第8節 富山×長野 マッチレポート■吉井が殊勲。勢いづける2連勝
- 2016/05/09
- 11:41
【第8節 富山2―0長野 ▽得点者:後半13分・吉井(富)、同39分・萱沼(富)】
前半途中に急きょ今季初の出番が巡ってきたDF吉井直人が後半13分に先制点を挙げた。ラッキーボーイの出現がチームの勢いを感じさせる。前節は果たせなかった追加点の奪取にも成功しての2連勝だ。J3降格後初めて2位まで浮上し、次節はアウェイで首位・秋田との無敗対決に臨む。
前節と同じ布陣だったカターレに対し、長野はフォーメーションを前節の[4-4-2]から[3-4-2-1]に変更し、先発メンバーも4人入れ替えた。加えてアタッカー陣のエース格であるMF佐藤悠希をボランチに起用。いずれも、攻撃にてこ入れして最近3試合で1点という得点力不足を解消するのが主な狙いだったという。
しかし、試合開始から主導権を握ったのはカターレだった。クラブ側の要請により散水してボールの滑りを良くしたピッチでスピーディーなパスワークを随所に披露。相手陣で長くプレーし、至近距離で複数人が絡む攻めで相手最終ラインの突破を目指した。長野は両ワイドが下がって5バック気味に。フォーメーションの特性を守備の方で生かし、粘り強く対抗した。
カターレは前半34分にDF北井佑季、同35分にFW萱沼優聖がミドルシュートで狙う。同44分にはFW苔口卓也がFW中西倫也とのワンツーで右サイドを破って好クロスを上げるがオフサイド。可能性を感じさせる攻めを繰り出していたが、決定機と呼べるほどのビッグチャンスを前半はつくれなかった。一方の長野は今季初先発のMF菅野哲也のドリブルなどサイドでアクセントをつけながら近藤祐介、宇野沢祐次らキープ力のある3トップにボールを集めて攻めるが単発に終わるケースが多かった。MF東浩史がゴール左へ斜めに走ってパスを受けクロスを上げた同28分、右からの大きなクロスを宇野沢がファーサイドで収めて菅野がシュートした44分など好機はあったが得点することはできなかった。
後半の立ち上がりは長野が攻めた。立て続けにCK2本とDF松原優吉のこの日1本目のロングスローがあり、武器とするセットプレーに期待するサポーターがその度に沸いた。
カターレも同9分に苔口が左からペナルティーエリアに進入してGKを強襲するシュートを放つ。1点目を巡る攻防が激しさを増そうしていた同13分にカターレに先制点が生まれた。決めた吉井はDF平出涼が前半35分過ぎに負傷で退いたため代わって出場してセンターバックに入っていた。右CKからニアサイドで中西が合わせボールが中央にこぼれたところをダイレクトにミートしてゴール左に蹴り込んだ。「ボールしか見ていなかった。今はチーム全員で戦えている。ひとつになって戦っている中でたまたま僕のゴールにつながった」と振り返った。
リードしたカターレは反撃したい長野のプレスをパスワークで外そうと試みる。相手ボールの時も引かずに前からプレッシャーをかけた。攻め込まれる場面は増えてはいたが相手の勢いを削ぐ効果は十分に感じられた。前半から目立っていた球際の強さも最後まで続いた。後半38分、競り合いの中で萱沼が相手の足もと近くにあるボールに頭で触ろうとしたシーンが印象的だった。足を出しづらい体勢だったが、ボールへの執着心がそうさせたのだろう。直後の39分、相手のシュートチャンスから切り返してカウンターアタックを仕掛けると猛然と駆け上がってきた萱沼が中西からのラストパスをきっちり決めて貴重な追加点が挙がった。
長野は同32分に左からのアーリークロスに途中起用のFW荒田智之がヘディングで合わせたがGK永井堅梧の好セーブに阻まれて同点機を逃した。同じく途中出場で5試合ぶりに出場したFW勝又慶典も短時間のプレーながらしっかり好機に絡んだ。FWの組み合わせが毎試合のように変わるなどまだ試行錯誤しているようだが、他クラブがうらやむほどの人材がそろっており今後のチームづくりに引き続き注目したい。
今回は長野サポーターの多数の訪問もあり、カターレのホームゲームではJ3降格後最多となる4810人が来場した。長野とカターレの再戦は7月31日の第19節に組まれている。J3を代表する対戦カードとして次回も熱戦を期待したい。
前半途中に急きょ今季初の出番が巡ってきたDF吉井直人が後半13分に先制点を挙げた。ラッキーボーイの出現がチームの勢いを感じさせる。前節は果たせなかった追加点の奪取にも成功しての2連勝だ。J3降格後初めて2位まで浮上し、次節はアウェイで首位・秋田との無敗対決に臨む。
前節と同じ布陣だったカターレに対し、長野はフォーメーションを前節の[4-4-2]から[3-4-2-1]に変更し、先発メンバーも4人入れ替えた。加えてアタッカー陣のエース格であるMF佐藤悠希をボランチに起用。いずれも、攻撃にてこ入れして最近3試合で1点という得点力不足を解消するのが主な狙いだったという。
しかし、試合開始から主導権を握ったのはカターレだった。クラブ側の要請により散水してボールの滑りを良くしたピッチでスピーディーなパスワークを随所に披露。相手陣で長くプレーし、至近距離で複数人が絡む攻めで相手最終ラインの突破を目指した。長野は両ワイドが下がって5バック気味に。フォーメーションの特性を守備の方で生かし、粘り強く対抗した。
カターレは前半34分にDF北井佑季、同35分にFW萱沼優聖がミドルシュートで狙う。同44分にはFW苔口卓也がFW中西倫也とのワンツーで右サイドを破って好クロスを上げるがオフサイド。可能性を感じさせる攻めを繰り出していたが、決定機と呼べるほどのビッグチャンスを前半はつくれなかった。一方の長野は今季初先発のMF菅野哲也のドリブルなどサイドでアクセントをつけながら近藤祐介、宇野沢祐次らキープ力のある3トップにボールを集めて攻めるが単発に終わるケースが多かった。MF東浩史がゴール左へ斜めに走ってパスを受けクロスを上げた同28分、右からの大きなクロスを宇野沢がファーサイドで収めて菅野がシュートした44分など好機はあったが得点することはできなかった。
後半の立ち上がりは長野が攻めた。立て続けにCK2本とDF松原優吉のこの日1本目のロングスローがあり、武器とするセットプレーに期待するサポーターがその度に沸いた。
カターレも同9分に苔口が左からペナルティーエリアに進入してGKを強襲するシュートを放つ。1点目を巡る攻防が激しさを増そうしていた同13分にカターレに先制点が生まれた。決めた吉井はDF平出涼が前半35分過ぎに負傷で退いたため代わって出場してセンターバックに入っていた。右CKからニアサイドで中西が合わせボールが中央にこぼれたところをダイレクトにミートしてゴール左に蹴り込んだ。「ボールしか見ていなかった。今はチーム全員で戦えている。ひとつになって戦っている中でたまたま僕のゴールにつながった」と振り返った。
リードしたカターレは反撃したい長野のプレスをパスワークで外そうと試みる。相手ボールの時も引かずに前からプレッシャーをかけた。攻め込まれる場面は増えてはいたが相手の勢いを削ぐ効果は十分に感じられた。前半から目立っていた球際の強さも最後まで続いた。後半38分、競り合いの中で萱沼が相手の足もと近くにあるボールに頭で触ろうとしたシーンが印象的だった。足を出しづらい体勢だったが、ボールへの執着心がそうさせたのだろう。直後の39分、相手のシュートチャンスから切り返してカウンターアタックを仕掛けると猛然と駆け上がってきた萱沼が中西からのラストパスをきっちり決めて貴重な追加点が挙がった。
長野は同32分に左からのアーリークロスに途中起用のFW荒田智之がヘディングで合わせたがGK永井堅梧の好セーブに阻まれて同点機を逃した。同じく途中出場で5試合ぶりに出場したFW勝又慶典も短時間のプレーながらしっかり好機に絡んだ。FWの組み合わせが毎試合のように変わるなどまだ試行錯誤しているようだが、他クラブがうらやむほどの人材がそろっており今後のチームづくりに引き続き注目したい。
今回は長野サポーターの多数の訪問もあり、カターレのホームゲームではJ3降格後最多となる4810人が来場した。長野とカターレの再戦は7月31日の第19節に組まれている。J3を代表する対戦カードとして次回も熱戦を期待したい。
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