第34節 沼津×富山 マッチレポート■またも2-3惜敗。3連敗で終える
- 2020/12/30
- 13:14
【第34節 沼津3―2富山 ▽得点者:前半41分・藤嵜(沼)、後半10分・佐々木陽(富)、同28分・今村(沼)、同44分・松澤(富)、同45+3分・菅井(沼)】
※ハイライト映像(J公式サイト)
双方がタイムアップまで必死にゴールを目指した好ゲーム。安達カターレの最終戦を勝利で飾りたいとの願いは届かず競り負けた。
相手の沼津にも負けられない、勝ちたい、との強い思いがあった。JFL時代から7季にわたり在籍した36歳のDF尾崎瑛一郎が契約満了となり、別れを惜しむサポーターが数多くスタジアムに足を運んでいた。彼をはじめとする退団選手を温かく送り出そうとする試合後のゴール裏の雰囲気や、記者会見における彼のクラブとチームメートに対する熱いメッセージに沼津がこの地で重ねてきたものの重みを感じた。我々がカターレに声援を送るように、他のクラブもまた地元の多くの人々に支えられている。J3が戦いがいのある舞台であり、それを勝ち抜くことの難しさと価値を改めて感じたラストゲームだった。
カターレは2試合ぶりに[3-4-2-1]のフォーメーションに戻し、上々の立ち上がりをみせる。安達亮監督と目指してきたパスサッカーを表現すべく、パスコースをつくり丁寧にボールをつないだ。10分過ぎには敵陣でボールを保持して厚みのある攻撃を繰り出す。15分、DF馬渡隼暉の右クロスを起点にFW平松宗がニアからシュートを放ってゴールを脅かした。
守りも高い位置からプレスをかけ、ポゼッションが得意な沼津の攻めをよく牽制。シーズン終盤に成長をみせた最終ラインの馬渡と戸根一誓が高い位置まで飛び出して相手をつぶし、チャンスとみるや攻撃にも積極的に参加した。
しかし、20分を過ぎると沼津も持ち直して好機をつくり始める。拮抗した情勢の中で先制点は沼津に挙がった。ボールを動かしながら右サイドで2対1の状況をつくってMF普光院誠が弧を描きながらファーまで届くクロスを供給。大外からDF藤嵜智貴が右足で合わせて決めた。
カターレは後半10分に追い付く。左から戸根が持ち上がり、平松を経由してDF松原優吉がワンタッチで低い弾道の好クロスを入れ、走り込んだMF佐々木陽次が頭で決めた。佐々木陽はこれが今季初得点。契約満了が発表されていた松原も7試合ぶりの先発でその力の一端を示した。
この後しばらくはカターレが優勢だったが、ここで勝ち越し点が奪えなかった。同20分に投入されたMF宮城天の調子が良さそうだったが、止め切れないとみた相手にファウルでプレーを寸断されて攻勢を強めることができなかった。
すると飲水タイム明けの28分に失点。中盤での競り合いから沼津のFW渡邉りょうにドリブルでゴール前まで運ばれて3対3に。右から斜めに走り込んだFW今村優介がシュートモーションから切り返してDFを外して決め切った。
カターレはあきらめずにゴールを目指して同44分にルーキーFW松澤彰のJリーグ初得点で2-2に追い付く。DF柳下大樹が早めにゴール前に送ったくさびのこぼれ球を宮城が頭で落とし、走り込んだ松澤が勢いのままダイレクトで蹴り込んだ。
アディショナルタイムは6分と掲示。引き分けでは満足できない双方が前掛かりにぶつかり合う。沼津は中盤での浮き球の競り合いからもらったFW中山雄希がドルブルで左からえぐってマイナスのクロス。MF染矢一樹のワンタッチシュートが左ポストに当たり、跳ね返りを今村がシュートするが今度はクロスバーに。しかし、そのこぼれ球が再び沼津へわたり、MF菅井拓也がゴールネットを揺らした。
カターレはラストプレーになるとみられた右CKに、GK岡大生も攻撃参加したが得点は生まれず終了の笛を聞いた。
2-3での敗戦は今季5度目。得点は奪うが失点も多くて競り負けるという今季を象徴するスコアで最終戦を終えた。
今季の最終成績は15勝5分14敗・勝点50で9位。昇格を決めた2位・相模原との勝点差は11だった。
※ハイライト映像(J公式サイト)
双方がタイムアップまで必死にゴールを目指した好ゲーム。安達カターレの最終戦を勝利で飾りたいとの願いは届かず競り負けた。
相手の沼津にも負けられない、勝ちたい、との強い思いがあった。JFL時代から7季にわたり在籍した36歳のDF尾崎瑛一郎が契約満了となり、別れを惜しむサポーターが数多くスタジアムに足を運んでいた。彼をはじめとする退団選手を温かく送り出そうとする試合後のゴール裏の雰囲気や、記者会見における彼のクラブとチームメートに対する熱いメッセージに沼津がこの地で重ねてきたものの重みを感じた。我々がカターレに声援を送るように、他のクラブもまた地元の多くの人々に支えられている。J3が戦いがいのある舞台であり、それを勝ち抜くことの難しさと価値を改めて感じたラストゲームだった。
カターレは2試合ぶりに[3-4-2-1]のフォーメーションに戻し、上々の立ち上がりをみせる。安達亮監督と目指してきたパスサッカーを表現すべく、パスコースをつくり丁寧にボールをつないだ。10分過ぎには敵陣でボールを保持して厚みのある攻撃を繰り出す。15分、DF馬渡隼暉の右クロスを起点にFW平松宗がニアからシュートを放ってゴールを脅かした。
守りも高い位置からプレスをかけ、ポゼッションが得意な沼津の攻めをよく牽制。シーズン終盤に成長をみせた最終ラインの馬渡と戸根一誓が高い位置まで飛び出して相手をつぶし、チャンスとみるや攻撃にも積極的に参加した。
しかし、20分を過ぎると沼津も持ち直して好機をつくり始める。拮抗した情勢の中で先制点は沼津に挙がった。ボールを動かしながら右サイドで2対1の状況をつくってMF普光院誠が弧を描きながらファーまで届くクロスを供給。大外からDF藤嵜智貴が右足で合わせて決めた。
カターレは後半10分に追い付く。左から戸根が持ち上がり、平松を経由してDF松原優吉がワンタッチで低い弾道の好クロスを入れ、走り込んだMF佐々木陽次が頭で決めた。佐々木陽はこれが今季初得点。契約満了が発表されていた松原も7試合ぶりの先発でその力の一端を示した。
この後しばらくはカターレが優勢だったが、ここで勝ち越し点が奪えなかった。同20分に投入されたMF宮城天の調子が良さそうだったが、止め切れないとみた相手にファウルでプレーを寸断されて攻勢を強めることができなかった。
すると飲水タイム明けの28分に失点。中盤での競り合いから沼津のFW渡邉りょうにドリブルでゴール前まで運ばれて3対3に。右から斜めに走り込んだFW今村優介がシュートモーションから切り返してDFを外して決め切った。
カターレはあきらめずにゴールを目指して同44分にルーキーFW松澤彰のJリーグ初得点で2-2に追い付く。DF柳下大樹が早めにゴール前に送ったくさびのこぼれ球を宮城が頭で落とし、走り込んだ松澤が勢いのままダイレクトで蹴り込んだ。
アディショナルタイムは6分と掲示。引き分けでは満足できない双方が前掛かりにぶつかり合う。沼津は中盤での浮き球の競り合いからもらったFW中山雄希がドルブルで左からえぐってマイナスのクロス。MF染矢一樹のワンタッチシュートが左ポストに当たり、跳ね返りを今村がシュートするが今度はクロスバーに。しかし、そのこぼれ球が再び沼津へわたり、MF菅井拓也がゴールネットを揺らした。
カターレはラストプレーになるとみられた右CKに、GK岡大生も攻撃参加したが得点は生まれず終了の笛を聞いた。
2-3での敗戦は今季5度目。得点は奪うが失点も多くて競り負けるという今季を象徴するスコアで最終戦を終えた。
今季の最終成績は15勝5分14敗・勝点50で9位。昇格を決めた2位・相模原との勝点差は11だった。
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