カターレ通信2023

　４戦全勝で首位のレノファ山口FCとぶつかる。勢いに乗るホームチームをたたき、カターレは今季２勝目を手にしたい。勝てば、次節から始まる15日間で５試合を行う大型連休中の連戦に弾みがつく。ここが第１クールの勝負どころだ。

　「山口は今、J３で最もいいサッカーをしている。自信をもってパスをつなぎ、追い越していくスピードもある。攻守の切り替えも早い」。岸野靖之監督は対戦相手の残してきた結果がフロックではないと強調する。そして、「JFLから昇格してノープレッシャーで伸び伸びと、迷いなくプレーしている。ツエーゲン金沢のように」。初のJ２で４連勝を飾った隣県クラブを例に挙げ、待ち受ける戦いの厳しさを表現した。
　金沢は先週、敵地でC大阪を撃破した。勢いづく昇格組が上からの降格クラブに挑む構図は今回のカードに重なる。だが、カターレは屈するわけにはいかない。MF朝日大輔が「意地をみせなければいけない」と言い、MF田中寛己は「山口には他の仕事もしながらプレーしている選手がいると聞く。負けられない。勝って相手の勢いをうちがもらう」と話した。

　前節は試合がなかったため、練習時間を長めにとって２週間みっちりと鍛えてきた。先週はピッチの横幅を意識した攻撃と守備をトレーニング。今週は前線からのプレスとそのプレスを交わすパス回しを主にチェックしている。データスタジアム社がFootball LABで公表しているデータによると、山口はボール保持率が53.9％でリーグ１位（カターレは51.7％で５位）。カターレは山口のパスワークを高い位置からのアグレッシブな守りで寸断し、ショートカウンターあるいはボールを落ち着けてからのサイド攻撃をシミュレーションしているようだ。
　ハイプレスは今季のスタイルとして確立するべくキャンプから取り組んできた。敵陣で数多くボールを奪取できるか、そして奪い返しにくる相手を交わせるか。カターレ、山口の両者が互いの持ち味をぶつける真っ向勝負になるかもしれない。

　山口は昨季のJFLで４位に食い込みJ3に昇格した。「山口教員団」として1949年に発足しており長い歴史をもつ。金沢の監督を2011年まで３季にわたり務めた上野展裕が指揮を執り２年目。昨季JFLで17得点してランキング１位に輝いたFW岸田和人が開幕４戦連続ゴールで４得点、MF島屋八徳も４点を挙げている。レノファは「renovation（維新）」などからの造語。

関連記事

• 第６節　山口×富山　富山・岸野靖之監督の会見コメント
• 第６節　山口×富山　山口・上野展裕監督の会見コメント
• きょうは山口
• 【第６節vs山口プレビュー】全勝の首位と真っ向勝負
• 新車が登場！