第1節 YS横浜×富山 マッチレポート■強み健在示し白星発進
- 2023/03/06
- 10:32
【第1節 YS横浜1―2富山 ▽得点者:前半45+3分・高橋(富)、後半19分・吉平(富)、同34分・松井(Y)】
※ハイライト映像(J公式サイト)
カターレらしい強靭さを発揮して白星スタートを切った。
培ってきた強みが今季も健在であると示した。キャンプではボールを保持しながら攻めるトレーニングに時間を割いてきたが、小田切道治監督は開幕戦に向けて結果にこだわる姿勢を強調していた。選手はこれに応えて石﨑体制下さながらにハードワーク、球際への厳しさ、素早い攻守の切り替えを徹底。アグレッシブに守り、ボールを奪うと縦に鋭くゴールに迫って2得点を挙げた。
YS横浜は降格制度が始まる今季に備えてプレー強度の向上に注力し、先発に前からボールを奪いにいける若手を並べたという。星川敬監督は「ボールをシンプルに前に送られて奪いにいったところを裏返された。今年の富山はつないでくるという話だったのに…」とぼやいた。
MF松岡大智は「優先順位はゴールを奪うことであり、そのためには背後を突くのが最もよい。相手の出方を見ながらみんなで共通認識をもってできたと思う」と話した。
前半アディショナルタイムに、松岡の右サイドからの左足クロスをFW高橋駿太が頭で流し込んで1-0で折り返すと、後半も双方の思惑と駆け引きによってゲームが動いた。トップ下のMF川西翔太にボールが入るのを嫌ったYS横浜が[3-1-4-2]からダブルボランチへ変更。これを受けてカターレは川西に代わってFW吉平翼を送り込んで前線のプレスを強化した。
すると右サイドを中心に意図的な崩しでカターレに脅威を与えていたYS横浜の攻めが停滞した。「守備の不安はなくなったが、パスコースが減って重くなった」と星川監督は振り返る。YS横浜のパスミスが目立つようになり、後半19分、ミスパスをカットしたDF大畑隆也から始まった攻めで追加点が挙がった。松岡がペナルティーエリア右のスペースに出したスルーパスを、ゴールライン側から大回りしてDFの背後へ走り込んだ大畑が受けてクロス入れ、吉平が決めた。
0-2になったYS横浜は直後にベテランのMF松井大輔とMF小島秀仁を投入して流れを引き寄せた。同30分にMF中里崇宏がペナルティーエリア右の松井に強い縦パスを入れてこの日最大の決定機が到来。こぼれ球からのクロスにMF大嶋春樹が飛び込んだが、Jリーグ初出場のカターレGK田川知樹が防いだ。
田川は横浜FMから加入して間もない20歳。ビルドアップ能力などを買われて開幕スタメンに抜てきされた。小田切監督としても腹をくくった起用だったが、スムーズにゲームの流れに乗り、落ち着いたプレーぶりで期待に応えた。
カターレは同34分、CKから松井にヘディングシュートを決められて1点差に迫られ、なおも押し込まれて苦しい時間が続いたが全員で体を張って逃げ切りに成功。吉平は「勝っていたので下を向く理由はなにもなかった。チーム全体が『もう一度いくぞ』という気持ちになれていた。(劣勢時のメンタルは)チームとしてだけではなく、選手個々が課題として重く受け止めているところなので意識して良い声を掛け合えていた」と話した。
高橋が背番号8を譲って思いを託したエース候補の松岡が2得点の起点になった。シーズン初ゴールが、松岡&高橋のコンビで生まれるとはドラマチックな幕開けだ。普段のトレーニングで意欲的に声を出して仲間を引っ張っている吉平が得点を決めたこともチームを活気づけるだろう。
スローインによる素早いリスタートや後半も鈍らなかったアプローチの出足に、指揮官がキーワードに掲げた「シームレス」「ノンストップ」を目指そうという息吹を感じた。2点目につながった松岡と大畑のコンビネーションのように、昨季終盤には見られなかった意外性のある動きもいくつかあった。パフォーマンスの向上が見込まれる次節が楽しみだ。
※ハイライト映像(J公式サイト)
カターレらしい強靭さを発揮して白星スタートを切った。
培ってきた強みが今季も健在であると示した。キャンプではボールを保持しながら攻めるトレーニングに時間を割いてきたが、小田切道治監督は開幕戦に向けて結果にこだわる姿勢を強調していた。選手はこれに応えて石﨑体制下さながらにハードワーク、球際への厳しさ、素早い攻守の切り替えを徹底。アグレッシブに守り、ボールを奪うと縦に鋭くゴールに迫って2得点を挙げた。
YS横浜は降格制度が始まる今季に備えてプレー強度の向上に注力し、先発に前からボールを奪いにいける若手を並べたという。星川敬監督は「ボールをシンプルに前に送られて奪いにいったところを裏返された。今年の富山はつないでくるという話だったのに…」とぼやいた。
MF松岡大智は「優先順位はゴールを奪うことであり、そのためには背後を突くのが最もよい。相手の出方を見ながらみんなで共通認識をもってできたと思う」と話した。
前半アディショナルタイムに、松岡の右サイドからの左足クロスをFW高橋駿太が頭で流し込んで1-0で折り返すと、後半も双方の思惑と駆け引きによってゲームが動いた。トップ下のMF川西翔太にボールが入るのを嫌ったYS横浜が[3-1-4-2]からダブルボランチへ変更。これを受けてカターレは川西に代わってFW吉平翼を送り込んで前線のプレスを強化した。
すると右サイドを中心に意図的な崩しでカターレに脅威を与えていたYS横浜の攻めが停滞した。「守備の不安はなくなったが、パスコースが減って重くなった」と星川監督は振り返る。YS横浜のパスミスが目立つようになり、後半19分、ミスパスをカットしたDF大畑隆也から始まった攻めで追加点が挙がった。松岡がペナルティーエリア右のスペースに出したスルーパスを、ゴールライン側から大回りしてDFの背後へ走り込んだ大畑が受けてクロス入れ、吉平が決めた。
0-2になったYS横浜は直後にベテランのMF松井大輔とMF小島秀仁を投入して流れを引き寄せた。同30分にMF中里崇宏がペナルティーエリア右の松井に強い縦パスを入れてこの日最大の決定機が到来。こぼれ球からのクロスにMF大嶋春樹が飛び込んだが、Jリーグ初出場のカターレGK田川知樹が防いだ。
田川は横浜FMから加入して間もない20歳。ビルドアップ能力などを買われて開幕スタメンに抜てきされた。小田切監督としても腹をくくった起用だったが、スムーズにゲームの流れに乗り、落ち着いたプレーぶりで期待に応えた。
カターレは同34分、CKから松井にヘディングシュートを決められて1点差に迫られ、なおも押し込まれて苦しい時間が続いたが全員で体を張って逃げ切りに成功。吉平は「勝っていたので下を向く理由はなにもなかった。チーム全体が『もう一度いくぞ』という気持ちになれていた。(劣勢時のメンタルは)チームとしてだけではなく、選手個々が課題として重く受け止めているところなので意識して良い声を掛け合えていた」と話した。
高橋が背番号8を譲って思いを託したエース候補の松岡が2得点の起点になった。シーズン初ゴールが、松岡&高橋のコンビで生まれるとはドラマチックな幕開けだ。普段のトレーニングで意欲的に声を出して仲間を引っ張っている吉平が得点を決めたこともチームを活気づけるだろう。
スローインによる素早いリスタートや後半も鈍らなかったアプローチの出足に、指揮官がキーワードに掲げた「シームレス」「ノンストップ」を目指そうという息吹を感じた。2点目につながった松岡と大畑のコンビネーションのように、昨季終盤には見られなかった意外性のある動きもいくつかあった。パフォーマンスの向上が見込まれる次節が楽しみだ。
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