【第28節vs宮崎プレビュー】ホームで踏み出せ逆転への一歩
- 2021/11/19
- 18:20
J2復帰の可能性を残してホームゲームで首位・宮崎と対戦する。残り3試合でなお3クラブを追う立場。今節が引き分け以下だと2位・熊本の結果次第でその可能性も消えてしまう厳しい状況だ。しかし、今節と次節の3位・岩手戦に勝てば他の勝敗を問わず12月5日にホームで行う最終節・鹿児島戦まで望みがつながる。「昇格をかけたホームでの最終戦」という最高の舞台にたどり着きたい。
アウェイでの前々節・岐阜戦は4,858人、同じく前節・熊本戦は4,534人が来場して地元クラブを後押しした。だが、カターレサポーターも岐阜戦は400人近くがバックスタンドの一角を埋め、熊本戦でも70人ほどがゴール裏に陣取った。選手は心強かっただろう。今節はホームゲームだ。「僕らを信じて『最後まであきらめずに一緒に戦う』と言ってくれるみなさんを裏切るわけにはいかない。必ず勝って期待に応えたい」(FW大野耀平)。県総に足を運ぶ人々の思いが、選手のパワーにきっとなる。
前節の熊本戦は前半の2失点を後半に挽回して引き分けに持ち込んだ。「試合には流れがあり90分間で考えるべきもの。2点を取り返すだけの力があるのだから苦しくても落ち着いてゲームを運べばよい」と石﨑信弘監督。今節のポイントを尋ねると、「メンタル面は重要。昇格争いは最後まで何があるか分からない。終盤まで可能性がある状況でプレーできる喜びを感じながらやってくれたらよい」と話した。
宮崎は熊本と同じくポゼッションスタイルだが、「熊本以上に縦パスの意識が高い」と石﨑監督はみている。自陣でのパス回しで敵を誘い込んでから縦に素早く攻めるのも得意で、カターレは前回対戦した3月28日の第3節でこのかたちから失点している。隙をつくらない高い集中力が求められる。
一方で宮崎は前節の岐阜戦で自陣ゴール前のパスミスから失点している。カターレもタイミングを見計らって襲い掛かり相手DFラインを脅かしたい。
[4-4-2]の宮崎とはフォーメーション上のミスマッチが生じるため、熊本戦よりは攻撃の時間をつくりやすいかもしれない。攻め切る回数を増やして先制点がほしい。高さでは分があるとみられ、セットプレーからの得点にも期待がかかる。
前回の対戦では宮崎にホームでJ3初勝利を献上した。今度はこちらが大きな白星をつかみたい。
宮崎は前節の岐阜戦を4-3で制して2連勝とし、今季初めて首位に立った。第19節から5連勝を飾り、後半戦で8勝2分2敗と勝点を伸ばした。最終節に試合がなく、次節にホームで行う最終戦で熊本とぶつかる。J2クラブライセンス未取得のため昇格はないが、2015年の山口以来となるJ3初参戦・初優勝の快挙に手がかかっている。
JFL時代から取り組む攻撃的なパスサッカーをJ3でも継続。選手もほとんどが昨季から所属しており、チームの完成度が高い。総得点42は藤枝と並んでリーグ1位。総失点29も同4位でバランスがとれている。
岡山ネクストやヴェルスパ大分に在籍したMF千布一輝と、主力で唯一の新加入組で前福島のMF前田椋介がボランチに入り、攻撃を組み立てつつ縦パスで好機を演出。ツートップの得点力の高さが強みで、藤岡浩介が10得点、梅田魁斗が9得点を挙げている。前カターレのDF代健司がキャプテンを務め、地元出身で元金沢の36歳FW水永翔馬が在籍している。
【J3上位今後の対戦相手】
▽第28節以降~(残り3節)
1宮崎50富熊*(13)
2熊本48横宮岐(17)
3岩手46讃富沼(12)
4富山42宮岩鹿(6)
5福島41*横讃(7)
6岐阜40八藤熊(6)
※数字は勝点。括弧内は得失点差
<J3昇格1年目・宮崎のクラブ概要を第3節のプレビューから以下に再掲します>
クラブ名・テゲバジャーロ宮崎の「テゲ」は「すごい」を意味する宮崎弁。これに特産の宮崎牛と宮崎地鶏にちなんだ、スペイン語の牛「バカ(Vaca)」と鳥「パジャーロ(Pajaro)」を組み合わせて命名された。1965年に創設された「門川クラブ」が前身。2007年に「MSU FC」(ミヤザキ・スポーツマン・ユナイティッド)に改称して10年に九州リーグに初昇格。15年からテゲバジャーロ宮崎となった。
石﨑信弘監督が就任した17年に全国地域サッカーチャンピオンズリーグで2位になりJFLに昇格。石崎監督は成績不振により翌18年途中に退任。当時ヘッドコーチだった倉石圭二氏が監督に就任して18年は12位、19年は5位、そして昨季8勝4分3敗で2位になりJ3昇格を決めた。今季は選手時代に鹿島などでプレーし、鳥栖や山形でコーチを務めた内藤就行氏が監督に就いた。S級ライセンス未取得の倉石氏はヘッドコーチとしてチームを支える。
ホームスタジアムの「ユニリーバスタジアム新富」(収容:約5000人)は、宮崎市の北に隣接する新富町にホームスタジアムとして今春オープンしたばかり。町が敷地を用意し、クラブの主要株主である食品通販などの「エモテント」(福岡市)が建設して町に寄贈するというかたちで整備された。
アウェイでの前々節・岐阜戦は4,858人、同じく前節・熊本戦は4,534人が来場して地元クラブを後押しした。だが、カターレサポーターも岐阜戦は400人近くがバックスタンドの一角を埋め、熊本戦でも70人ほどがゴール裏に陣取った。選手は心強かっただろう。今節はホームゲームだ。「僕らを信じて『最後まであきらめずに一緒に戦う』と言ってくれるみなさんを裏切るわけにはいかない。必ず勝って期待に応えたい」(FW大野耀平)。県総に足を運ぶ人々の思いが、選手のパワーにきっとなる。
前節の熊本戦は前半の2失点を後半に挽回して引き分けに持ち込んだ。「試合には流れがあり90分間で考えるべきもの。2点を取り返すだけの力があるのだから苦しくても落ち着いてゲームを運べばよい」と石﨑信弘監督。今節のポイントを尋ねると、「メンタル面は重要。昇格争いは最後まで何があるか分からない。終盤まで可能性がある状況でプレーできる喜びを感じながらやってくれたらよい」と話した。
宮崎は熊本と同じくポゼッションスタイルだが、「熊本以上に縦パスの意識が高い」と石﨑監督はみている。自陣でのパス回しで敵を誘い込んでから縦に素早く攻めるのも得意で、カターレは前回対戦した3月28日の第3節でこのかたちから失点している。隙をつくらない高い集中力が求められる。
一方で宮崎は前節の岐阜戦で自陣ゴール前のパスミスから失点している。カターレもタイミングを見計らって襲い掛かり相手DFラインを脅かしたい。
[4-4-2]の宮崎とはフォーメーション上のミスマッチが生じるため、熊本戦よりは攻撃の時間をつくりやすいかもしれない。攻め切る回数を増やして先制点がほしい。高さでは分があるとみられ、セットプレーからの得点にも期待がかかる。
前回の対戦では宮崎にホームでJ3初勝利を献上した。今度はこちらが大きな白星をつかみたい。
宮崎は前節の岐阜戦を4-3で制して2連勝とし、今季初めて首位に立った。第19節から5連勝を飾り、後半戦で8勝2分2敗と勝点を伸ばした。最終節に試合がなく、次節にホームで行う最終戦で熊本とぶつかる。J2クラブライセンス未取得のため昇格はないが、2015年の山口以来となるJ3初参戦・初優勝の快挙に手がかかっている。
JFL時代から取り組む攻撃的なパスサッカーをJ3でも継続。選手もほとんどが昨季から所属しており、チームの完成度が高い。総得点42は藤枝と並んでリーグ1位。総失点29も同4位でバランスがとれている。
岡山ネクストやヴェルスパ大分に在籍したMF千布一輝と、主力で唯一の新加入組で前福島のMF前田椋介がボランチに入り、攻撃を組み立てつつ縦パスで好機を演出。ツートップの得点力の高さが強みで、藤岡浩介が10得点、梅田魁斗が9得点を挙げている。前カターレのDF代健司がキャプテンを務め、地元出身で元金沢の36歳FW水永翔馬が在籍している。
【J3上位今後の対戦相手】
▽第28節以降~(残り3節)
1宮崎50富熊*(13)
2熊本48横宮岐(17)
3岩手46讃富沼(12)
4富山42宮岩鹿(6)
5福島41*横讃(7)
6岐阜40八藤熊(6)
※数字は勝点。括弧内は得失点差
<J3昇格1年目・宮崎のクラブ概要を第3節のプレビューから以下に再掲します>
クラブ名・テゲバジャーロ宮崎の「テゲ」は「すごい」を意味する宮崎弁。これに特産の宮崎牛と宮崎地鶏にちなんだ、スペイン語の牛「バカ(Vaca)」と鳥「パジャーロ(Pajaro)」を組み合わせて命名された。1965年に創設された「門川クラブ」が前身。2007年に「MSU FC」(ミヤザキ・スポーツマン・ユナイティッド)に改称して10年に九州リーグに初昇格。15年からテゲバジャーロ宮崎となった。
石﨑信弘監督が就任した17年に全国地域サッカーチャンピオンズリーグで2位になりJFLに昇格。石崎監督は成績不振により翌18年途中に退任。当時ヘッドコーチだった倉石圭二氏が監督に就任して18年は12位、19年は5位、そして昨季8勝4分3敗で2位になりJ3昇格を決めた。今季は選手時代に鹿島などでプレーし、鳥栖や山形でコーチを務めた内藤就行氏が監督に就いた。S級ライセンス未取得の倉石氏はヘッドコーチとしてチームを支える。
ホームスタジアムの「ユニリーバスタジアム新富」(収容:約5000人)は、宮崎市の北に隣接する新富町にホームスタジアムとして今春オープンしたばかり。町が敷地を用意し、クラブの主要株主である食品通販などの「エモテント」(福岡市)が建設して町に寄贈するというかたちで整備された。
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