第13節 富山×熊本 マッチレポート■追い付き意地みせるも競り負け
- 2020/09/03
- 11:51
【第13節 富山2―3熊本 ▽得点者:前半25分・高橋(熊)、同33分・髙橋(熊)、同38分・花井(富)、後半6分・戸根(富)、同36分・酒井(熊)】
※ハイライト映像(J公式サイト)
熊本のキックオフをFW武颯が勢いよく追い掛けてフィードをブロックするシーンから始まった。
熊本は中2日にもかかわらず開始からFW髙橋利樹を先頭に前線からパワー全開でプレッシングを敢行して主導権を握り、早々にフィールドプレイヤー全員がカターレ陣に押し入りパスを回した。しかし、この日は守備を重視してゲームに入ったカターレもブロックをつくって集中して対応。激しく、そして緊張感もはらんだ立ち上がりとなった。
カターレは15分手前から熊本のハイペースに順応してカウンターから好機をつくり始める。14分にスローインを起点にして左サイド深くに武とMF戸高弘貴が進入してセンタリングにMF池髙暢希が詰める。こぼれ球がゴールに向かったが相手選手がかき出した。19分には右サイドの裏に抜けたMF碓井鉄平からのクロスを武が落として戸高がグラウンダーのシュートを放つ。相手GKに防がれたが、流れるような攻撃をみせた。
しかし、リズムをつかんだ矢先に先制点を許してしまった。前半25分、カターレ陣まで入ったセンターバックの酒井崇一が、髙橋の裏への動き出しに呼応して浮き球のパスを送る。抜け出した髙橋がGK岡一生よりも一歩先にボールに触れて流し込んだ。
直後の飲水タイムが明けて同33分に熊本はこれまでの渾身のプレスが功を奏して2点目を奪取。カターレのつなぎのミスを誘い、髙橋が相手陣中央からこぼれ球を鮮やかに蹴り込んだ。
カターレは同38分に相手GKとDFのパスミスを突いてMF花井聖が1点を返して息を吹き返した。その後は逆に自分たちがボールを保持しながら同点ゴールを狙う。アディショナルタイムには一旦押し込んでから自陣までボールを戻して相手を引き出し、コートを広く使って揺さぶりながらフィニッシュまで持ち込むシーンも。期待感の通りにハーフタイムが明けても攻勢が続き、後半6分に右CKからニアに飛び込んだDF戸根一誓が頭で叩きつけてゴールネットを揺らし追い付いた。
ここからはカターレの勢いが上回り勝ち越しをうかがう。同13分に左からのFKを大外のDF田中佑昌が頭で折り返したボールがゴールを横切り、同17分にはペナルティーエリア右で花井からパスを受けたFW平松宗が反転して放ったシュートがわずかに外れた。
だが、この展開も同23分の飲水タイムまでだった。残り15分を切ると盛り返した熊本がボールを握って押し込む。縦パスを入れては戻すテンポの良い前後の揺さぶりはこの時間も続き、同36分にMF相澤翔太のスルーパスでFW浅川隼人が裏に抜けて決定機を創出。これで得た右CKの流れで勝ち越し点が挙がった。二次攻撃のゴール前の混戦からDFの酒井が放ったシュートが右隅に転がり込んだ。その前の競り合いでもつれて倒れた相手選手がGK岡の目の前に残っており、カターレ側はオフサイドを主張したがゴールインが認められてこれが決勝点になった。
カターレは守備からリズムをつくる作戦で臨み、2点のビハインドを追い付いて勝機もあった。しかし、「きょうは完敗」というのがチームの捉え方。自分たちが目指している攻撃的なパスサッカーを今夜のピッチでより表現したのは熊本のほうだったとみている。
前節が中止になり試合がなかったカターレと、中2日のアウェイ連戦だった熊本との条件の違いも加味すると現時点では相手が上と認めざるを得ない。安達亮監督は「我々がやらなければいけないこと、足りないことがよく見えたゲームだった。次のゲームからこれを生かしていきたい」と語った。
1巡目の対戦は中止になった八戸戦を含め残り5試合。上位に食らいつきながらチーム力を上げていかなければならない。熊本との次回アウェイでの対戦は12月9日(水)、リーグ最終盤の第32節に組まれている。
※ハイライト映像(J公式サイト)
熊本のキックオフをFW武颯が勢いよく追い掛けてフィードをブロックするシーンから始まった。
熊本は中2日にもかかわらず開始からFW髙橋利樹を先頭に前線からパワー全開でプレッシングを敢行して主導権を握り、早々にフィールドプレイヤー全員がカターレ陣に押し入りパスを回した。しかし、この日は守備を重視してゲームに入ったカターレもブロックをつくって集中して対応。激しく、そして緊張感もはらんだ立ち上がりとなった。
カターレは15分手前から熊本のハイペースに順応してカウンターから好機をつくり始める。14分にスローインを起点にして左サイド深くに武とMF戸高弘貴が進入してセンタリングにMF池髙暢希が詰める。こぼれ球がゴールに向かったが相手選手がかき出した。19分には右サイドの裏に抜けたMF碓井鉄平からのクロスを武が落として戸高がグラウンダーのシュートを放つ。相手GKに防がれたが、流れるような攻撃をみせた。
しかし、リズムをつかんだ矢先に先制点を許してしまった。前半25分、カターレ陣まで入ったセンターバックの酒井崇一が、髙橋の裏への動き出しに呼応して浮き球のパスを送る。抜け出した髙橋がGK岡一生よりも一歩先にボールに触れて流し込んだ。
直後の飲水タイムが明けて同33分に熊本はこれまでの渾身のプレスが功を奏して2点目を奪取。カターレのつなぎのミスを誘い、髙橋が相手陣中央からこぼれ球を鮮やかに蹴り込んだ。
カターレは同38分に相手GKとDFのパスミスを突いてMF花井聖が1点を返して息を吹き返した。その後は逆に自分たちがボールを保持しながら同点ゴールを狙う。アディショナルタイムには一旦押し込んでから自陣までボールを戻して相手を引き出し、コートを広く使って揺さぶりながらフィニッシュまで持ち込むシーンも。期待感の通りにハーフタイムが明けても攻勢が続き、後半6分に右CKからニアに飛び込んだDF戸根一誓が頭で叩きつけてゴールネットを揺らし追い付いた。
ここからはカターレの勢いが上回り勝ち越しをうかがう。同13分に左からのFKを大外のDF田中佑昌が頭で折り返したボールがゴールを横切り、同17分にはペナルティーエリア右で花井からパスを受けたFW平松宗が反転して放ったシュートがわずかに外れた。
だが、この展開も同23分の飲水タイムまでだった。残り15分を切ると盛り返した熊本がボールを握って押し込む。縦パスを入れては戻すテンポの良い前後の揺さぶりはこの時間も続き、同36分にMF相澤翔太のスルーパスでFW浅川隼人が裏に抜けて決定機を創出。これで得た右CKの流れで勝ち越し点が挙がった。二次攻撃のゴール前の混戦からDFの酒井が放ったシュートが右隅に転がり込んだ。その前の競り合いでもつれて倒れた相手選手がGK岡の目の前に残っており、カターレ側はオフサイドを主張したがゴールインが認められてこれが決勝点になった。
カターレは守備からリズムをつくる作戦で臨み、2点のビハインドを追い付いて勝機もあった。しかし、「きょうは完敗」というのがチームの捉え方。自分たちが目指している攻撃的なパスサッカーを今夜のピッチでより表現したのは熊本のほうだったとみている。
前節が中止になり試合がなかったカターレと、中2日のアウェイ連戦だった熊本との条件の違いも加味すると現時点では相手が上と認めざるを得ない。安達亮監督は「我々がやらなければいけないこと、足りないことがよく見えたゲームだった。次のゲームからこれを生かしていきたい」と語った。
1巡目の対戦は中止になった八戸戦を含め残り5試合。上位に食らいつきながらチーム力を上げていかなければならない。熊本との次回アウェイでの対戦は12月9日(水)、リーグ最終盤の第32節に組まれている。
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