第3節 富山×G大阪U-23 マッチレポート■辛勝だが大きな一歩
- 2016/04/04
- 12:14
【第3節 富山2―1G大阪U-23 ▽得点者:前半43分・苔口(富)、後半7分・二川(G)、同40分・衛藤(富)】
MF衛藤裕の鮮やかなゴールによって今季初勝利を挙げた。後半40分、中央やや右寄りゴールまで約25mの地点から放たれたFKが鋭く左上に吸い込まれた。「サッカーとはこういうものかなと思う。簡単なシュートを決めていたらもっと勝点は取れていただろうが、そういうのが入らず、今回のようなスーパーな難しいシュートが入って勝つ。これがサッカーの難しさであり、魅力」(三浦泰年監督)。3試合連続の引き分けもあり得た苦しい展開だったが最後に笑い、来場者も観戦の醍醐味を味わったことだろう。みんなで勝利の喜びを分かち合って一歩前に進んだ。
カターレは2週間前の前節とは異なる布陣を採用した。フォーメーションは[4-3-1-2]。今季初先発のFW中西倫也がツートップの一角に入り、衛藤をトップ下に配置。北井佑季を右サイドバックに。より攻撃的な戦い方を目指した。
攻撃力に優れたG大阪U-23に守りで対抗するのではなく、こちらが攻めることで強みを削ぐ狙いがあった。若い彼らの大半は攻撃が得意分野であり、比べると守備はまだそのレベルに達していないのではないか。あるいは攻撃に比べると守備に対する意識は高くはないのではないか、と三浦監督は推測していた。この方針は早いうちに決めていたようで、取材に対して「ロナウジーニョは守備をしますか?」との表現で示唆していた。
シンプルなロングボールを多めに交え、ツートップのスピードとパワーを生かす。積極的に裏を狙って攻め、相手DFを揺さぶった。衛藤が高い位置でプレーしてチャンスメークし、前半18分にはFW苔口卓也へのスルーパスで最初の得点機をつくった。守りでは相手のプレー精度を警戒し、スペースを与えないように自陣で低めにブロックをつくって対応。攻守ともに開幕2戦とは少し違った戦い方で勝機をうかがった。
前半からG大阪U-23に押し込まれる時間はあり、ほぼ互角の展開。同41分にはDF平尾壮の右からのアーリークロスをファーサイドに走り込んだFW一美和成に頭で合わせられ、GK手前でワンバウンドしたシュートがクロスバーに当たるピンチがあった。しかし、その直後に先制点を奪取。自陣深くで奪ったボールをつないでカウンターへ移行し、裏に抜けた苔口がGKとの1対1を制して流し込んだ。
後半7分にG大阪U-23は元日本代表のMF二川孝広が左からミドルシュートを叩き込んで追い付く。カターレは勢いづく相手に押されて自陣での対応がしばらく続いたが、同20分過ぎから持ち直す。ドリブルでの果敢な仕掛けが目立つようになり、立て続けにFKやCKを得て勝ち越し点を狙った。中盤でこぼれ球を拾って押し込む時間が長くなり、流れを引き寄せたのが衛藤の決勝点につながった。その直後、G大阪U-23の反撃を受けた際に真っ先にピンチに反応して体を張ったのも衛藤だった。このプレーの後に負傷交代しており、けがの程度が気がかりだ。
今回の布陣や戦術の変更はドローに終わった2試合を踏まえ、選手とチームに変化を求める刺激のひとつでもあった。すべてがうまくいったとは言えないが、粘り強く戦って勝った意義は大きい。戦術の幅が広がり、エースの苔口と衛藤に今季初得点が生まれた。「3節目にして勝点3を取れ、選手の硬さも少し取れてくれたらよい」(三浦監督)という期待感もある。次節のFC東京U-23戦に注目したい。
昨季の第34節から続く負けなしは8試合となり、クラブ記録(2009年第28-35節)に並んだ。次節、2連勝での更新を目指す。
※ライターの高村美沙さんがG大阪U-23サイドの試合後のコメントを取材し、ヤフーニュースにアップしておられます。こちらも御参照ください。
MF衛藤裕の鮮やかなゴールによって今季初勝利を挙げた。後半40分、中央やや右寄りゴールまで約25mの地点から放たれたFKが鋭く左上に吸い込まれた。「サッカーとはこういうものかなと思う。簡単なシュートを決めていたらもっと勝点は取れていただろうが、そういうのが入らず、今回のようなスーパーな難しいシュートが入って勝つ。これがサッカーの難しさであり、魅力」(三浦泰年監督)。3試合連続の引き分けもあり得た苦しい展開だったが最後に笑い、来場者も観戦の醍醐味を味わったことだろう。みんなで勝利の喜びを分かち合って一歩前に進んだ。
カターレは2週間前の前節とは異なる布陣を採用した。フォーメーションは[4-3-1-2]。今季初先発のFW中西倫也がツートップの一角に入り、衛藤をトップ下に配置。北井佑季を右サイドバックに。より攻撃的な戦い方を目指した。
攻撃力に優れたG大阪U-23に守りで対抗するのではなく、こちらが攻めることで強みを削ぐ狙いがあった。若い彼らの大半は攻撃が得意分野であり、比べると守備はまだそのレベルに達していないのではないか。あるいは攻撃に比べると守備に対する意識は高くはないのではないか、と三浦監督は推測していた。この方針は早いうちに決めていたようで、取材に対して「ロナウジーニョは守備をしますか?」との表現で示唆していた。
シンプルなロングボールを多めに交え、ツートップのスピードとパワーを生かす。積極的に裏を狙って攻め、相手DFを揺さぶった。衛藤が高い位置でプレーしてチャンスメークし、前半18分にはFW苔口卓也へのスルーパスで最初の得点機をつくった。守りでは相手のプレー精度を警戒し、スペースを与えないように自陣で低めにブロックをつくって対応。攻守ともに開幕2戦とは少し違った戦い方で勝機をうかがった。
前半からG大阪U-23に押し込まれる時間はあり、ほぼ互角の展開。同41分にはDF平尾壮の右からのアーリークロスをファーサイドに走り込んだFW一美和成に頭で合わせられ、GK手前でワンバウンドしたシュートがクロスバーに当たるピンチがあった。しかし、その直後に先制点を奪取。自陣深くで奪ったボールをつないでカウンターへ移行し、裏に抜けた苔口がGKとの1対1を制して流し込んだ。
後半7分にG大阪U-23は元日本代表のMF二川孝広が左からミドルシュートを叩き込んで追い付く。カターレは勢いづく相手に押されて自陣での対応がしばらく続いたが、同20分過ぎから持ち直す。ドリブルでの果敢な仕掛けが目立つようになり、立て続けにFKやCKを得て勝ち越し点を狙った。中盤でこぼれ球を拾って押し込む時間が長くなり、流れを引き寄せたのが衛藤の決勝点につながった。その直後、G大阪U-23の反撃を受けた際に真っ先にピンチに反応して体を張ったのも衛藤だった。このプレーの後に負傷交代しており、けがの程度が気がかりだ。
今回の布陣や戦術の変更はドローに終わった2試合を踏まえ、選手とチームに変化を求める刺激のひとつでもあった。すべてがうまくいったとは言えないが、粘り強く戦って勝った意義は大きい。戦術の幅が広がり、エースの苔口と衛藤に今季初得点が生まれた。「3節目にして勝点3を取れ、選手の硬さも少し取れてくれたらよい」(三浦監督)という期待感もある。次節のFC東京U-23戦に注目したい。
昨季の第34節から続く負けなしは8試合となり、クラブ記録(2009年第28-35節)に並んだ。次節、2連勝での更新を目指す。
※ライターの高村美沙さんがG大阪U-23サイドの試合後のコメントを取材し、ヤフーニュースにアップしておられます。こちらも御参照ください。
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