第18節 富山×鹿児島 富山・三浦泰年監督の会見コメント
- 2016/07/25
- 00:41
【第18節 富山2―1鹿児島 ▽得点者:前半5分・萱沼(富)、同16分・中原(鹿)、後半45分・内田(富)】
★質疑内容を追加しました
●富山・三浦泰年監督
前節の福島戦に続き、非常に難しい試合であった。(交代枠を使って)動くタイミングでゲームの流れを取れるか失うかというところの微妙な“際”みたいなところがあった。結果的にこうなると、我慢してよかったというふうになる。そうなっていなければ「積極的ではなかった」とされるだろう。これがまさしくプロの世界だと思う。
最後の内田の得点がなくても、サッカーの内容というものは変わらない。しかし、この得点が、まわりを幸せにする。見に来たサポーター、ファン、スポンサーや株主を幸せにする。そして、選手自身は勇気と自信を少し持つことができる。非常に大きな1点だと思う。
喜び過ぎてはいけないのは十分に分かっている。まだまだ難しい試合が続いていくからだ。しかし、充実感をこの試合には感じてほしいなと思う。自信と、やっていこうとしているサッカーの信じられる部分というもの、信頼関係というものを強く持っていかなければいけないと思う。
立ち上がりはアグレッシブに強気にいけた。相手が慎重にシンプルにやってくる傾向があった。鹿児島を過大評価せず、強気にダイヤモンドでいくぞとは発信していたが、うまく先制点を取れた
反省はセットプレーからの失点。これはマークがずれたのが原因であり、個人の責任。GKも含めてアグレッシブに守れなかったのは反省しなければ。
ほっと一息をつけるリーグではない。短期の30試合の中で求められているものがあるからだ。ただし焦らずに、ひとつひとつを納得させながらコツコツと登っていくしかない。選手と共通理解をもちながら、次節の長野戦に向けてしっかりトレーニングをしたい。
あす金沢とトレーニングマッチの機会を得た。西室、内田は今季初出場だった。あすのゲームでプレーする選手とも一緒に練習して痛みを分かり合っている。彼らのこのパフォーマンスにより、これまでリーグ戦に出ていた選手はのんびりしていられないし、まだ出場のチャンスをもらっていない選手も差は紙一重であると分かったと思う。セカンドチームはトレーニングマッチをしっかりやり、出た選手はリカバリーをして長野戦に備える。
ご存知の通り、ウインドーが開いている時間も補強はしていない。選手がしっかり成長して、しっかり戦わなければならない。それを証明してくれた内田と西室にわたしも感謝しなければいけない。2人はこれを1試合ではなく継続していく必要がある。プロとしてより上を目指していける選手に成長していってほしい。
まだまだチームとしてもクラブとしても成長過程であり未熟な部分がある。こういう粘り強い試合を続け、トレーニングから生み出していくのも大事な要素。わたし自身も理解しながらこの後も進めていきたい
Q:今季初出場の内田、西室が良い働きをした。起用の意図は。
半年一緒にトレーニングしてきて、自分が目指しているサッカーに対する2人の成長速度はスロー。子どもたちにリフティングを教えても上達に差が付くように、そういう差をつけられていると彼らに直接言ったことがある。2人ともプロであり、ましてや内田は昨季に出場のチャンスをもらっていた選手なわけでとても悔しいだろう。そういう気持ちをためてためてこういうチャンスをつかむ。そしてもし今回を逃せばまたどれだけ苦しい期間を過ごさなければいけないのかを彼らは感じていてピッチに立ったのではないか。
一方でパフォーマンスが上がっていかないのに同じ選手が出場できていたのは代わる選手の成長が追い付いていなかっただけで、彼らは機会を生かし切れていない。そういうタイミングだったと思う。
結果以外の大事な部分はあるにせよ、3試合勝てていない中でホームに戻って我々がやらなければならないことを考えた時に、そういうリバウンドメンタリティーをもった選手を起用するのは大事で、そういうタイミングだと思った。それで思い切って西室を先発させ、展開次第ではあるが内田があのポジションから(ゴール前に)出ていくイメージを考えた。自分たちの目指すサッカーを優先したため温存してきたが考えていたかたちであり、このタイミングで思い切って決断した。よく期待に応えてくれた。
西室には昨日、「心配するな期待していないから」と話した。すると彼は「その期待を裏切ります」を言っていたが、良い方に裏切ってくれてよかったなと思う(笑い)。
Q:内田選手には何かアドバイスをしたのか。
昨日、左サイドにボールがある時に、右サイドからヘディングシュートができるところまでランニングして狙う練習をした。サイドで使う意図があり、それは守備でボールを跳ね返すためでも、パワープレーで中央に置くのでもない。サイドからフィニッシュのできるところまで進入しなさいと話した。
2人の性格は違う。西室はやる気を前面に出すが力が入り過ぎる傾向がある。試合前、相手は俺の髪型と色にびびっていたからあとはお前たちのプレーでびびらせるだけだと言ったら彼は笑っていた。
内田は淡々とやるタイプ。淡々とやるなら負けてはいけない。勝っていないと。彼は淡々としっかりやるということができていない。これからは淡々と結果を出すプレーをあすの金沢戦から見せてほしい。それができるようになってから使うつもりでいたが、示せてないのに使った。そういうものでサッカーは難しい。論理的に考えるだけでもだめで、相手の読めないことをやったり、どこか理不尽だったり矛盾しているようなことをやったりしてこういう結果につながる日もあるんじゃないかと思っている。
Q:今節に向けてメンタル面を重視していた。アグレッシブで、球際でも負けないプレーができていたと感じたが、選手たちにどんなアプローチをしたのか。
鹿児島戦を迎えるに当たり、今季初めて(スカウティングで)1試合をフルに選手に見せる時間をつくった。普段はスタッフが10数分にまとめて見せているものを、アウトプレーをカットして60分のものを見せた。それを見て、(鹿児島は)セカンドボール(を拾うの)が非常に素早いチームで、そこがカギになると選手自身が感じていたと思う。
セカンドボールを自分たちのものにするために何が必要かと言えば。やはり走るということで、スピードと運動量が相手よりも必要になる。そのためには1つめに体力、コンディションが大事。もう1つは脳で、しっかり働かせて、ボールがどこに落ちる、味方がどこに動いているかを把握しなければいけない。もう1つは「相手には渡さない」という心、気持ち。
わたしは試合の始まる前から自分たちがボールを持っていないセカンドボールについて考えるのは好きではないが、今のサッカーはセカンドボール、切り替え、ボール際の3つが優れたチームが良い結果を残している。自分たちがボールを保持することと、この3つは毎試合のテーマである。まだ鹿児島にすべて勝てていたとは思わないが、彼らがセカンドボールに強いチームだったからこそ、(我々も)粘り強い走りができたのではないかと思う。
★質疑内容を追加しました
●富山・三浦泰年監督
前節の福島戦に続き、非常に難しい試合であった。(交代枠を使って)動くタイミングでゲームの流れを取れるか失うかというところの微妙な“際”みたいなところがあった。結果的にこうなると、我慢してよかったというふうになる。そうなっていなければ「積極的ではなかった」とされるだろう。これがまさしくプロの世界だと思う。
最後の内田の得点がなくても、サッカーの内容というものは変わらない。しかし、この得点が、まわりを幸せにする。見に来たサポーター、ファン、スポンサーや株主を幸せにする。そして、選手自身は勇気と自信を少し持つことができる。非常に大きな1点だと思う。
喜び過ぎてはいけないのは十分に分かっている。まだまだ難しい試合が続いていくからだ。しかし、充実感をこの試合には感じてほしいなと思う。自信と、やっていこうとしているサッカーの信じられる部分というもの、信頼関係というものを強く持っていかなければいけないと思う。
立ち上がりはアグレッシブに強気にいけた。相手が慎重にシンプルにやってくる傾向があった。鹿児島を過大評価せず、強気にダイヤモンドでいくぞとは発信していたが、うまく先制点を取れた
反省はセットプレーからの失点。これはマークがずれたのが原因であり、個人の責任。GKも含めてアグレッシブに守れなかったのは反省しなければ。
ほっと一息をつけるリーグではない。短期の30試合の中で求められているものがあるからだ。ただし焦らずに、ひとつひとつを納得させながらコツコツと登っていくしかない。選手と共通理解をもちながら、次節の長野戦に向けてしっかりトレーニングをしたい。
あす金沢とトレーニングマッチの機会を得た。西室、内田は今季初出場だった。あすのゲームでプレーする選手とも一緒に練習して痛みを分かり合っている。彼らのこのパフォーマンスにより、これまでリーグ戦に出ていた選手はのんびりしていられないし、まだ出場のチャンスをもらっていない選手も差は紙一重であると分かったと思う。セカンドチームはトレーニングマッチをしっかりやり、出た選手はリカバリーをして長野戦に備える。
ご存知の通り、ウインドーが開いている時間も補強はしていない。選手がしっかり成長して、しっかり戦わなければならない。それを証明してくれた内田と西室にわたしも感謝しなければいけない。2人はこれを1試合ではなく継続していく必要がある。プロとしてより上を目指していける選手に成長していってほしい。
まだまだチームとしてもクラブとしても成長過程であり未熟な部分がある。こういう粘り強い試合を続け、トレーニングから生み出していくのも大事な要素。わたし自身も理解しながらこの後も進めていきたい
Q:今季初出場の内田、西室が良い働きをした。起用の意図は。
半年一緒にトレーニングしてきて、自分が目指しているサッカーに対する2人の成長速度はスロー。子どもたちにリフティングを教えても上達に差が付くように、そういう差をつけられていると彼らに直接言ったことがある。2人ともプロであり、ましてや内田は昨季に出場のチャンスをもらっていた選手なわけでとても悔しいだろう。そういう気持ちをためてためてこういうチャンスをつかむ。そしてもし今回を逃せばまたどれだけ苦しい期間を過ごさなければいけないのかを彼らは感じていてピッチに立ったのではないか。
一方でパフォーマンスが上がっていかないのに同じ選手が出場できていたのは代わる選手の成長が追い付いていなかっただけで、彼らは機会を生かし切れていない。そういうタイミングだったと思う。
結果以外の大事な部分はあるにせよ、3試合勝てていない中でホームに戻って我々がやらなければならないことを考えた時に、そういうリバウンドメンタリティーをもった選手を起用するのは大事で、そういうタイミングだと思った。それで思い切って西室を先発させ、展開次第ではあるが内田があのポジションから(ゴール前に)出ていくイメージを考えた。自分たちの目指すサッカーを優先したため温存してきたが考えていたかたちであり、このタイミングで思い切って決断した。よく期待に応えてくれた。
西室には昨日、「心配するな期待していないから」と話した。すると彼は「その期待を裏切ります」を言っていたが、良い方に裏切ってくれてよかったなと思う(笑い)。
Q:内田選手には何かアドバイスをしたのか。
昨日、左サイドにボールがある時に、右サイドからヘディングシュートができるところまでランニングして狙う練習をした。サイドで使う意図があり、それは守備でボールを跳ね返すためでも、パワープレーで中央に置くのでもない。サイドからフィニッシュのできるところまで進入しなさいと話した。
2人の性格は違う。西室はやる気を前面に出すが力が入り過ぎる傾向がある。試合前、相手は俺の髪型と色にびびっていたからあとはお前たちのプレーでびびらせるだけだと言ったら彼は笑っていた。
内田は淡々とやるタイプ。淡々とやるなら負けてはいけない。勝っていないと。彼は淡々としっかりやるということができていない。これからは淡々と結果を出すプレーをあすの金沢戦から見せてほしい。それができるようになってから使うつもりでいたが、示せてないのに使った。そういうものでサッカーは難しい。論理的に考えるだけでもだめで、相手の読めないことをやったり、どこか理不尽だったり矛盾しているようなことをやったりしてこういう結果につながる日もあるんじゃないかと思っている。
Q:今節に向けてメンタル面を重視していた。アグレッシブで、球際でも負けないプレーができていたと感じたが、選手たちにどんなアプローチをしたのか。
鹿児島戦を迎えるに当たり、今季初めて(スカウティングで)1試合をフルに選手に見せる時間をつくった。普段はスタッフが10数分にまとめて見せているものを、アウトプレーをカットして60分のものを見せた。それを見て、(鹿児島は)セカンドボール(を拾うの)が非常に素早いチームで、そこがカギになると選手自身が感じていたと思う。
セカンドボールを自分たちのものにするために何が必要かと言えば。やはり走るということで、スピードと運動量が相手よりも必要になる。そのためには1つめに体力、コンディションが大事。もう1つは脳で、しっかり働かせて、ボールがどこに落ちる、味方がどこに動いているかを把握しなければいけない。もう1つは「相手には渡さない」という心、気持ち。
わたしは試合の始まる前から自分たちがボールを持っていないセカンドボールについて考えるのは好きではないが、今のサッカーはセカンドボール、切り替え、ボール際の3つが優れたチームが良い結果を残している。自分たちがボールを保持することと、この3つは毎試合のテーマである。まだ鹿児島にすべて勝てていたとは思わないが、彼らがセカンドボールに強いチームだったからこそ、(我々も)粘り強い走りができたのではないかと思う。
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