県選手権決勝 カターレ×新庄 マッチレポート■8年ぶりPK戦。今度は勝ち切る
- 2023/05/08
- 09:17
【県選手権決勝 カターレ0―0(PK4-2)新庄】
※NHK富山放送局の動画ニュースあり
食い下がる富山新庄クラブをPK戦の末に振り切ってプロの意地を示した。
新庄との決勝で延長に持ち込まれたのは昨年に続いて4度目。PK戦にもつれたのは苦杯をなめた2015年以来だった。ただ、後半33分にMF安光将作が退場になってからもチームに慌てた様子はなかった。難しいゲームを覚悟してPK戦への備えもしていたという。PK戦ではプロ2年目で公式戦初出場・初先発だった19歳のGK平尾駿輝が後攻だった相手3人目のDFルーカス・ダウベルマンのキックを右に飛んでセーブして2-1でリードし、5人目のMF末木裕也が決めて勝負にけりをつけた。
J3の前節・相模原戦から先発を10人入れ替えた。平尾とルーキーDF鍋田純志がプロ初出場、MF佐々木陽次とMF柴田壮介、FW大野耀平が今季初先発した。
序盤はボールを動かしながら相手陣で長くプレーしたが、新庄の固い守りの前に次第に勢いが鈍った。新庄はMF窪田良がアンカー的な位置に入る[4-1-4-1]のような布陣。インサードハーフのMF松田悠佑とMF松田康祐が出足鋭くカターレの中盤にプレッシャーをかけ、ボランチが絡んだ中央からの組み立てを許さない。カターレは相手を引き込んで長いボールで裏を狙う攻めも交えたが、新庄のルーカスと松原優吉のセンターバックコンビにしっかりはね返されてしまう。前半25分を過ぎると新庄もカターレ陣に攻め入るようになり、左サイドのMF桶川陽永のドリブル突破やセットプレーでチャンスをつくった。
カターレは後半開始直後に柴田が攻撃参加して右からマイナス方向のクロスを送り、同11分にはMFマテウス・レイリアの左からのクロスに逆サイドからDF柳下大樹が狙うなど好機をつくるが決め切れない。新庄も同3分にFW西晃佑のロングスローからゴールに迫るシーンをつくり、ほぼ互角の展開で進んだ。
カターレは同16分に末木とDF大森大地が入ると相手陣での時間が増えたがなかなか攻め切ることができない。同30分にMF川西翔太とプロ初出場となるルーキーMF伊藤拓巳を投入して攻勢を強めようとした矢先に安光が2度目の警告で退場になった。
鍋田は「10人になって『失点はしない』と割り切れたのはかえってよかったのかもしれない」と振り返る。[4-4-1]で堅実に守りつつ、ボールをつないで丁寧に攻めた。畳み掛けたかった新庄も疲れでピッチが上がらない。形勢は拮抗し、交互に攻め合った。
15分ハーフの延長に入り前半4分にDF林堂眞のクロスに大野が頭で合わせる。新庄は切り札として投入した負傷明けのFW佐々木一輝が直後にミドルシュートを放った。後半は双方とも残る力を振り絞ってゴールを目指し、カターレはMF坪川潤之がミドルシュートを放ち、伊藤が得意のドリブルで左からえぐってクロスを入れる。新庄は同11分に縦パスで左から進入し、こぼれ球が逆サイドに流れて好機を迎えたが決め切れなかった。
カターレはリーグ戦と同様に苦戦しながらも勝ち切った。小田切道治監督が植え付けようとしている、逆境に屈しないメンタリティーをここでも示したかたちだ。
新庄は来週末の14日に北信越リーグ制覇を目指すうえで負けられないアルティスタ浅間戦が控えている。和田勝ヘッドコーチは「『これだけ戦えるんだ』と選手たちも感じたと思う。プレスの連動性と意思統一は進んできた。仕留める部分のクオリティーを高め、優勝して地域リーグ決勝大会にチャレンジしたい」と次を見据えていた。

※NHK富山放送局の動画ニュースあり
食い下がる富山新庄クラブをPK戦の末に振り切ってプロの意地を示した。
新庄との決勝で延長に持ち込まれたのは昨年に続いて4度目。PK戦にもつれたのは苦杯をなめた2015年以来だった。ただ、後半33分にMF安光将作が退場になってからもチームに慌てた様子はなかった。難しいゲームを覚悟してPK戦への備えもしていたという。PK戦ではプロ2年目で公式戦初出場・初先発だった19歳のGK平尾駿輝が後攻だった相手3人目のDFルーカス・ダウベルマンのキックを右に飛んでセーブして2-1でリードし、5人目のMF末木裕也が決めて勝負にけりをつけた。
J3の前節・相模原戦から先発を10人入れ替えた。平尾とルーキーDF鍋田純志がプロ初出場、MF佐々木陽次とMF柴田壮介、FW大野耀平が今季初先発した。
序盤はボールを動かしながら相手陣で長くプレーしたが、新庄の固い守りの前に次第に勢いが鈍った。新庄はMF窪田良がアンカー的な位置に入る[4-1-4-1]のような布陣。インサードハーフのMF松田悠佑とMF松田康祐が出足鋭くカターレの中盤にプレッシャーをかけ、ボランチが絡んだ中央からの組み立てを許さない。カターレは相手を引き込んで長いボールで裏を狙う攻めも交えたが、新庄のルーカスと松原優吉のセンターバックコンビにしっかりはね返されてしまう。前半25分を過ぎると新庄もカターレ陣に攻め入るようになり、左サイドのMF桶川陽永のドリブル突破やセットプレーでチャンスをつくった。
カターレは後半開始直後に柴田が攻撃参加して右からマイナス方向のクロスを送り、同11分にはMFマテウス・レイリアの左からのクロスに逆サイドからDF柳下大樹が狙うなど好機をつくるが決め切れない。新庄も同3分にFW西晃佑のロングスローからゴールに迫るシーンをつくり、ほぼ互角の展開で進んだ。
カターレは同16分に末木とDF大森大地が入ると相手陣での時間が増えたがなかなか攻め切ることができない。同30分にMF川西翔太とプロ初出場となるルーキーMF伊藤拓巳を投入して攻勢を強めようとした矢先に安光が2度目の警告で退場になった。
鍋田は「10人になって『失点はしない』と割り切れたのはかえってよかったのかもしれない」と振り返る。[4-4-1]で堅実に守りつつ、ボールをつないで丁寧に攻めた。畳み掛けたかった新庄も疲れでピッチが上がらない。形勢は拮抗し、交互に攻め合った。
15分ハーフの延長に入り前半4分にDF林堂眞のクロスに大野が頭で合わせる。新庄は切り札として投入した負傷明けのFW佐々木一輝が直後にミドルシュートを放った。後半は双方とも残る力を振り絞ってゴールを目指し、カターレはMF坪川潤之がミドルシュートを放ち、伊藤が得意のドリブルで左からえぐってクロスを入れる。新庄は同11分に縦パスで左から進入し、こぼれ球が逆サイドに流れて好機を迎えたが決め切れなかった。
カターレはリーグ戦と同様に苦戦しながらも勝ち切った。小田切道治監督が植え付けようとしている、逆境に屈しないメンタリティーをここでも示したかたちだ。
新庄は来週末の14日に北信越リーグ制覇を目指すうえで負けられないアルティスタ浅間戦が控えている。和田勝ヘッドコーチは「『これだけ戦えるんだ』と選手たちも感じたと思う。プレスの連動性と意思統一は進んできた。仕留める部分のクオリティーを高め、優勝して地域リーグ決勝大会にチャレンジしたい」と次を見据えていた。

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