第27節 富山×FC大阪 マッチレポート■逆転勝ち。椎名の2ゴールで蘇る
- 2023/09/18
- 09:09
【第27節 富山2―1FC大阪 ▽得点者:前半33分・木匠(大)、同37分・椎名(富)、同44分・椎名(富)】
※ハイライト映像(J公式サイト)
富山空港の観測地点で最高気温34.8度(11時31分)が記録された厳しい残暑の中で14時にキックオフ。前半、後半ともに3分間のクーリングブレークが設けられた。カターレ、FC大阪ともにハイプレスとロングボールを使った攻めが強み。アップダウンと球際でのバトルが激しい消耗戦になるかと思われたが、FC大阪は暑さと相手の特徴を考慮してボールを奪いにいく位置を普段より下げたという。志垣良監督は「(選手が)そこに気を遣い過ぎたかもしれない。私の大きな反省点だ」と振り返っている。
対するカターレは選手ミーティングで出た意見を踏まえてボールの動かし方を見直していた。FC大阪が引き気味に構えたのも手伝って開始10分ごろからカターレがボールを保持する展開に。前半33分に先取点は許したが、直後にパスをつなぎながら攻め返してMF椎名伸志の鮮やかなミドルシュート2発で逆転に成功した。キャプテンのMF脇本晃成は「選手同士の距離感が良くなってボールを動かしながら攻めることができた。こちらの時間帯で点を取り切れたのが良かったと思う。大きな1勝だ」と話した。
前半のクーリングブレークが明けてからの約20分間で、この試合の全3得点が生まれた。
先手を奪ったのはFC大阪。「序盤から全体的に(動きに)重さがみえた」(志垣監督)が修正して攻撃が活性化した。同30分、[4-4-2]の右SB美馬和也のペナルティーエリア左への走り込みにMF小松駿太がスルーパスを合わせ、美馬のヒールでのラストパスからFW木匠貴大が狙う。同33分、サイドチェンジでボールを受けた左SB舘野俊祐の外をCBの齊藤隆成が迷いなくオーバーラップしてグラウンダーのクロスを入れ、木匠が先取点を挙げた。見事な崩しの連続にFC大阪の勢い、それを裏付ける取り組みの確かさが感じられた。
舘野は「FC大阪には縦に速いサッカーの印象があると思うが、自分たちは意図のある崩しを目指している。それが少しずつ出せるようになっており、こうやって試合で成果が挙がると自信がつくと思う」と話した。
しかし、カターレもすぐに反撃して椎名の2得点でひっくり返した。37分の1点目はDF今瀬淳也から椎名への縦パスが起点となり、MF末木裕也に預けた椎名がリターンを受けて自力で前を向き、ドリブルで仕掛けながらペナルティーアーク付近から右足でグラウンダーのミドルシュートを決めた。
41分には末木からFW大野耀平への縦パスでチャンスをつくり、直後にも左サイドでの連係からSB安光将作がマイナス方向のクロスを入れて決定機を創出。この流れのまま44分に逆転の2点目が挙がった。左クロスが逆サイドに抜けたこぼれ球をトラップした相手選手から椎名がかっさらい、1点目と同じような場所から今度は利き足の左を振ってゴール左上に蹴り込んだ。「ミドルシュートはずっと練習してきたが、試合ではなかなか良いシュートが打てていなかった。それがきょう決められたのは、選手とサポーターの思いが乗り移ってくれたからだと思う」と語った。
後半はしっかり守備ブロックをつくって逃げ切りを目指したが、FC大阪のクロスを中心とする力強い攻めに何度もゴールを脅かされた。35分にはMF松浦拓弥の左クロスに合わせたFW古川大悟のヘディングシュートが襲ったがGK田川知樹が左に飛んで防いだ。アディショナルタイムが9分と掲示され、カターレゴール前のFC大阪のFKがラストプレーに。舘野が直接狙って壁の下を通そうとしたが引っ掛かって試合終了となった。
前日の結果を受けて暫定7位だったカターレは連敗を4で止める5試合ぶりの勝利を手にして2位に再浮上。在籍9年目の椎名が立役者になり、正念場をひとつ乗り越えた。シーズンはまだ11試合を残す。ドラマチックなシーンがいくつも待っているはすだ。
※ハイライト映像(J公式サイト)
富山空港の観測地点で最高気温34.8度(11時31分)が記録された厳しい残暑の中で14時にキックオフ。前半、後半ともに3分間のクーリングブレークが設けられた。カターレ、FC大阪ともにハイプレスとロングボールを使った攻めが強み。アップダウンと球際でのバトルが激しい消耗戦になるかと思われたが、FC大阪は暑さと相手の特徴を考慮してボールを奪いにいく位置を普段より下げたという。志垣良監督は「(選手が)そこに気を遣い過ぎたかもしれない。私の大きな反省点だ」と振り返っている。
対するカターレは選手ミーティングで出た意見を踏まえてボールの動かし方を見直していた。FC大阪が引き気味に構えたのも手伝って開始10分ごろからカターレがボールを保持する展開に。前半33分に先取点は許したが、直後にパスをつなぎながら攻め返してMF椎名伸志の鮮やかなミドルシュート2発で逆転に成功した。キャプテンのMF脇本晃成は「選手同士の距離感が良くなってボールを動かしながら攻めることができた。こちらの時間帯で点を取り切れたのが良かったと思う。大きな1勝だ」と話した。
前半のクーリングブレークが明けてからの約20分間で、この試合の全3得点が生まれた。
先手を奪ったのはFC大阪。「序盤から全体的に(動きに)重さがみえた」(志垣監督)が修正して攻撃が活性化した。同30分、[4-4-2]の右SB美馬和也のペナルティーエリア左への走り込みにMF小松駿太がスルーパスを合わせ、美馬のヒールでのラストパスからFW木匠貴大が狙う。同33分、サイドチェンジでボールを受けた左SB舘野俊祐の外をCBの齊藤隆成が迷いなくオーバーラップしてグラウンダーのクロスを入れ、木匠が先取点を挙げた。見事な崩しの連続にFC大阪の勢い、それを裏付ける取り組みの確かさが感じられた。
舘野は「FC大阪には縦に速いサッカーの印象があると思うが、自分たちは意図のある崩しを目指している。それが少しずつ出せるようになっており、こうやって試合で成果が挙がると自信がつくと思う」と話した。
しかし、カターレもすぐに反撃して椎名の2得点でひっくり返した。37分の1点目はDF今瀬淳也から椎名への縦パスが起点となり、MF末木裕也に預けた椎名がリターンを受けて自力で前を向き、ドリブルで仕掛けながらペナルティーアーク付近から右足でグラウンダーのミドルシュートを決めた。
41分には末木からFW大野耀平への縦パスでチャンスをつくり、直後にも左サイドでの連係からSB安光将作がマイナス方向のクロスを入れて決定機を創出。この流れのまま44分に逆転の2点目が挙がった。左クロスが逆サイドに抜けたこぼれ球をトラップした相手選手から椎名がかっさらい、1点目と同じような場所から今度は利き足の左を振ってゴール左上に蹴り込んだ。「ミドルシュートはずっと練習してきたが、試合ではなかなか良いシュートが打てていなかった。それがきょう決められたのは、選手とサポーターの思いが乗り移ってくれたからだと思う」と語った。
後半はしっかり守備ブロックをつくって逃げ切りを目指したが、FC大阪のクロスを中心とする力強い攻めに何度もゴールを脅かされた。35分にはMF松浦拓弥の左クロスに合わせたFW古川大悟のヘディングシュートが襲ったがGK田川知樹が左に飛んで防いだ。アディショナルタイムが9分と掲示され、カターレゴール前のFC大阪のFKがラストプレーに。舘野が直接狙って壁の下を通そうとしたが引っ掛かって試合終了となった。
前日の結果を受けて暫定7位だったカターレは連敗を4で止める5試合ぶりの勝利を手にして2位に再浮上。在籍9年目の椎名が立役者になり、正念場をひとつ乗り越えた。シーズンはまだ11試合を残す。ドラマチックなシーンがいくつも待っているはすだ。
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