第9節 秋田×富山 マッチレポート■奪首に失敗。7試合ぶり無得点で今季初黒星
- 2016/05/16
- 07:40
【第9節 秋田1―0富山 ▽得点者:後半19分・遊馬(秋)】
今季無敗同士の首位攻防戦は惜敗に終わり、初の首位はお預けとなった。黒星は昨年10月11日の第33節・町田戦以来で13試合ぶり。これをどう消化して次につなげていくかが問われる。三浦泰年監督は「目標に向かってひと休みするという感覚で(この負けを)受け止めて次の準備をしたい」と静かに語った。
負傷明けのMF衛藤裕が5試合ぶりに先発に復帰してトップ下に入り、FW萱沼優聖がトリプルボランチの左に回る布陣。対する秋田は開幕から不動の11人が先発した。
序盤はカターレがボールを持ちながら攻略の手がかりを探るが、前節に対戦した長野と同様に5バックで守る秋田のゴールになかなか迫ることができない。それでも前半26分に左サイドのスローインから衛藤が仕掛けてニアポストそばまで進入し、同30分にはFW苔口卓也のポストプレーから衛藤がグラウンダーのミドルシュートで狙う好機があった。
ツートップに早めにロングボールを送る傾向がこれまでより強く、そこでボールを失うケースが目立った。しかし秋田の前線3人が後方でのパス回しに対して精力的にプレッシャーをかけてきていた。奪ってカウンターを狙う彼らの勢いを削ぐ意図もあったようだ。
一方の秋田は左ウイングバックの呉大陸が再三オーバーラップして鋭いクロスやミドルシュートを放つがいずれも遠目から。追い風を考慮したのと、攻撃途中のボールロストを避けるリスク管理の一面があったのだろう。
中盤の球際での戦いは前半から激しかった。上位にいる両チームの意識の高さがうかがえる。首位攻防戦らしい熱気があった。同38分、秋田陣でのセカンドボール争奪戦から秋田のMF浦島貴大が拾ってカウンターへ。MF前山恭平とのワンツーでペナルティーエリアに入ったのが両チームで最初の決定機だったが、DF平出涼がGKとの間に体を滑り込ませてピンチを救った。
後半の立ち上がりは秋田がCKや呉のカットインからシュートを放つ。カターレは同5分に右のFKからファーサイドでフリーになったDF代健司が頭で合わせるが決め切れない。同9分には衛藤が敵陣でボールを奪って放ったミドルシュートが際どくゴール左を通過して客席がどよめいた。
カターレは同12分にMF三上陽輔を投入して攻撃の活性化を図る。すぐに彼が何度もボールに関与して兆しは見え始めていた。しかし、この直後に失点したのが痛かった。秋田は左サイドでボールを奪って攻めに転じ、右サイドから中央に入ってパスを受けた浦島がエリア内に走り込んだFW遊馬将也にスルーパスを通して好機を演出。「中に入るプレーが前半はなかったのでチャレンジした」という。遊馬と、彼に対応した代、飛び込んだGK永井堅梧の3人が交錯し、これがファウルと判定されPKに。遊馬が自身で決めてリードした。
カターレは同点を目指すが、主導権を握って押し込む状況をつくれなかった。運動量が落ちない秋田に抵抗され、プレッシャーをかわしてカウンターにつなげる技術力にも苦しめられた。サイドから長めのクロスを入れる攻めが多くなり、好機はつくるが決められない。終了直前に代のクロスに合わせた萱沼のヘディングシュートが枠を捉えたが相手GKの好セーブに阻まれ、開幕戦以来7試合ぶりの無得点に終わった。
秋田の間瀬秀一監督が「間違いなく今回の第9節は対戦相手が(これまでとは)ひと味違う強い相手だったのは事実。その中で自分たちのサッカーができたかというと、さほどできてはいない。ゴールはワンチャンスをものにしての1点だけだった」と振り返っている。カターレは試合内容で劣ったわけではない。しかし、秋田のほうが勝負強かった。
衛藤は「敗戦を引きずらないことが大事。負けても自分たちのやることは変わらない。毎日の練習から自分たちがやろうとするサッカーの精度を高めていく」と話す。内容で上回れなかったこと、得点を奪えなかったことのほうに目を向けてチーム力を蓄えなければいけない。そうすれば首位に立つチャンスはいずれまた巡ってくるだろう。
今季無敗同士の首位攻防戦は惜敗に終わり、初の首位はお預けとなった。黒星は昨年10月11日の第33節・町田戦以来で13試合ぶり。これをどう消化して次につなげていくかが問われる。三浦泰年監督は「目標に向かってひと休みするという感覚で(この負けを)受け止めて次の準備をしたい」と静かに語った。
負傷明けのMF衛藤裕が5試合ぶりに先発に復帰してトップ下に入り、FW萱沼優聖がトリプルボランチの左に回る布陣。対する秋田は開幕から不動の11人が先発した。
序盤はカターレがボールを持ちながら攻略の手がかりを探るが、前節に対戦した長野と同様に5バックで守る秋田のゴールになかなか迫ることができない。それでも前半26分に左サイドのスローインから衛藤が仕掛けてニアポストそばまで進入し、同30分にはFW苔口卓也のポストプレーから衛藤がグラウンダーのミドルシュートで狙う好機があった。
ツートップに早めにロングボールを送る傾向がこれまでより強く、そこでボールを失うケースが目立った。しかし秋田の前線3人が後方でのパス回しに対して精力的にプレッシャーをかけてきていた。奪ってカウンターを狙う彼らの勢いを削ぐ意図もあったようだ。
一方の秋田は左ウイングバックの呉大陸が再三オーバーラップして鋭いクロスやミドルシュートを放つがいずれも遠目から。追い風を考慮したのと、攻撃途中のボールロストを避けるリスク管理の一面があったのだろう。
中盤の球際での戦いは前半から激しかった。上位にいる両チームの意識の高さがうかがえる。首位攻防戦らしい熱気があった。同38分、秋田陣でのセカンドボール争奪戦から秋田のMF浦島貴大が拾ってカウンターへ。MF前山恭平とのワンツーでペナルティーエリアに入ったのが両チームで最初の決定機だったが、DF平出涼がGKとの間に体を滑り込ませてピンチを救った。
後半の立ち上がりは秋田がCKや呉のカットインからシュートを放つ。カターレは同5分に右のFKからファーサイドでフリーになったDF代健司が頭で合わせるが決め切れない。同9分には衛藤が敵陣でボールを奪って放ったミドルシュートが際どくゴール左を通過して客席がどよめいた。
カターレは同12分にMF三上陽輔を投入して攻撃の活性化を図る。すぐに彼が何度もボールに関与して兆しは見え始めていた。しかし、この直後に失点したのが痛かった。秋田は左サイドでボールを奪って攻めに転じ、右サイドから中央に入ってパスを受けた浦島がエリア内に走り込んだFW遊馬将也にスルーパスを通して好機を演出。「中に入るプレーが前半はなかったのでチャレンジした」という。遊馬と、彼に対応した代、飛び込んだGK永井堅梧の3人が交錯し、これがファウルと判定されPKに。遊馬が自身で決めてリードした。
カターレは同点を目指すが、主導権を握って押し込む状況をつくれなかった。運動量が落ちない秋田に抵抗され、プレッシャーをかわしてカウンターにつなげる技術力にも苦しめられた。サイドから長めのクロスを入れる攻めが多くなり、好機はつくるが決められない。終了直前に代のクロスに合わせた萱沼のヘディングシュートが枠を捉えたが相手GKの好セーブに阻まれ、開幕戦以来7試合ぶりの無得点に終わった。
秋田の間瀬秀一監督が「間違いなく今回の第9節は対戦相手が(これまでとは)ひと味違う強い相手だったのは事実。その中で自分たちのサッカーができたかというと、さほどできてはいない。ゴールはワンチャンスをものにしての1点だけだった」と振り返っている。カターレは試合内容で劣ったわけではない。しかし、秋田のほうが勝負強かった。
衛藤は「敗戦を引きずらないことが大事。負けても自分たちのやることは変わらない。毎日の練習から自分たちがやろうとするサッカーの精度を高めていく」と話す。内容で上回れなかったこと、得点を奪えなかったことのほうに目を向けてチーム力を蓄えなければいけない。そうすれば首位に立つチャンスはいずれまた巡ってくるだろう。
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