第39節 琉球×富山 マッチレポート■象徴的なドローでの終幕
- 2015/11/24
- 09:46
【第39節 琉球1―1富山 ▽得点者:前半37分・藤澤(琉)、後半13分・オウンゴール(富)】
後半アディショナルタイム、FW苔口卓也のシュートがクロスバーをかすめて外れ、カターレの2015年が終わりを告げた。1-1で今季10試合目のドロー。初めてのJ3を14勝10分12敗の5位でフィニッシュした。
沖縄には30人を超すカターレサポーターが足を運んだ。今季限りでチームを去る日高拓磨、大西容平、池端陽介、森泰次郎の名を記した幕も張られ、試合前には惜別のコールも行われた。試合は気温25.5度、湿度72%の中での開始。ただ、曇りや風で酷暑は避けられた。
序盤はカターレがセットプレーから何度かチャンスを迎える。4分にFKのこぼれ球をMF進藤誠司が狙うがクリアされた。しかし、風の影響もあってか狙いのロング・ミドルパスのミスが多く、リズムに乗れない。中央に入れるグラウンダーの縦パスも相手に読まれて成功率が低く、簡単に奪われてカウンターからピンチを招いた。
好機になりかける場面があっても琉球にファウル気味に競りかけられて流れを止められた。荒っぽく感じたがシーズンデータをみると琉球の総反則数は487で、カターレの460に次いでリーグで3番目に少ない。薩川了洋監督との最後の試合を勝利で飾りたい、という気持ちが激しさとなって表れたのかもしれない。
カターレはMF大山俊輔がアンカー気味に下がる[4-1-3-2]のフォーメーションだったが、プレスがはまらず下がって守る時間が長くなる。琉球はボランチの富所悠を中心にパスを回しながらクロスやミドルシュートでゴールに迫り、前半だけで9本のシュートを放った。
前半37分、先制点は琉球へ。左サイドでボールをキープすると、攻撃参加した3バックの左・浦島貴大が鋭いクロスを入れ、FW藤澤典隆が頭でわずかにコースを変えてゴールネットを揺らした。直後にも右サイドで存在感を示していたMF屋宮大地のアーリークロスにFW中山悟志が飛び込んで際どいシーンをつくった。
しかし、カターレはハーフタイムを挟んで攻守を修正し反撃した。前線の選手に早めにボールを託し、MF北井佑季やFW木本敬介らの縦への推進力を生かして好機をつくるようになる。後半13分、大山の左CKが相手DFに当たってオウンゴールになり追い付く。ここから同25分過ぎまではカターレの時間。何度かペナルティーエリア内まで持ち込んだほか、同27分にはDF三上陽輔のクロスからMF内田錬平がヘディングシュートを放つなど勝ち越しのチャンスをつくった。
逆に同30分過ぎには琉球が立て続けに4本のCKを得て、2本目には浦島が頭でゴール左隅に飛ばしたが、GK江角浩司が好セーブで阻んだ。その後も両チームが勝利を目指して攻め合ったがゴールは生まれず引き分けに終わった。
同時刻に各地で行われていたJ3では山口が後半アディショナルタイムの同点ゴールで優勝とJ2昇格を決めた。山口の試合も、2位で追う町田の試合もスコアが何度も動き、記者席近くで観戦していた琉球の選手たちもその度に声を挙げていた。
もし、カターレが最終戦まで昇格争いに絡み、山口や町田の置かれたような状況下で戦っていたらどうなっていただろう。山口のように、土壇場で踏みとどまり昇格をつかみとるシーンを今季の姿からは想像できなかった。
試合後、選手たちは「来年こそ」という決意を口にした。おそらくは険しい道程となる。努力してうまくいったとしても1年の成否が最終戦のアディショナルタイム数分のプレーにゆだねられるかもしれないのだ。それでもまた歩み始めるしかない。1年後には勝者としてこの日を迎えてほしい。
後半アディショナルタイム、FW苔口卓也のシュートがクロスバーをかすめて外れ、カターレの2015年が終わりを告げた。1-1で今季10試合目のドロー。初めてのJ3を14勝10分12敗の5位でフィニッシュした。
沖縄には30人を超すカターレサポーターが足を運んだ。今季限りでチームを去る日高拓磨、大西容平、池端陽介、森泰次郎の名を記した幕も張られ、試合前には惜別のコールも行われた。試合は気温25.5度、湿度72%の中での開始。ただ、曇りや風で酷暑は避けられた。
序盤はカターレがセットプレーから何度かチャンスを迎える。4分にFKのこぼれ球をMF進藤誠司が狙うがクリアされた。しかし、風の影響もあってか狙いのロング・ミドルパスのミスが多く、リズムに乗れない。中央に入れるグラウンダーの縦パスも相手に読まれて成功率が低く、簡単に奪われてカウンターからピンチを招いた。
好機になりかける場面があっても琉球にファウル気味に競りかけられて流れを止められた。荒っぽく感じたがシーズンデータをみると琉球の総反則数は487で、カターレの460に次いでリーグで3番目に少ない。薩川了洋監督との最後の試合を勝利で飾りたい、という気持ちが激しさとなって表れたのかもしれない。
カターレはMF大山俊輔がアンカー気味に下がる[4-1-3-2]のフォーメーションだったが、プレスがはまらず下がって守る時間が長くなる。琉球はボランチの富所悠を中心にパスを回しながらクロスやミドルシュートでゴールに迫り、前半だけで9本のシュートを放った。
前半37分、先制点は琉球へ。左サイドでボールをキープすると、攻撃参加した3バックの左・浦島貴大が鋭いクロスを入れ、FW藤澤典隆が頭でわずかにコースを変えてゴールネットを揺らした。直後にも右サイドで存在感を示していたMF屋宮大地のアーリークロスにFW中山悟志が飛び込んで際どいシーンをつくった。
しかし、カターレはハーフタイムを挟んで攻守を修正し反撃した。前線の選手に早めにボールを託し、MF北井佑季やFW木本敬介らの縦への推進力を生かして好機をつくるようになる。後半13分、大山の左CKが相手DFに当たってオウンゴールになり追い付く。ここから同25分過ぎまではカターレの時間。何度かペナルティーエリア内まで持ち込んだほか、同27分にはDF三上陽輔のクロスからMF内田錬平がヘディングシュートを放つなど勝ち越しのチャンスをつくった。
逆に同30分過ぎには琉球が立て続けに4本のCKを得て、2本目には浦島が頭でゴール左隅に飛ばしたが、GK江角浩司が好セーブで阻んだ。その後も両チームが勝利を目指して攻め合ったがゴールは生まれず引き分けに終わった。
同時刻に各地で行われていたJ3では山口が後半アディショナルタイムの同点ゴールで優勝とJ2昇格を決めた。山口の試合も、2位で追う町田の試合もスコアが何度も動き、記者席近くで観戦していた琉球の選手たちもその度に声を挙げていた。
もし、カターレが最終戦まで昇格争いに絡み、山口や町田の置かれたような状況下で戦っていたらどうなっていただろう。山口のように、土壇場で踏みとどまり昇格をつかみとるシーンを今季の姿からは想像できなかった。
試合後、選手たちは「来年こそ」という決意を口にした。おそらくは険しい道程となる。努力してうまくいったとしても1年の成否が最終戦のアディショナルタイム数分のプレーにゆだねられるかもしれないのだ。それでもまた歩み始めるしかない。1年後には勝者としてこの日を迎えてほしい。
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- テーマ:Jリーグ
- ジャンル:スポーツ
- カテゴリ:第39節△1-1琉球