第18節 富山×長野 マッチレポート■士気高く圧巻の快勝劇
- 2021/09/12
- 11:21
【第18節 富山3―0長野 ▽得点者:前半9分・姫野、同39分・姫野、同44分・吉平(以上富)】
※ハイライト映像(J公式サイト)
この一戦にかける熱い気持ちがそのまま好パフォーマンスにつながり、強敵の長野を3-0で撃破した。6月のアウェイゲームで0-4の完敗を喫した借りを返すとともに、「連敗はしない」というノルマをクリア。今節は試合のない熊本に代わって再び首位に立った。
前回の長野戦と前節・沼津戦の敗因は共通しており、球際の競り合いや運動量といったプレーを支える基本の部分にあったとチームは総括。アグレッシブにボールを奪いにいく本来のスタイルを前面に押し出すことを確認して試合に臨んだ。
そのために石﨑信弘監督はスタメンにも手を入れ、ボール奪取力に長けたMF姫野宥弥を本来のアンカーからシャドウに上げ、FWにも前線からのプレッシングを期待して吉平翼を3試合ぶりにスタートから起用した。監督の頭には常にあったとっておきのオプションの一つだったが、ここぞとみて適用を決断したようだ。これが見事に当たった。彼らが先頭に立って長野に圧力をかけることで主導権を掌握し、さらには姫野が1、2点目を決め、吉平は自身が挙げた3点目を含む1ゴール・2アシストで勝利の立役者になった。
互いに守備意識が高いため0-0の膠着状態が続くことも想定されたカードだったが、開始早々の9分にカターレに先制点が挙がって波乱の展開に。長野の横山雄次監督は「一瞬の隙を突かれて先制点を許したことで試合の展開自体が難しくなった。先制されたことによって攻撃的にでたところで逆にカウンターを食らってしまった」と悔やんだ。
その起点は敵陣右からのスローインだ。吉平がコーナー付近へ抜けながらボールを受け、相手選手と競り合いながらクロスを送って姫野が決めた。当初カギになるとみられていたFK、CKではなかったが、リスタートから一気にゴールを陥れた。中断明けの初先発だった吉平は「自身の良さを出して積極的にプレーしよう」と心に決めていたという。「ゴール前は見えてはいなかったが、強いボールを送れば何かが起こる」との考えが値千金の先制点を生んだ。
この日のカターレはリードしても引くことなく、高い位置からのプレッシングを続行。ボールを奪うと前へ前へとボールを運んだ。これが前半39分に2点目を呼び込む。スタンドの記者席まで聞こえたGK西部洋平の「下がるな」という檄に呼応したかのように右ウイングバック音泉翔眞がハーフウェイラインを越えて相手ボールホルダーにアタックし、MF椎名伸志とともにボール奪取に成功。椎名、吉平、走り込んだ姫野とパスがつながりショートカウンターから決め切った。
自陣からのカウンターで奪った前半44分の3点目も自陣右での音泉のプレスが起点。球際で競り勝って倒れ込みながら縦に送ったボールが椎名、マテウス、椎名、吉平と流れてゴールで弾んだ。
前回の長野戦ではサイドで起点をつくられ、カターレはプレスをかけにくい状況が生まれたが、今回は果敢に前に出ることで押し込まれる時間が短かった。リードされた長野がやや攻め急いでカターレの術中にはまった感もある。早い時間帯での失点や前節の敗戦が彼らから余裕を失わせていたのかもしれない。
前半から飛ばしていたが失速の懸念は杞憂だった。選手交代を交えながら後半もハードワークを続け、4点目をうかがいながら危なげなく長野を完封。対長野のホームでの勝利は2016年第8節以来2度目で、通算の対戦成績は5勝4分6敗となった。
石﨑監督が今節に向けて髪を短くして自らの意気込みを選手たちに示したことや、開始直前の円陣で西部キャプテンが「最初のセカンドボールを絶対に拾うぞ」と呼び掛けたことが試合後の会見で明かされた。この一戦の重みをチームの全員が感じて一丸になっていた様子がうかがえる。難所をひとつ乗り越えた。
※ハイライト映像(J公式サイト)
この一戦にかける熱い気持ちがそのまま好パフォーマンスにつながり、強敵の長野を3-0で撃破した。6月のアウェイゲームで0-4の完敗を喫した借りを返すとともに、「連敗はしない」というノルマをクリア。今節は試合のない熊本に代わって再び首位に立った。
前回の長野戦と前節・沼津戦の敗因は共通しており、球際の競り合いや運動量といったプレーを支える基本の部分にあったとチームは総括。アグレッシブにボールを奪いにいく本来のスタイルを前面に押し出すことを確認して試合に臨んだ。
そのために石﨑信弘監督はスタメンにも手を入れ、ボール奪取力に長けたMF姫野宥弥を本来のアンカーからシャドウに上げ、FWにも前線からのプレッシングを期待して吉平翼を3試合ぶりにスタートから起用した。監督の頭には常にあったとっておきのオプションの一つだったが、ここぞとみて適用を決断したようだ。これが見事に当たった。彼らが先頭に立って長野に圧力をかけることで主導権を掌握し、さらには姫野が1、2点目を決め、吉平は自身が挙げた3点目を含む1ゴール・2アシストで勝利の立役者になった。
互いに守備意識が高いため0-0の膠着状態が続くことも想定されたカードだったが、開始早々の9分にカターレに先制点が挙がって波乱の展開に。長野の横山雄次監督は「一瞬の隙を突かれて先制点を許したことで試合の展開自体が難しくなった。先制されたことによって攻撃的にでたところで逆にカウンターを食らってしまった」と悔やんだ。
その起点は敵陣右からのスローインだ。吉平がコーナー付近へ抜けながらボールを受け、相手選手と競り合いながらクロスを送って姫野が決めた。当初カギになるとみられていたFK、CKではなかったが、リスタートから一気にゴールを陥れた。中断明けの初先発だった吉平は「自身の良さを出して積極的にプレーしよう」と心に決めていたという。「ゴール前は見えてはいなかったが、強いボールを送れば何かが起こる」との考えが値千金の先制点を生んだ。
この日のカターレはリードしても引くことなく、高い位置からのプレッシングを続行。ボールを奪うと前へ前へとボールを運んだ。これが前半39分に2点目を呼び込む。スタンドの記者席まで聞こえたGK西部洋平の「下がるな」という檄に呼応したかのように右ウイングバック音泉翔眞がハーフウェイラインを越えて相手ボールホルダーにアタックし、MF椎名伸志とともにボール奪取に成功。椎名、吉平、走り込んだ姫野とパスがつながりショートカウンターから決め切った。
自陣からのカウンターで奪った前半44分の3点目も自陣右での音泉のプレスが起点。球際で競り勝って倒れ込みながら縦に送ったボールが椎名、マテウス、椎名、吉平と流れてゴールで弾んだ。
前回の長野戦ではサイドで起点をつくられ、カターレはプレスをかけにくい状況が生まれたが、今回は果敢に前に出ることで押し込まれる時間が短かった。リードされた長野がやや攻め急いでカターレの術中にはまった感もある。早い時間帯での失点や前節の敗戦が彼らから余裕を失わせていたのかもしれない。
前半から飛ばしていたが失速の懸念は杞憂だった。選手交代を交えながら後半もハードワークを続け、4点目をうかがいながら危なげなく長野を完封。対長野のホームでの勝利は2016年第8節以来2度目で、通算の対戦成績は5勝4分6敗となった。
石﨑監督が今節に向けて髪を短くして自らの意気込みを選手たちに示したことや、開始直前の円陣で西部キャプテンが「最初のセカンドボールを絶対に拾うぞ」と呼び掛けたことが試合後の会見で明かされた。この一戦の重みをチームの全員が感じて一丸になっていた様子がうかがえる。難所をひとつ乗り越えた。
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