【第25節vsYS横浜プレビュー】昇格かけ「ラスト6」。白星発進なるか
- 2021/10/29
- 16:01
草島の練習グラウンドは野芝に枯れが目立つようになり、冬芝の生えそろったコート内とのコントラストがはっきりしてきた。秋が深まっている。
4連勝を目指した前節は最下位だった今治に2-4で敗北。2度目の監督交代で復調した相手の勢い、シュート精度の高さに屈した。対戦当時の最下位に敗れるのは第20節・鳥取戦に続いてのこと。下位まで力が接近しているJ3を戦い抜く厳しさを改めて思い知った。かつてない好位置につけているとはいえ、昇格争いは最後まで予断を許さない。
今節ぶつかるY.S.C.C.(横浜スポーツ&カルチャークラブ。略称YS横浜)もかなりの強敵だ。前節・八戸戦を2-1で制して7戦負けなし(4勝3分)とし、クラブ記録に並んでいる。最近5戦は4勝1分と絶好調。今節は2018年第6-8節以来となる3連勝と、通算対戦成績3分11敗のカターレから初勝利を狙っている。
カターレは次節からのラスト5試合(対戦相手は順に岐阜、熊本、宮崎、岩手、鹿児島)に上位対決が集中しているが、YS横浜の充実ぶりを考えると今節からが天王山とみるべきだろう。残り6試合の対戦相手は奇しくも首位・熊本とすべて重なる。第27節の直接対決はもちろん、一連の試合で彼我の力量差がはっきりする。遅れをとるわけにはいかない。YS横浜のチャレンジを退けて勝点3をもぎ取りたい。
YS横浜は後半戦に入って4勝3分1敗でカターレと同じ勝点15を稼いでいる。昨季はYS横浜でプレーしたMF音泉翔眞は「試合映像をよく見ているが、完成度が高まっている。隙もない。強いチームだ。(就任3年目の)シュタルフ悠希リヒャルト監督は対戦相手によって戦い方を変えることが多いのだが、それに選手が対応できるようになっているのだと思う」と話す。
3月14日の開幕戦でカターレと対戦した際のフォーメーションは中盤ダイヤモンドの[4-4-2]だったが、6月以降に3バックも交えるようになった。後半戦はカターレと同じアンカーを置く[3-5-2]を採用するケースが多いが、[3-4-3]や[4-4-2]でスタートした試合もある。カターレはゲームが始まってから彼らの出方を把握して対応していく柔軟さが求められそうだ。
[3-5-2]だった前節の八戸戦を見るに、攻撃ではDFラインとアンカー土館賢人を中心に自陣でゆっくりとボールを回し、機を捉えた縦パスから一気にスピードアップするのが特徴。FW神田夢実や2列目で背番号10の柳雄太郎が中央のスペースでパスを引き出し、中央とサイドを効果的に出し入れしながらチャンスをつくっているようだ。前節はプロ2年目の右ウイングバック船橋勇真がクロスでFWンドカ・チャールスの今季5点目をアシストし、自身J初得点も決めている。
0-1で敗れた開幕戦後の会見でシュタルフ監督は、未勝利のカターレ戦に対する並々ならぬ思いを吐露して悔しがっていた。自身が率いて昨季第2節(7月5日)に3点のリードをひっくり返されたことも念頭にあるようだ。YS横浜は2016年第22節(9月5日)にも3-0からカターレに逆転負けを喫しており、昨季だけ在籍した音泉がそのことも聞かされていたという。音泉は「YSは『富山に勝ちたい』という気持ちが強い。今回は相当な気迫でくると思う。彼ら以上の強い気持ちで臨みたい」と話した。
一方のカターレは石﨑信弘監督が「前節の失点はカバーリングのところで問題があった」とし、チームで反省点を共有した。「4失点もしたが、岐阜や宮崎を内容で圧倒していた今治に対し、ウチは上回ることができていたと思う」(石﨑監督)と悲観的なムードはなく、再び自分たちのスタイルで真っ向勝負する構えだ。
精度と迫力の向上が著しいセットプレーの練習には今週もしっかりと時間を割いた。相手も対策を講じてくるだろう。こちらの駆け引きも楽しみだ。
【J3上位の今後の対戦相手】
▽第25節以降~(残り6節)
1熊本46鹿岩富横宮岐
2宮崎43藤讃岐富熊―
3富山41横岐熊宮岩鹿
4福島40岩今長―横讃
5岩手39福熊横讃富沼
6岐阜36沼富宮八藤熊
7鹿児32熊八今藤長富
8横浜31富沼岩熊福藤
9長野27鳥―福沼鹿今
10藤枝27宮鳥八鹿岐横
4連勝を目指した前節は最下位だった今治に2-4で敗北。2度目の監督交代で復調した相手の勢い、シュート精度の高さに屈した。対戦当時の最下位に敗れるのは第20節・鳥取戦に続いてのこと。下位まで力が接近しているJ3を戦い抜く厳しさを改めて思い知った。かつてない好位置につけているとはいえ、昇格争いは最後まで予断を許さない。
今節ぶつかるY.S.C.C.(横浜スポーツ&カルチャークラブ。略称YS横浜)もかなりの強敵だ。前節・八戸戦を2-1で制して7戦負けなし(4勝3分)とし、クラブ記録に並んでいる。最近5戦は4勝1分と絶好調。今節は2018年第6-8節以来となる3連勝と、通算対戦成績3分11敗のカターレから初勝利を狙っている。
カターレは次節からのラスト5試合(対戦相手は順に岐阜、熊本、宮崎、岩手、鹿児島)に上位対決が集中しているが、YS横浜の充実ぶりを考えると今節からが天王山とみるべきだろう。残り6試合の対戦相手は奇しくも首位・熊本とすべて重なる。第27節の直接対決はもちろん、一連の試合で彼我の力量差がはっきりする。遅れをとるわけにはいかない。YS横浜のチャレンジを退けて勝点3をもぎ取りたい。
YS横浜は後半戦に入って4勝3分1敗でカターレと同じ勝点15を稼いでいる。昨季はYS横浜でプレーしたMF音泉翔眞は「試合映像をよく見ているが、完成度が高まっている。隙もない。強いチームだ。(就任3年目の)シュタルフ悠希リヒャルト監督は対戦相手によって戦い方を変えることが多いのだが、それに選手が対応できるようになっているのだと思う」と話す。
3月14日の開幕戦でカターレと対戦した際のフォーメーションは中盤ダイヤモンドの[4-4-2]だったが、6月以降に3バックも交えるようになった。後半戦はカターレと同じアンカーを置く[3-5-2]を採用するケースが多いが、[3-4-3]や[4-4-2]でスタートした試合もある。カターレはゲームが始まってから彼らの出方を把握して対応していく柔軟さが求められそうだ。
[3-5-2]だった前節の八戸戦を見るに、攻撃ではDFラインとアンカー土館賢人を中心に自陣でゆっくりとボールを回し、機を捉えた縦パスから一気にスピードアップするのが特徴。FW神田夢実や2列目で背番号10の柳雄太郎が中央のスペースでパスを引き出し、中央とサイドを効果的に出し入れしながらチャンスをつくっているようだ。前節はプロ2年目の右ウイングバック船橋勇真がクロスでFWンドカ・チャールスの今季5点目をアシストし、自身J初得点も決めている。
0-1で敗れた開幕戦後の会見でシュタルフ監督は、未勝利のカターレ戦に対する並々ならぬ思いを吐露して悔しがっていた。自身が率いて昨季第2節(7月5日)に3点のリードをひっくり返されたことも念頭にあるようだ。YS横浜は2016年第22節(9月5日)にも3-0からカターレに逆転負けを喫しており、昨季だけ在籍した音泉がそのことも聞かされていたという。音泉は「YSは『富山に勝ちたい』という気持ちが強い。今回は相当な気迫でくると思う。彼ら以上の強い気持ちで臨みたい」と話した。
一方のカターレは石﨑信弘監督が「前節の失点はカバーリングのところで問題があった」とし、チームで反省点を共有した。「4失点もしたが、岐阜や宮崎を内容で圧倒していた今治に対し、ウチは上回ることができていたと思う」(石﨑監督)と悲観的なムードはなく、再び自分たちのスタイルで真っ向勝負する構えだ。
精度と迫力の向上が著しいセットプレーの練習には今週もしっかりと時間を割いた。相手も対策を講じてくるだろう。こちらの駆け引きも楽しみだ。
【J3上位の今後の対戦相手】
▽第25節以降~(残り6節)
1熊本46鹿岩富横宮岐
2宮崎43藤讃岐富熊―
3富山41横岐熊宮岩鹿
4福島40岩今長―横讃
5岩手39福熊横讃富沼
6岐阜36沼富宮八藤熊
7鹿児32熊八今藤長富
8横浜31富沼岩熊福藤
9長野27鳥―福沼鹿今
10藤枝27宮鳥八鹿岐横
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