天皇杯予選 カターレ×新庄 マッチレポート■屈辱の敗戦
- 2015/08/24
- 11:48
【天皇杯予選 カターレ2―2(PK3-4)新庄 ▽得点者:前半42分・大西(カ)、後半17分・佐伯(新)、延長後半4分・中西(カ)、同12分・松井(新)】
富山新庄クラブを称えたい。粘り強く守って多くはなかった好機を得点につなげた。2度もリードを奪われたが、あきらめずに追い付いた。30日17時から県総合運動公園陸上競技場で行われる天皇杯1回戦では沖縄県代表でJ3のFC琉球と対戦する。健闘を期待しよう。
カターレは敗れた。岸野靖之監督は「冷静に分析はできているが負けたのは事実。現場の責任者として重く受け止めなければいけない。チームとして負けた。『俺は出場していなかった』はない」と話した。今季は1月に始動して7カ月が過ぎた。日々の選択と行動を重ねてこの日を迎えている。指揮官が控え選手の成長を見極める機会にすると決断し、選ばれてピッチに立った者たちが全力を尽くした。「チームとして負けた」のだ。社会人クラブに負けたという汚名はリーグ戦でそそぐしかない。敗北を認めて再び立ち上がってほしい。
カターレはJ3前節の鳥取戦から先発メンバーを10人入れ替えた。GK永井堅梧、左右のサイドバック(SB)の進藤誠司、南部健造が今季初スタメンだった。前半はMF馬渡隼暉がアンカー気味にプレーする[4-2-3-1]のフォーメーションがよく機能した。両SBが高い位置をとって新庄を押し込みながら、サイド攻撃だけでなく、ブロックの間で縦パスを受ける動きも活発だった。FW苔口卓也が運動量豊富に左右に流れて起点をつくり、MF木本敬介やMF大西容平らも代わる代わるに裏を狙っていた。守りを固める相手を崩そうという意志が感じられた。
セカンドボールもほぼすべて回収して一方的な展開に。17分に南部がフリーでシュートを放ち、30分にはMF大山俊輔のクロスに木本が飛び込んでゴールに迫った。岸野監督が予想していた通り「(優勢に進める中で)いつ得点を奪えるか」が焦点なったが、42分に進藤のシュートのこぼれ球を大西が蹴り込んで待望の先取点が挙がった。
ハーフタイムを挟んで岸野監督は馬渡とDF内田錬平に代えて、FW村松知輝とDF池端陽介を投入。これに伴い、朝日と大西がダブルボランチに下がるかたちに移行した。
対する新庄はボール奪取後につないで攻撃機会をつくることを意識して後半に入ったという。立ち上がりから依然としてカターレが攻め立ててはいたが、新庄がパスミスを突いてカウンターアタックを仕掛ける場面が増えていった。同14分にFW鈴木勇二が裏に抜けてDF2人に寄せられながらもシュートを放つ。そして同17分、カウンターからMF佐伯大成がMF松井奏多とのコンビでゴール前に持ち込みDFに囲まれながらコントロールされたグラウンダーのシュートをゴール左隅に決めて同点に追い付いた。
その後のカターレはパスミスが目立ち始め、本来なら相手を凌駕すべき運動量も上がってこない。朝日は「後半になりバランスが悪くなった感じがあり、それを修正できないまま運んでしまった。その中でも勝ち切れる、勝ち切らなければいけない場面もあったのだが…」と振り返っている。攻めてはいるが決定機はつくれず、逆に31分には相手にCKからフリーでヘディングシュートを打たれてヒヤリとするシーンがあった。
15分ハーフの延長戦に突入し、延長後半4分に村松のクロスを途中出場のFW中西倫也が右足で合わせてようやく勝ち越す。これで勝負がついたかに思われたが、同10分過ぎにカターレゴール前の混戦でGK永井が相手を倒してPKを与える。3点目を狙ってGKからのキックでカウンターを仕掛けたが中西のパスが味方に合わず切り返され、永井がクロスをパンチングで弾き切れずに混戦を招いたのが原因。新庄のキャプテンでもある松井が落ち着いて決めて再び同点になった。
最後に池端がみせたオーバーヘッドからのシュートも外れてタイムアップ。PK戦で後攻になったカターレは3人目の木本が右ポストに当てて外し、5人目の中西がゴール右上の角にぶつけて敗退が決まった。
カターレは延長の4本を含めて25本のシュートを放った。新庄のGK青木大輔の好セーブもあったが、枠を捉えられなかったものも多かった。17本を数えたCKから得点を奪えなかったのも悔やまれる。最後の精度という肝心な部分でプロの違いを示せなかった。
富山新庄クラブを称えたい。粘り強く守って多くはなかった好機を得点につなげた。2度もリードを奪われたが、あきらめずに追い付いた。30日17時から県総合運動公園陸上競技場で行われる天皇杯1回戦では沖縄県代表でJ3のFC琉球と対戦する。健闘を期待しよう。
カターレは敗れた。岸野靖之監督は「冷静に分析はできているが負けたのは事実。現場の責任者として重く受け止めなければいけない。チームとして負けた。『俺は出場していなかった』はない」と話した。今季は1月に始動して7カ月が過ぎた。日々の選択と行動を重ねてこの日を迎えている。指揮官が控え選手の成長を見極める機会にすると決断し、選ばれてピッチに立った者たちが全力を尽くした。「チームとして負けた」のだ。社会人クラブに負けたという汚名はリーグ戦でそそぐしかない。敗北を認めて再び立ち上がってほしい。
カターレはJ3前節の鳥取戦から先発メンバーを10人入れ替えた。GK永井堅梧、左右のサイドバック(SB)の進藤誠司、南部健造が今季初スタメンだった。前半はMF馬渡隼暉がアンカー気味にプレーする[4-2-3-1]のフォーメーションがよく機能した。両SBが高い位置をとって新庄を押し込みながら、サイド攻撃だけでなく、ブロックの間で縦パスを受ける動きも活発だった。FW苔口卓也が運動量豊富に左右に流れて起点をつくり、MF木本敬介やMF大西容平らも代わる代わるに裏を狙っていた。守りを固める相手を崩そうという意志が感じられた。
セカンドボールもほぼすべて回収して一方的な展開に。17分に南部がフリーでシュートを放ち、30分にはMF大山俊輔のクロスに木本が飛び込んでゴールに迫った。岸野監督が予想していた通り「(優勢に進める中で)いつ得点を奪えるか」が焦点なったが、42分に進藤のシュートのこぼれ球を大西が蹴り込んで待望の先取点が挙がった。
ハーフタイムを挟んで岸野監督は馬渡とDF内田錬平に代えて、FW村松知輝とDF池端陽介を投入。これに伴い、朝日と大西がダブルボランチに下がるかたちに移行した。
対する新庄はボール奪取後につないで攻撃機会をつくることを意識して後半に入ったという。立ち上がりから依然としてカターレが攻め立ててはいたが、新庄がパスミスを突いてカウンターアタックを仕掛ける場面が増えていった。同14分にFW鈴木勇二が裏に抜けてDF2人に寄せられながらもシュートを放つ。そして同17分、カウンターからMF佐伯大成がMF松井奏多とのコンビでゴール前に持ち込みDFに囲まれながらコントロールされたグラウンダーのシュートをゴール左隅に決めて同点に追い付いた。
その後のカターレはパスミスが目立ち始め、本来なら相手を凌駕すべき運動量も上がってこない。朝日は「後半になりバランスが悪くなった感じがあり、それを修正できないまま運んでしまった。その中でも勝ち切れる、勝ち切らなければいけない場面もあったのだが…」と振り返っている。攻めてはいるが決定機はつくれず、逆に31分には相手にCKからフリーでヘディングシュートを打たれてヒヤリとするシーンがあった。
15分ハーフの延長戦に突入し、延長後半4分に村松のクロスを途中出場のFW中西倫也が右足で合わせてようやく勝ち越す。これで勝負がついたかに思われたが、同10分過ぎにカターレゴール前の混戦でGK永井が相手を倒してPKを与える。3点目を狙ってGKからのキックでカウンターを仕掛けたが中西のパスが味方に合わず切り返され、永井がクロスをパンチングで弾き切れずに混戦を招いたのが原因。新庄のキャプテンでもある松井が落ち着いて決めて再び同点になった。
最後に池端がみせたオーバーヘッドからのシュートも外れてタイムアップ。PK戦で後攻になったカターレは3人目の木本が右ポストに当てて外し、5人目の中西がゴール右上の角にぶつけて敗退が決まった。
カターレは延長の4本を含めて25本のシュートを放った。新庄のGK青木大輔の好セーブもあったが、枠を捉えられなかったものも多かった。17本を数えたCKから得点を奪えなかったのも悔やまれる。最後の精度という肝心な部分でプロの違いを示せなかった。
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- テーマ:Jリーグ
- ジャンル:スポーツ
- カテゴリ:天皇杯予選●2(PK3-4)2新庄