の被災されたみなさんのためにも、我々がサッカーのできる喜び、させてもらえる喜びをしっかりかみしめてやれ、と選手に伝えた。気持ちの入ったゲームはできた。負けはしたけれど選手を称えたい」とも話した。両チームが気持ちをぶつけ、サッカーの魅力や奥深さを示すゲームになった。
残り4試合。戦いは続き、次節は首位・栃木との大一番が待つ。たかが1勝、たかが1点かもしれない。しかし、この1勝と1点には数字以上の絶対的な価値がある。シーズン終盤の取り返しのつかない大事な一戦で、選手たちは不屈の精神を体現した。
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