第5節 富山×鳥取 富山・三浦泰年監督の会見コメント
- 2016/08/13
- 22:10
【第5節 富山4―1鳥取 ▽得点者:前半9分・苔口(富)、同25分・三上(富)、後半5分・萱沼(富)、同30分・フェルナンジーニョ(鳥)、同31分・三上(富)】
★質疑内容を追加しました
●富山・三浦泰年監督
きょうは(4月に)中止になった延期分の試合。これまでは「1試合少ないから」とまわりからも叱咤激励されてきたが、今回消化することができた。関係者のみなさんが試合をできるようにしてくれたこと、お盆の忙しい時期にもかかわらず、鳥取がこのようなかたちに応じてくれたことにまず感謝しなければいけない。
この延期分の試合見に集まってくれた富山のサポーターに4つのゴールを見せられたのは非常に良かった。このぐらいのタイミングで点が取れると、自分たちらしさがより出てくる。しかし、もっともっと精度を上げなければいけないし、点は来ていても、ディティールというか少し細かいところがやっぱり雑になったり、納得いかない部分が見えたりした試合だったと思う。
ただし、そうやって一つひとつ成長していくものだと思う。きょうの試合は、しっかり4つ取れたこと、それも、しっかりした指揮官がいて、しっかりした経験のある名前のある選手をそろえている鳥取というチームに対しこういう勝ち方ができたということを自信に変えたらよいと思う。
(来週からの)天皇杯を、自分たちの力を、よりまとまりと団結力が出るような、そういう試合内容、そういう結果を残せるようにチャレンジし、再度リーグ戦にしっかりした姿で県総に戻ってこられたらよい。やはりリーグ戦でどういう姿を見せられるかが非常に大事になるので、この勝利をしっかり祝った後に、次の準備にかかっていければなと思う。
Q:今週のトレーニングで得点への意識を高めてきて、すぐに結果につながった。
口で言って取れる世界ではない。最後のところは監督も教えられない、選手の感覚や、タレントとしての能力がかかわっているのがゴールだと思う。
(これまでは)あまり得点、得点と言い過ぎないように、まずは土台をつくってきた。我々の追求するサッカーというのはどういうものか。しっかりした基盤、根っこ、戦術、戦略として、しっかりボールをつなぐということ。50%・50%のボールにはしないということ。これを土台にしてきて、足りない三角形の頂点が勝利、得点、点を取られないということだった。今週しっかり選手たちにアプローチをかけた中で結果がでたので、(これからも)そういう意識はしっかりもったうえでトレーニング、試合に臨まなければいけないと思う。
立ち上がりが非常に大事で、キーポイントは先制点で、それだけじゃなく追加点もだと彼らに伝えた。いかに集中力を高められるか、野心や雑念を捨てて試合の90分に集中するようにと。先制点、追加点、そして後半の追加点を奪った。1失点はもったいなかったが、突き放す得点を取った。試合の流れを読んで、粘り強く戦った中でのスコアだと思う。こういうことを続けていけたらなと思う。
Q:ゲーム内容についてはどう感じているか。
サッカーの精度として、しっかりビルドアップができたか、つなぎながら最後に背後を割れたか、と突き詰めていくと、その内容は4-1のスコアとは異なるが、これもサッカーだと思っているから、「内容は悪かった」とネガティブな表現を使う必要はない。
もっと内容を上げ、精度を高める、コンビネーションや連動性、集団としてコレクティブに戦えるように成長していきたいというのが正直な気持ち。ただし、そういう(良い)内容の試合は結果こそついてきていなくても何試合かはできている。きょうはこれまで足りなかったものを築くことができたので選手を評価し、ほめてあげたい。この喜びをしっかり受け止めて、次もまたピッチで円陣を組み回りたいと思って、試合に対して日々良い準備ができたら、メンタル面でプラスに働いていくのではないかと思う。(なので)内容も得点差もしっかりしたものであったと捉えて次に進めていきたい。
Q:リーグ戦が中断するこの期間に向上させたい点は。
局面の中で、ボールホルダーが(まわりで)誰がどう動いたというのをまだまだ探し切れていないなど、まだコンビネーションは向上させられる。
例えば苔口と萱沼の関係なら、苔口が持った瞬間に、萱沼がどこを選んで走っているか分かる。あるいは下りてきた萱沼が、苔口がどこを狙ってスプリントしているか分かる。また、サイドで持った瞬間に、まわりの選手がどういう動きをしているか分かるといった。簡単に言うならコンビネーション。そういうシーンがまだ少ないので、もっと高めていきたいと
すごく思う。
3人目の動きといった、関わっている所でない人が動き出しているのを見られるようになるとボールの動きももっとよくなるし、得点に直結していくだろう。きょうはそういうものにトライした結果がこいいうゴールにつながっているので、この期間中に攻撃のコンビネーション、コレクティブさというものの質を上げていきたい。
これを実行するためにも相手ボールになった時の守備の厳しさがいる。セカンドボール、ボール際、切り替えを含め。それらサッカーで当たり前のところが自分たちの狙いを実行するために大事になる。意識を持たせながら継続し、攻撃の美しさをもっと積み重ねていきたい。
Q:勝利の直後、ピッチで円陣を組んで選手、スタッフみなで喜んだ。初めてのことだ。監督から呼び掛けたのか。
わたしからです。「俺の性格が暗いので、勝った時には円陣を組んでぐるっと回ろう」と選手に言った。勝った時に暗いので(苦笑)。これまで、いろんなところで仕事をし、いろんなアスリートをみてきたが、例えば若貴が相撲を引っ張っていた時に、貴乃花は優勝インタビューで、息をはぁはぁさせながらもう次の場所のことを考えていた。自分自身は、勝った瞬間に笑ってしまったら次に笑われてしまうんじゃないかと思っていた。だからこそ、(勝って兜の)緒をしっかり締めなければいけないと。そういう考え方でやってきた。
しかし、またひとつそれとは違う思考との出会いをオリンピックのこの時期に感じた。金メダルをとった選手はそれを祝い、それに浸る時間はある程度は許されていると思うが、我々は1日か2日かだろう。わたしはそれさえも選手に許さずこの記者会見の場で、次の準備だと言い続けてきた。その発想をもう少しポジティブに考え、この天皇杯の時期を使った中でそういう時もあるのかなと自分自身が感じたのでそうした。
あす、あさってと選手には休みを与えていて、それから天皇杯の準備にかかる。選手にはまた次も勝利したいと思うぐらいに祝杯を上げて、またいい顔で戻きてくれたらなと思った。そう伝えた。
(それらが)正しいかどうかは、すべて次の結果から評価されるのだろうが、富山での信頼関係が、より強いものに、選手とだけではなく、ここ集まってくれたサポーター、支えてくれているスポンサーや株主、そしてフロントの人たちと、そういう思考がうまく重なりあって、もっと富山のサッカーが発展してくれたらよいと思っている。今までの固い自分ではなく、思い切って選手にそれを伝えて、(勝って)また円陣を組もうと伝えてきた。またみなさんもぜひこれからの富山に期待してくれたらなと思う。よろしくお願いします。
★質疑内容を追加しました
●富山・三浦泰年監督
きょうは(4月に)中止になった延期分の試合。これまでは「1試合少ないから」とまわりからも叱咤激励されてきたが、今回消化することができた。関係者のみなさんが試合をできるようにしてくれたこと、お盆の忙しい時期にもかかわらず、鳥取がこのようなかたちに応じてくれたことにまず感謝しなければいけない。
この延期分の試合見に集まってくれた富山のサポーターに4つのゴールを見せられたのは非常に良かった。このぐらいのタイミングで点が取れると、自分たちらしさがより出てくる。しかし、もっともっと精度を上げなければいけないし、点は来ていても、ディティールというか少し細かいところがやっぱり雑になったり、納得いかない部分が見えたりした試合だったと思う。
ただし、そうやって一つひとつ成長していくものだと思う。きょうの試合は、しっかり4つ取れたこと、それも、しっかりした指揮官がいて、しっかりした経験のある名前のある選手をそろえている鳥取というチームに対しこういう勝ち方ができたということを自信に変えたらよいと思う。
(来週からの)天皇杯を、自分たちの力を、よりまとまりと団結力が出るような、そういう試合内容、そういう結果を残せるようにチャレンジし、再度リーグ戦にしっかりした姿で県総に戻ってこられたらよい。やはりリーグ戦でどういう姿を見せられるかが非常に大事になるので、この勝利をしっかり祝った後に、次の準備にかかっていければなと思う。
Q:今週のトレーニングで得点への意識を高めてきて、すぐに結果につながった。
口で言って取れる世界ではない。最後のところは監督も教えられない、選手の感覚や、タレントとしての能力がかかわっているのがゴールだと思う。
(これまでは)あまり得点、得点と言い過ぎないように、まずは土台をつくってきた。我々の追求するサッカーというのはどういうものか。しっかりした基盤、根っこ、戦術、戦略として、しっかりボールをつなぐということ。50%・50%のボールにはしないということ。これを土台にしてきて、足りない三角形の頂点が勝利、得点、点を取られないということだった。今週しっかり選手たちにアプローチをかけた中で結果がでたので、(これからも)そういう意識はしっかりもったうえでトレーニング、試合に臨まなければいけないと思う。
立ち上がりが非常に大事で、キーポイントは先制点で、それだけじゃなく追加点もだと彼らに伝えた。いかに集中力を高められるか、野心や雑念を捨てて試合の90分に集中するようにと。先制点、追加点、そして後半の追加点を奪った。1失点はもったいなかったが、突き放す得点を取った。試合の流れを読んで、粘り強く戦った中でのスコアだと思う。こういうことを続けていけたらなと思う。
Q:ゲーム内容についてはどう感じているか。
サッカーの精度として、しっかりビルドアップができたか、つなぎながら最後に背後を割れたか、と突き詰めていくと、その内容は4-1のスコアとは異なるが、これもサッカーだと思っているから、「内容は悪かった」とネガティブな表現を使う必要はない。
もっと内容を上げ、精度を高める、コンビネーションや連動性、集団としてコレクティブに戦えるように成長していきたいというのが正直な気持ち。ただし、そういう(良い)内容の試合は結果こそついてきていなくても何試合かはできている。きょうはこれまで足りなかったものを築くことができたので選手を評価し、ほめてあげたい。この喜びをしっかり受け止めて、次もまたピッチで円陣を組み回りたいと思って、試合に対して日々良い準備ができたら、メンタル面でプラスに働いていくのではないかと思う。(なので)内容も得点差もしっかりしたものであったと捉えて次に進めていきたい。
Q:リーグ戦が中断するこの期間に向上させたい点は。
局面の中で、ボールホルダーが(まわりで)誰がどう動いたというのをまだまだ探し切れていないなど、まだコンビネーションは向上させられる。
例えば苔口と萱沼の関係なら、苔口が持った瞬間に、萱沼がどこを選んで走っているか分かる。あるいは下りてきた萱沼が、苔口がどこを狙ってスプリントしているか分かる。また、サイドで持った瞬間に、まわりの選手がどういう動きをしているか分かるといった。簡単に言うならコンビネーション。そういうシーンがまだ少ないので、もっと高めていきたいと
すごく思う。
3人目の動きといった、関わっている所でない人が動き出しているのを見られるようになるとボールの動きももっとよくなるし、得点に直結していくだろう。きょうはそういうものにトライした結果がこいいうゴールにつながっているので、この期間中に攻撃のコンビネーション、コレクティブさというものの質を上げていきたい。
これを実行するためにも相手ボールになった時の守備の厳しさがいる。セカンドボール、ボール際、切り替えを含め。それらサッカーで当たり前のところが自分たちの狙いを実行するために大事になる。意識を持たせながら継続し、攻撃の美しさをもっと積み重ねていきたい。
Q:勝利の直後、ピッチで円陣を組んで選手、スタッフみなで喜んだ。初めてのことだ。監督から呼び掛けたのか。
わたしからです。「俺の性格が暗いので、勝った時には円陣を組んでぐるっと回ろう」と選手に言った。勝った時に暗いので(苦笑)。これまで、いろんなところで仕事をし、いろんなアスリートをみてきたが、例えば若貴が相撲を引っ張っていた時に、貴乃花は優勝インタビューで、息をはぁはぁさせながらもう次の場所のことを考えていた。自分自身は、勝った瞬間に笑ってしまったら次に笑われてしまうんじゃないかと思っていた。だからこそ、(勝って兜の)緒をしっかり締めなければいけないと。そういう考え方でやってきた。
しかし、またひとつそれとは違う思考との出会いをオリンピックのこの時期に感じた。金メダルをとった選手はそれを祝い、それに浸る時間はある程度は許されていると思うが、我々は1日か2日かだろう。わたしはそれさえも選手に許さずこの記者会見の場で、次の準備だと言い続けてきた。その発想をもう少しポジティブに考え、この天皇杯の時期を使った中でそういう時もあるのかなと自分自身が感じたのでそうした。
あす、あさってと選手には休みを与えていて、それから天皇杯の準備にかかる。選手にはまた次も勝利したいと思うぐらいに祝杯を上げて、またいい顔で戻きてくれたらなと思った。そう伝えた。
(それらが)正しいかどうかは、すべて次の結果から評価されるのだろうが、富山での信頼関係が、より強いものに、選手とだけではなく、ここ集まってくれたサポーター、支えてくれているスポンサーや株主、そしてフロントの人たちと、そういう思考がうまく重なりあって、もっと富山のサッカーが発展してくれたらよいと思っている。今までの固い自分ではなく、思い切って選手にそれを伝えて、(勝って)また円陣を組もうと伝えてきた。またみなさんもぜひこれからの富山に期待してくれたらなと思う。よろしくお願いします。
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