第24節 長野×富山 マッチレポート■2位撃破。心ひとつに守り抜く
- 2020/11/01
- 11:14
【第24節 長野0―1富山 ▽得点者:後半23分・椎名(富)】
※ハイライト映像(J公式サイト)
渾身の力を振り絞ってアウェイで2位の長野を下した。最初から最後まで押し込まれる時間が続いた苦しい展開だったが、集中力と気迫、一体感を感じさせる守りで逃げ切った。
長野の攻守の切り替えスピードは圧倒的で、目指しているサッカーはまったくできなかった。決勝点を挙げたMF椎名伸志にゲームの感想を訪ねると開口一番に「長野は強かった」。来場者もほとんどがそう思っただろう。カターレサポーターにも一方的なゲーム内容に苛立ちを感じた人がいるかもしれない。しかし、選手たちはゴールを奪い、相手にゴールを割らせなかった。理屈じゃない「負けたくない」「勝ちたい」という気持ちも含めて今回はカターレがどこかで上回った。決勝点は後半23分、昨季まで長野に7年在籍したDF松原優吉のロングスローから生まれている。
アウェイゲームでは今季初めてゴール裏にサポーターが陣取った。150人ほどだろうか。車なら急いでも約3時間はかかる道のりを越えて集まった人々の「彼らを勝たせたい」という思いが通じた。
「これほどボールを支配されるとは思っていなかった。攻められ過ぎて、長野は崩すスペースがなかったのではないか。スペースを与えなかったとも言えるが、それは意図的ではなくそうなってしまった」。安達亮監督は率直にこう話した。
開始から長野の攻から守への切り替えがスピーディーで、攻撃の時間をなかなかつくれなかった。球際で負けずに踏ん張り、チャンスの芽となる良いかたちでのボール奪取はあったが、直後に奪い返されたり、縦パスが相手に引っ掛けられたりするシーンが多かった。やむを得ずロングボールを多く使ったが、そのセカンドボールもことごとく回収されてゴールに近づくことができなかった。前半は20分にCKとロングスローがあったぐらいで、シュートは0本に終わった。
しかし一方の長野もゴールに迫るシーンは少なかった。安達監督は「昨年の我々がこのような試合が多かったように、(押し込み過ぎて)あれだけ引いて守りを固められるとチャンスはなかなかできないもの。セットプレーを注意すればゼロで抑えられるかなという匂いは前半からしていた」と言う。望んでいた展開ではなかったが、結果的に最も警戒していたショートカウンターを相手の選択肢から奪うかたちになっていた。
選手たちも腹をくくっていたようだ。DF馬渡隼暉は「前半は流れが良くなかったが、失点せずに耐えて後半につなげようという考えを全員が明確にもってプレーできたのが大きかった」と振り返っている。
長野は前半40分にセンターラインからのFK1本でMF上米良柊人が裏に抜け、同45分にはショートカウンターから再び上米良が抜けかけたがいずれもシュートが外れた。終わってみると90分通して彼らのビッグチャンスはこの2回だけだった。
我慢したかいがあって後半はカターレも攻撃機会をつくり始め、その流れで先制点が生まれた。23分、右サイドでロングスローの準備をしていた馬渡から松原にボールが渡され、交代で入ったばかりだった彼がロングスローを投じる。クリアが再び右サイドにこぼれたところに松原が飛び込んで左足で浮き球をゴール前に送り、椎名がヘディングで押し込んだ。
長野は攻勢を強めようするが、カターレもFW大野耀平を中心にカウンターを繰り出して相手ゴールを脅かしながら時間を進める。運動量も落ちることなく、[5-4-1]の守備ブロックから次々と選手が飛び出してプレスをかけボールホルダーに余裕を与えなかった。長野は終盤、松原の後継となるロングスロワーMF藤森亮志を投入するなどしてパワープレーで打開を狙ったが、カターレが体を張り得点チャンスを与えずに押し切った。

※ハイライト映像(J公式サイト)
渾身の力を振り絞ってアウェイで2位の長野を下した。最初から最後まで押し込まれる時間が続いた苦しい展開だったが、集中力と気迫、一体感を感じさせる守りで逃げ切った。
長野の攻守の切り替えスピードは圧倒的で、目指しているサッカーはまったくできなかった。決勝点を挙げたMF椎名伸志にゲームの感想を訪ねると開口一番に「長野は強かった」。来場者もほとんどがそう思っただろう。カターレサポーターにも一方的なゲーム内容に苛立ちを感じた人がいるかもしれない。しかし、選手たちはゴールを奪い、相手にゴールを割らせなかった。理屈じゃない「負けたくない」「勝ちたい」という気持ちも含めて今回はカターレがどこかで上回った。決勝点は後半23分、昨季まで長野に7年在籍したDF松原優吉のロングスローから生まれている。
アウェイゲームでは今季初めてゴール裏にサポーターが陣取った。150人ほどだろうか。車なら急いでも約3時間はかかる道のりを越えて集まった人々の「彼らを勝たせたい」という思いが通じた。
「これほどボールを支配されるとは思っていなかった。攻められ過ぎて、長野は崩すスペースがなかったのではないか。スペースを与えなかったとも言えるが、それは意図的ではなくそうなってしまった」。安達亮監督は率直にこう話した。
開始から長野の攻から守への切り替えがスピーディーで、攻撃の時間をなかなかつくれなかった。球際で負けずに踏ん張り、チャンスの芽となる良いかたちでのボール奪取はあったが、直後に奪い返されたり、縦パスが相手に引っ掛けられたりするシーンが多かった。やむを得ずロングボールを多く使ったが、そのセカンドボールもことごとく回収されてゴールに近づくことができなかった。前半は20分にCKとロングスローがあったぐらいで、シュートは0本に終わった。
しかし一方の長野もゴールに迫るシーンは少なかった。安達監督は「昨年の我々がこのような試合が多かったように、(押し込み過ぎて)あれだけ引いて守りを固められるとチャンスはなかなかできないもの。セットプレーを注意すればゼロで抑えられるかなという匂いは前半からしていた」と言う。望んでいた展開ではなかったが、結果的に最も警戒していたショートカウンターを相手の選択肢から奪うかたちになっていた。
選手たちも腹をくくっていたようだ。DF馬渡隼暉は「前半は流れが良くなかったが、失点せずに耐えて後半につなげようという考えを全員が明確にもってプレーできたのが大きかった」と振り返っている。
長野は前半40分にセンターラインからのFK1本でMF上米良柊人が裏に抜け、同45分にはショートカウンターから再び上米良が抜けかけたがいずれもシュートが外れた。終わってみると90分通して彼らのビッグチャンスはこの2回だけだった。
我慢したかいがあって後半はカターレも攻撃機会をつくり始め、その流れで先制点が生まれた。23分、右サイドでロングスローの準備をしていた馬渡から松原にボールが渡され、交代で入ったばかりだった彼がロングスローを投じる。クリアが再び右サイドにこぼれたところに松原が飛び込んで左足で浮き球をゴール前に送り、椎名がヘディングで押し込んだ。
長野は攻勢を強めようするが、カターレもFW大野耀平を中心にカウンターを繰り出して相手ゴールを脅かしながら時間を進める。運動量も落ちることなく、[5-4-1]の守備ブロックから次々と選手が飛び出してプレスをかけボールホルダーに余裕を与えなかった。長野は終盤、松原の後継となるロングスロワーMF藤森亮志を投入するなどしてパワープレーで打開を狙ったが、カターレが体を張り得点チャンスを与えずに押し切った。

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