第38節 富山×盛岡 マッチレポート■ホーム最終戦を逆転で制す
- 2015/11/16
- 12:44
【第38節 富山2―1盛岡 ▽得点者:前半45+3分・高橋(盛)、後半18分・木本(富)、同27分・北井(富)】
3年ぶりにホーム最終戦を白星で飾った。2連勝は8月の第25-26節以来で、逆転勝ちは今季3度目。4位の可能性はなくなったが5位をキープして23日の最終節・アウェイ琉球戦に臨む。
前半は盛岡のペースで進んだ。長身でテクニックもある20歳のFW谷村憲一、スピードと切れが武器のFW高橋悠馬のツートップにボールを集めるシンプルな攻めでシュートまで持ち込む。ともに7月以来の先発とは思えない力強さでカターレゴールに迫った。
7分にFKにGK江角浩司が競った後のこぼれ球を谷村が狙うが、これはDFが頭でクリア。33分にはパスミスを突いて高橋から中央の谷村に渡って決定機を迎えるがシュートが弱く、江角がパンチングで防いだ。
盛岡のシュートは前半だけで8本を数え、アウディショナルタイムに先制点を挙げた。中盤右サイドの攻防でカターレの寄せが甘くなったところをパス交換で打開し、MF高瀬証がDF裏に抜けてアーリークロスを入れる。GK江角が押さえ切れずにこぼしたボールを高橋が蹴り込んだ。
カターレの前半はパスミスが多かった。盛岡の前線からのプレスに手こずったのもあるが、雨で濡れたピッチの影響もあったようだ。長いパスで裏を狙うが成功率は低く、やや単調な印象になってしまった。それでも24分にDFラインからの1本でFW木本敬介が裏に抜け、39分には左からつないで逆サイドでフリーになったMF進藤誠司がシュートを放ったがGKに止められた。
後半はMF大山俊輔が相手のプレスを避けるためにポジショニングを下げるとともに、MF朝日大輔を投入して一旦中盤でボールを受ける頻度を高める。「(朝日)大ちゃんが動くから周りの選手も自分の動きをより意識するようになる」(木本)という効果もあり、徐々にリズムをつかんでいった。
同点弾は後半18分に生まれた。進藤が右サイドでDFラインからの縦パスを受けて前を向きながら相手1人を交わす。そこから一気にスピードアップし、もらった苔口がファーサイドの木本へ大きく浮かせたセンタリング。木本は胸トラップでコントロールして右足を振り抜きグラウンダーでゴール右隅に沈めた。進藤はハーフタイムに、「怖がらずにボールを受けてみろ」とDF吉井直人から助言されていて、その通りにした結果だと振り返る。1つのプレーが貴重な1点に結実した。
続く25分にはMF北井佑季が左サイドを破ってクロス。この際に飛び出した相手GKの足がかかって木本が倒されPKに。北井が左隅に決めて逆転に成功した。その後の約20分はピンチもあったがしのぎ、最後まで3点目を目指すアグレッシブさもみせた。終了の笛が鳴り、スタンドからは拍手。気のせいか、いつもより大きく、温かく感じた。
試合後のセレモニー時に、酒井英治社長や澤入重雄ゼネラルマネジャーの責任を問う手書きの横断幕がゴール裏に多数掲げられた。J2復帰の目標を果たせなかったことだけでなく、そこに至るまでの取り組みなどクラブとしての姿勢にサポーターが不満を抱いている。
実際にクラブのために誰よりも時間を割き、汗をかいているのは両氏をはじめとするクラブのスタッフや選手だ。一方でサポーターの不信感がどこからくるものなのかは省みなければならない。
魅力のない商品なら普通は買わなくなるだけ。今季はスタジアムから足が遠のいた人が確実に存在する。それでも来場して声援を送り、時には意見もする。サポーターがサポーターと呼ばれ、単純に顧客には分類できないゆえんだ。求めているのは目先の結果以上に、自らが愛するクラブが良い方向へ進んでいるという手ごたえや、誇らしく思える存在感なのだと考えている。
3年ぶりにホーム最終戦を白星で飾った。2連勝は8月の第25-26節以来で、逆転勝ちは今季3度目。4位の可能性はなくなったが5位をキープして23日の最終節・アウェイ琉球戦に臨む。
前半は盛岡のペースで進んだ。長身でテクニックもある20歳のFW谷村憲一、スピードと切れが武器のFW高橋悠馬のツートップにボールを集めるシンプルな攻めでシュートまで持ち込む。ともに7月以来の先発とは思えない力強さでカターレゴールに迫った。
7分にFKにGK江角浩司が競った後のこぼれ球を谷村が狙うが、これはDFが頭でクリア。33分にはパスミスを突いて高橋から中央の谷村に渡って決定機を迎えるがシュートが弱く、江角がパンチングで防いだ。
盛岡のシュートは前半だけで8本を数え、アウディショナルタイムに先制点を挙げた。中盤右サイドの攻防でカターレの寄せが甘くなったところをパス交換で打開し、MF高瀬証がDF裏に抜けてアーリークロスを入れる。GK江角が押さえ切れずにこぼしたボールを高橋が蹴り込んだ。
カターレの前半はパスミスが多かった。盛岡の前線からのプレスに手こずったのもあるが、雨で濡れたピッチの影響もあったようだ。長いパスで裏を狙うが成功率は低く、やや単調な印象になってしまった。それでも24分にDFラインからの1本でFW木本敬介が裏に抜け、39分には左からつないで逆サイドでフリーになったMF進藤誠司がシュートを放ったがGKに止められた。
後半はMF大山俊輔が相手のプレスを避けるためにポジショニングを下げるとともに、MF朝日大輔を投入して一旦中盤でボールを受ける頻度を高める。「(朝日)大ちゃんが動くから周りの選手も自分の動きをより意識するようになる」(木本)という効果もあり、徐々にリズムをつかんでいった。
同点弾は後半18分に生まれた。進藤が右サイドでDFラインからの縦パスを受けて前を向きながら相手1人を交わす。そこから一気にスピードアップし、もらった苔口がファーサイドの木本へ大きく浮かせたセンタリング。木本は胸トラップでコントロールして右足を振り抜きグラウンダーでゴール右隅に沈めた。進藤はハーフタイムに、「怖がらずにボールを受けてみろ」とDF吉井直人から助言されていて、その通りにした結果だと振り返る。1つのプレーが貴重な1点に結実した。
続く25分にはMF北井佑季が左サイドを破ってクロス。この際に飛び出した相手GKの足がかかって木本が倒されPKに。北井が左隅に決めて逆転に成功した。その後の約20分はピンチもあったがしのぎ、最後まで3点目を目指すアグレッシブさもみせた。終了の笛が鳴り、スタンドからは拍手。気のせいか、いつもより大きく、温かく感じた。
試合後のセレモニー時に、酒井英治社長や澤入重雄ゼネラルマネジャーの責任を問う手書きの横断幕がゴール裏に多数掲げられた。J2復帰の目標を果たせなかったことだけでなく、そこに至るまでの取り組みなどクラブとしての姿勢にサポーターが不満を抱いている。
実際にクラブのために誰よりも時間を割き、汗をかいているのは両氏をはじめとするクラブのスタッフや選手だ。一方でサポーターの不信感がどこからくるものなのかは省みなければならない。
魅力のない商品なら普通は買わなくなるだけ。今季はスタジアムから足が遠のいた人が確実に存在する。それでも来場して声援を送り、時には意見もする。サポーターがサポーターと呼ばれ、単純に顧客には分類できないゆえんだ。求めているのは目先の結果以上に、自らが愛するクラブが良い方向へ進んでいるという手ごたえや、誇らしく思える存在感なのだと考えている。
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- テーマ:Jリーグ
- ジャンル:スポーツ
- カテゴリ:第38節○2-1盛岡