【第1節vs愛媛プレビュー】今季を占う船出の一戦。前年J2組をたたけ
- 2022/03/11
- 17:04
オープニングゲームで愛媛とぶつかる。J2時代以来8年ぶりの対戦だ。今季は愛媛をはじめJ2から4クラブが降格。J3のレベルアップに拍車がかかり、昇格争いは大激戦が予想される。昨季4位でJ3残留組では実力上位のカターレと愛媛のカードは今後のリーグ展開を占う意味でも注目を集めるだろう。
昨季7勝14分21敗で20位だった愛媛はホームゲームで1勝9分11敗と苦戦した。最後の勝利が4月21日・第9節の松本戦(3○1)。約11カ月ぶりの地元勝利をサポーターにプレゼントするべく燃えているはずだ。
一方のカターレは昨季、アウェイゲームで5勝3分6敗(ホームは8勝4分2敗)と負け越した。10月6日の第19節・八戸戦(1○0)を最後にアウェイは1分3敗でシーズンを終えており、この機会に愛媛を返り討ちにして苦手意識を払拭したい。
カターレはJリーグ参入以降、開幕戦で5勝6分2敗(J2で09年から順に△●○△○△ J3で15年から順に○△○●△△○)。初の2年連続白星スタートに期待しよう。
カターレの仕上がりは良さそうだ。最優先事項だった新加入選手への守備戦術の浸透が進み、トレーニングマッチでも手ごたえを得ているという。石﨑信弘監督が「選手みんなが良いから誰を使おうか決めかねている」と直前まで話していたほど選手層も底上げされている。スターティングイレブンの顔ぶれがどうなるか当日の発表が楽しみだ。
キャプテンのGK西部洋平は「新加入の選手たちがそれぞれしっかりした長所を持っており、チームにプラスアルファの力を加えてくれている」と話す。
新加入のFW川西翔太は「チームづくりはまだまだこれからだが、カターレには石﨑監督と選手たちが昨年から築いてきた土台がある。そこにプラスアルファするかたちで選手個々の特長を生かせるようになれたらよい」と考えている。
昨季終盤に課題となった得点力の向上を目指し、シーズン前から攻撃の練習に時間を割いている模様。ハーフコートで攻撃パターンを反復して全員でイメージの共有を図るトレーニングも採り入れている。これらの成果を発揮して新味を示したい。
愛媛は06年のJリーグ参入以降初めてJ3で戦う。同じ愛媛県内の今治と同じカテゴリーになり、彼らに負けられないという気持ちも強く働いていると推察される。13、14年に愛媛を率い、その後に京都と山形でも指揮を執った石丸清隆氏を8年ぶりに監督に招へいした。新戦力として元日本代表で前京都のDF森脇良太、前C大阪のFW松田力らを獲得するなど、メンバーの約半数を入れ替えて前年に匹敵する陣容を整えている。
降格クラブにはJ2とJ3のリーグ分配金の差額を補うかたちで2年間にわたり救済金が分配される(1年目はJ2時の分配額の80%、2年目は同60%を補償)。この制度も活用しながら、J2への早期返り咲きを目指して意欲的に強化を図ったとみられる。
19年まで6年にわたり愛媛に在籍したDF林堂眞は「当時同僚だったFW吉田(眞紀人)、MF近藤(貴司)、DF内田(健太)、DF前野(貴徳)をはじめ違いを生み出せる良い選手が多い。対戦相手としてはとても厄介だ」と言う。そのうえで、「とにかく勝ちたい。無失点で守り、さらに自分で得点も取りたいと思っている」。
石﨑監督は「愛媛は力のあるチームだ。ボールは相手に持たれるのではないかと思う。チャレンジャーの気持ちで、失敗を恐れず積極的にプレーしてほしい」と話した。
愛媛とのJ2時代の対戦成績は6勝2分5敗で勝ち越している。思えば09年にJ2に参戦して初のホームゲーム(第2節・3月15日)の対戦相手が愛媛だった。1-2で敗れたものの後半21分にカターレのJリーグ初得点をMF渡辺誠が決めている。当時の公式記録を見ると、愛媛のスタメンにはのちにカターレでプレーするMF大山俊輔や、その後に石﨑監督のもと札幌でも活躍したFW内村圭宏、今季も愛媛で現役のMF横谷繁らの名がある。開始1分に先制点を挙げたのが現コーチのMF赤井秀一だった。
愛媛はJ2に昇格するまでのJFLでもアローズ北陸、YKK APとしのぎを削った好敵手だ。現役の林堂や内田をはじめカターレと愛媛の両クラブでプレーした選手、スタッフは少なくない。2014年7月30日(J2第24節/1●3)以来8年ぶりの再戦を好勝負で盛り上げてほしい。
・J’s GOALアーカイブ(https://www.jleague.jp/jsgoal_archive)より
【J2:第2節 富山 vs 愛媛】レポート:富山はホーム初戦で初得点も及ばず、愛媛は内村の今季3ゴール目で初の開幕連勝を飾る
https://www.jleague.jp/jsgoal_archive/jsgoal/detail.php?press_code=00079239&keyword=%E5%AF%8C%E5%B1%B1&team=&year=2009
◇
「カターレ通信」では2022年もカターレ富山の戦いをレポートします。
J3に降格した2015年、前年まで「J’s GOAL」で発信されてきた情報量を担保したいと考えて開設しました。早いもので8年目となります。現地取材に基づき、シーズンを楽しむ一助となる記事をお届けできるよう努めますので引き続きお付き合いください。

昨季7勝14分21敗で20位だった愛媛はホームゲームで1勝9分11敗と苦戦した。最後の勝利が4月21日・第9節の松本戦(3○1)。約11カ月ぶりの地元勝利をサポーターにプレゼントするべく燃えているはずだ。
一方のカターレは昨季、アウェイゲームで5勝3分6敗(ホームは8勝4分2敗)と負け越した。10月6日の第19節・八戸戦(1○0)を最後にアウェイは1分3敗でシーズンを終えており、この機会に愛媛を返り討ちにして苦手意識を払拭したい。
カターレはJリーグ参入以降、開幕戦で5勝6分2敗(J2で09年から順に△●○△○△ J3で15年から順に○△○●△△○)。初の2年連続白星スタートに期待しよう。
カターレの仕上がりは良さそうだ。最優先事項だった新加入選手への守備戦術の浸透が進み、トレーニングマッチでも手ごたえを得ているという。石﨑信弘監督が「選手みんなが良いから誰を使おうか決めかねている」と直前まで話していたほど選手層も底上げされている。スターティングイレブンの顔ぶれがどうなるか当日の発表が楽しみだ。
キャプテンのGK西部洋平は「新加入の選手たちがそれぞれしっかりした長所を持っており、チームにプラスアルファの力を加えてくれている」と話す。
新加入のFW川西翔太は「チームづくりはまだまだこれからだが、カターレには石﨑監督と選手たちが昨年から築いてきた土台がある。そこにプラスアルファするかたちで選手個々の特長を生かせるようになれたらよい」と考えている。
昨季終盤に課題となった得点力の向上を目指し、シーズン前から攻撃の練習に時間を割いている模様。ハーフコートで攻撃パターンを反復して全員でイメージの共有を図るトレーニングも採り入れている。これらの成果を発揮して新味を示したい。
愛媛は06年のJリーグ参入以降初めてJ3で戦う。同じ愛媛県内の今治と同じカテゴリーになり、彼らに負けられないという気持ちも強く働いていると推察される。13、14年に愛媛を率い、その後に京都と山形でも指揮を執った石丸清隆氏を8年ぶりに監督に招へいした。新戦力として元日本代表で前京都のDF森脇良太、前C大阪のFW松田力らを獲得するなど、メンバーの約半数を入れ替えて前年に匹敵する陣容を整えている。
降格クラブにはJ2とJ3のリーグ分配金の差額を補うかたちで2年間にわたり救済金が分配される(1年目はJ2時の分配額の80%、2年目は同60%を補償)。この制度も活用しながら、J2への早期返り咲きを目指して意欲的に強化を図ったとみられる。
19年まで6年にわたり愛媛に在籍したDF林堂眞は「当時同僚だったFW吉田(眞紀人)、MF近藤(貴司)、DF内田(健太)、DF前野(貴徳)をはじめ違いを生み出せる良い選手が多い。対戦相手としてはとても厄介だ」と言う。そのうえで、「とにかく勝ちたい。無失点で守り、さらに自分で得点も取りたいと思っている」。
石﨑監督は「愛媛は力のあるチームだ。ボールは相手に持たれるのではないかと思う。チャレンジャーの気持ちで、失敗を恐れず積極的にプレーしてほしい」と話した。
愛媛とのJ2時代の対戦成績は6勝2分5敗で勝ち越している。思えば09年にJ2に参戦して初のホームゲーム(第2節・3月15日)の対戦相手が愛媛だった。1-2で敗れたものの後半21分にカターレのJリーグ初得点をMF渡辺誠が決めている。当時の公式記録を見ると、愛媛のスタメンにはのちにカターレでプレーするMF大山俊輔や、その後に石﨑監督のもと札幌でも活躍したFW内村圭宏、今季も愛媛で現役のMF横谷繁らの名がある。開始1分に先制点を挙げたのが現コーチのMF赤井秀一だった。
愛媛はJ2に昇格するまでのJFLでもアローズ北陸、YKK APとしのぎを削った好敵手だ。現役の林堂や内田をはじめカターレと愛媛の両クラブでプレーした選手、スタッフは少なくない。2014年7月30日(J2第24節/1●3)以来8年ぶりの再戦を好勝負で盛り上げてほしい。
・J’s GOALアーカイブ(https://www.jleague.jp/jsgoal_archive)より
【J2:第2節 富山 vs 愛媛】レポート:富山はホーム初戦で初得点も及ばず、愛媛は内村の今季3ゴール目で初の開幕連勝を飾る
https://www.jleague.jp/jsgoal_archive/jsgoal/detail.php?press_code=00079239&keyword=%E5%AF%8C%E5%B1%B1&team=&year=2009
◇
「カターレ通信」では2022年もカターレ富山の戦いをレポートします。
J3に降格した2015年、前年まで「J’s GOAL」で発信されてきた情報量を担保したいと考えて開設しました。早いもので8年目となります。現地取材に基づき、シーズンを楽しむ一助となる記事をお届けできるよう努めますので引き続きお付き合いください。

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