第4節 F東京U-23×富山 マッチレポート■反撃しのぎ最後は突き放す
- 2016/04/11
- 10:11
【第4節 F東京U-23 0―3富山 ▽得点者:前半4分・苔口(富)、後半32分・萱沼(富)、同39分・代(富)】
「立ち上がりに得点できたが、前半は主導権を握られてリズムやテンポがでなかった。(3-0で勝ったが)紙一重の難しい試合だった」(三浦泰年監督)。前節のG大阪U-23戦に続いて我慢をしいられる苦しいゲームをものにし、チームの地力強化を印象づけた。今季初の連勝で首位と勝点1差の4位に浮上。昨季から続く負けなしは9試合に伸びクラブ記録を更新した。
開始4分、最初のチャンスを先制点に結びつけた。自陣で受けたMF三上陽輔がドリブルでボールを持ち上がりながら相手DF裏へスルーパス、FW苔口卓也が抜けて2試合連続となるゴールを流し込んだ。
15分にはFW萱沼優聖がFW中西倫也とのコンビでゴール前へ進入し、クロスバーにぶつかるシュートを放った。負傷で欠場したMF衛藤裕に代わってトップ下に起用された萱沼は中盤で受けては果敢に仕掛けて攻撃の推進力になった。
しかし20分過ぎにはF東京U-23が主導権を掌握した。パスを回してカターレを押し込み、左サイドはFW中島翔哉やオーバーエイジのDF駒野友一らの小刻みなパス交換で崩し、右サイドはMF平岡翼のスピードで脅かした。
中でも中島の精力的な動きは目立った。ツートップの一角での先発だったが中盤まで下りて数多くボールに関わり、広いエリアを自由に走り回って攻撃にリズムを与えた。カターレでプレーした時のようなドリブルでボールを長く持つ場面は少なかったが、あの時と同じ「なんとかしたい」という気持ちが表れていた。
42分、右からのアーリークロスがペナルティーエリア内でFW林容平に渡って決定機を迎えたがシュートは左サイドネットに外れた。
敵陣に入れなくなったカターレはハーフタイムを挟み、両サイドの攻守を強化して流れを変えようとした。フォーメーションを[4-3-1-2]から3ラインの[4-4-2]へ変更し、苔口とサイドバックで先発した北井佑季をサイドハーフに移した。
「ある程度は割り切って、相手が出てくるのを引き込んでカウンターを狙う意識でいけた」とDF平出涼は話す。攻撃機会をシュートまで持ち込めるようになり、試合は両チームの攻守が目まぐるしく入れ替わる激戦になった。F東京U-23は後半15分、DF柳貴博のクロスに林が勢いよく飛び込んで際どいシーンをつくる。同20分、今度はカターレがショートカウンターで北井のクロスに三上が詰めたが決め切れなかった。
残り15分間に突入し、カターレはカウンターから中西がドリブルで仕掛けてペナルティーアーク際の好位置でFKを獲得。後半32分、これを萱沼が直接決めて勝利を大きく引き寄せる2点目が挙がった。同39分には右からのFKをDF代健司がヘディングで合わせて3点目を追加した。
F東京U-23はこの日、DFラインに本来はMFの野澤英之や2種登録の17歳・岡崎慎、特別指定の大学生らが入っていた。岡崎は「しっかり決めてくるJ3はレベルが高い」と話す。また、チーム練習が少ないためセットプレーの守りが課題だったという。ごまかしの利かない勝負の厳しさが示されたかたちだ。一方のカターレは隙を逃さない鋭さ、したたかさをこれからさらに磨き上げなければならないだろう。
F東京ユース出身の平出に対し、古巣のサポーターは試合後にもコールと拍手でエールを送った。監督に託されて初めてキャプテンマークをつけ、それにふさわしいプレーでチームを引っ張った。観客にも伝わったに違いない。
試合前、中島と安間貴義監督を紹介するアナウンスに対するカターレサポーターの反応は拍手とブーイングが入り混じっていた。それぞれにもう一方のアンビバレントな感情を抱きながら拍手をし、ブーイングをしたのではないかと想像した。
2人のさらなる飛躍を期待している。そうやってサポーターの感情を波立たせる忘れがたい存在であり続けてほしい。次の再会を楽しみにしている。
「立ち上がりに得点できたが、前半は主導権を握られてリズムやテンポがでなかった。(3-0で勝ったが)紙一重の難しい試合だった」(三浦泰年監督)。前節のG大阪U-23戦に続いて我慢をしいられる苦しいゲームをものにし、チームの地力強化を印象づけた。今季初の連勝で首位と勝点1差の4位に浮上。昨季から続く負けなしは9試合に伸びクラブ記録を更新した。
開始4分、最初のチャンスを先制点に結びつけた。自陣で受けたMF三上陽輔がドリブルでボールを持ち上がりながら相手DF裏へスルーパス、FW苔口卓也が抜けて2試合連続となるゴールを流し込んだ。
15分にはFW萱沼優聖がFW中西倫也とのコンビでゴール前へ進入し、クロスバーにぶつかるシュートを放った。負傷で欠場したMF衛藤裕に代わってトップ下に起用された萱沼は中盤で受けては果敢に仕掛けて攻撃の推進力になった。
しかし20分過ぎにはF東京U-23が主導権を掌握した。パスを回してカターレを押し込み、左サイドはFW中島翔哉やオーバーエイジのDF駒野友一らの小刻みなパス交換で崩し、右サイドはMF平岡翼のスピードで脅かした。
中でも中島の精力的な動きは目立った。ツートップの一角での先発だったが中盤まで下りて数多くボールに関わり、広いエリアを自由に走り回って攻撃にリズムを与えた。カターレでプレーした時のようなドリブルでボールを長く持つ場面は少なかったが、あの時と同じ「なんとかしたい」という気持ちが表れていた。
42分、右からのアーリークロスがペナルティーエリア内でFW林容平に渡って決定機を迎えたがシュートは左サイドネットに外れた。
敵陣に入れなくなったカターレはハーフタイムを挟み、両サイドの攻守を強化して流れを変えようとした。フォーメーションを[4-3-1-2]から3ラインの[4-4-2]へ変更し、苔口とサイドバックで先発した北井佑季をサイドハーフに移した。
「ある程度は割り切って、相手が出てくるのを引き込んでカウンターを狙う意識でいけた」とDF平出涼は話す。攻撃機会をシュートまで持ち込めるようになり、試合は両チームの攻守が目まぐるしく入れ替わる激戦になった。F東京U-23は後半15分、DF柳貴博のクロスに林が勢いよく飛び込んで際どいシーンをつくる。同20分、今度はカターレがショートカウンターで北井のクロスに三上が詰めたが決め切れなかった。
残り15分間に突入し、カターレはカウンターから中西がドリブルで仕掛けてペナルティーアーク際の好位置でFKを獲得。後半32分、これを萱沼が直接決めて勝利を大きく引き寄せる2点目が挙がった。同39分には右からのFKをDF代健司がヘディングで合わせて3点目を追加した。
F東京U-23はこの日、DFラインに本来はMFの野澤英之や2種登録の17歳・岡崎慎、特別指定の大学生らが入っていた。岡崎は「しっかり決めてくるJ3はレベルが高い」と話す。また、チーム練習が少ないためセットプレーの守りが課題だったという。ごまかしの利かない勝負の厳しさが示されたかたちだ。一方のカターレは隙を逃さない鋭さ、したたかさをこれからさらに磨き上げなければならないだろう。
F東京ユース出身の平出に対し、古巣のサポーターは試合後にもコールと拍手でエールを送った。監督に託されて初めてキャプテンマークをつけ、それにふさわしいプレーでチームを引っ張った。観客にも伝わったに違いない。
試合前、中島と安間貴義監督を紹介するアナウンスに対するカターレサポーターの反応は拍手とブーイングが入り混じっていた。それぞれにもう一方のアンビバレントな感情を抱きながら拍手をし、ブーイングをしたのではないかと想像した。
2人のさらなる飛躍を期待している。そうやってサポーターの感情を波立たせる忘れがたい存在であり続けてほしい。次の再会を楽しみにしている。
- 関連記事
-
- 【第6節vs琉球プレビュー】首位とのアウェイ決戦。難関を突破せよ
- 【第5節vs鳥取プレビュー】気合い高まるライバルを返り討ちにできるか
- 第4節 F東京U-23×富山 マッチレポート■反撃しのぎ最後は突き放す
- 第4節 F東23×富山 試合後の選手コメント
- 第4節 F東京U-23×富山 F東京U-23・安間貴義監督の会見コメント